坊勢ARISSスクールコンタクトの結果紹介

NASAの教育プログラムの一つとしておこなわれているARISSスクールコンタクトのボランティア支援をおこないましたのでレポートします。

詳細は、JARLホームページにも掲載していますのでご覧になってください。

http://www.jarl.org/Japanese/2_Joho/News2016/News%20Frameset.htm

 

6月4日~5日の2日間、関西ARISSプロジェクトチーム(12人)の一人としてで国際宇宙ステーションの宇宙飛行士に子どもたちが話しかけるARISSスクールコンタクトを支援(お手伝い)するため、兵庫県姫路市、家島諸島・坊勢島へ行ってきました。

boze-01兵庫県姫路市沖のぼうぜ島

今回は3月に神戸市でおこなわれたのに続き兵庫県からの応募で日程調整の結果、6月4日の17時半ごろ日本上空を通過する10分間のスケジュールに決まりました。

機材は、姫路から交信当日に島へ運んで夕方の交信に備えることになりました。普段は平日が多い交信スケジュールですが、離れ島であり交通手段が不便なため支援できる人が確保できるかが問題でした。

質問は、英語で行われ、坊勢島の小中学生の混合チームで26問用意しました。今回もこどもたちは、従事者免許をもたないアマチュア無線による交信(144MHz帯/FM)です。これは、2014年におこなったARISSスクールコンタクトで当時、姫路市網干西小学校の当時の教頭先生が坊勢島に校長先生として赴任された際に外部との交流があまりない島の人たちに感動してほしいとのことで要請がありました。

島は、姫路港から船で40分のところにあります。島は、1400世帯、約3000人が暮らしています。主な産業は漁業です。島には、田畑、信号機、コンビニ、大きなスーパーがありません。土産物屋もありません。警察は、駐在さんか1人とのことでした。家島諸島で一番人口の多い大きな島は、家島です。今回行った先は、坊勢島で2番目に人口の多い島です。 山の斜面に民家が建っています。島の頂上が目的の坊勢(ぼうぜ)小学校です。島の人は、原チャリや軽自動車で移動しているようです。

boze-02小学校の屋上からの眺め

移動手段は、歩き。海岸沿いは道路がありますが丘の上に小学校があり、海岸から細い近道を歩いていきます。急な坂道を登っていきます。15分ほどで小学校につきました。荷物は、客船とは別で小学校の軽トラで貨物船の港へ取りに行きました。接岸して、フォークリフトで次々に元を下していきます。生活物資が先に降りていって、最後に交信用の機材(音響機器,アンテナ,無線機,タワー、ローター他)がおろされました。学校まではかなり急な坂道を軽トラで2回に分けて運搬。

boze-03行きは貨物船で

アンテナを校舎の屋上に設置。体育館では音響設備の設置作業が進み、昼頃にはほぼ完了。

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オスカーハンターのスタック

 

昼食後は、アンテナ、リグの点検、シュミレーション。16時からリハーサルが始まり、17時からは式典、本番に臨みます。

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アンテナ制御のコントロール卓

boze-07今回、島村さんはタイムキーパー

島じゅうから町の人、子どもたち、体育館に約5~600人あつまりました。子どもたちとカウントダウンをおこない、オペレーターが宇宙飛行士を呼び出し開始します。17時28分からコールしてほぼ2回目ぐらいで宇宙ステーションとつながり、ノイズ交じりで信号が弱かったのですが交信は、成功しました。

交信可能な時間は10分間でしたが、7~8分経過して、宇宙ステーションからの信号がまったく聞こえなくなってしまいました。26問の予定でしたが16問ぐらいで終了しました。ですが、交信としては成功です。

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体育館に集まった人たち

帰りの船の便が19時までということで片づけて帰ることは出来ませんので明日仕事という人以外は、坊勢島に唯一ある旅館に一泊して、海の幸などをいただきながら、反省会をおこないました。魚介類(さばなどの刺身、サザエ、アワビ、メバルの煮つけなど)たくさんいただきました。夜遅くまで修学旅行気分で盛り上がりました。

翌日、雨の中、丘の上の小学校へ行きました。雨が小降りになったタイミングで宇宙と交信したアンテナの撤収が行われました。ほかに7メガと10メガのダイポールアンテナを使い、サービス運用(カンハムコンテスト)を時間の許す限り臨時局の8N3Bにて小学校から運用をおこないました。

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図書室をお借りして8N3Bで運用、左奥がJM3DUR、左から2人目がJH3BUM

昼食は、英語の通訳に参加した女性の実家のお寿司屋さんで「坊勢サバのしゃぶしゃぶ」と寿司をいただくことになり、メンバーとその小学校の校長先生といただきました。5月にテレビの取材を受けたお店ということで有名になったとのことでした。鯖のしゃぶしゃぶは、他ではめったにだべられない珍味とのことでした。新鮮でおいしいサバをこんな形で味わえるとは思いませんでした。

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坊勢サバのしゃぶしゃぶ 

帰りは、貨物便がないため、荷物は船会社ご協力のもと我々と一緒に、14時の便で姫路港へ~その後、車で関西各地へ帰ってきました。

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今回運んだ機材、帰りの船に積み込み待ち

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帰りの船上で、参加メンバーの内の8名(映っていない内、二人は熟睡中、二人は早期帰宅)

参加メンバーは、関西アリスプロジェクトチーム(代表:田中透氏)の京都、大阪、兵庫の12名(40~80歳)が参加協力しました。

JG3QZN,JR3QHQ,JL3JRY,JA3HBF,JH3LSS,JA3UJR,JE3DBS,JH3BUM,JA3IEZ

,JA3ARJ,JM3DUR,JS3QBP

離れ島で行ったのは、今回が初めてとのことでした。

以上

レポートは、JM3DUR  島村 隆久 takahisa shimamura

HP作成、JH3BUM

 

 

JAMSAT東京ミーティング開催のご案内

<東京ミーティング開催のご案内>(7月度)

JAMSAT東京ミーティング(7月度)を下記の通り開催いたします。
是非、ご参加ください。

       記

日時:7月16日(土)14:00~17:00
場所:東洋計測器本店2F
東京都千代田区外神田1-3-12 計測器ランドビル2F

http://www.keisokuki-land.co.jp/company/shop_1.html

お店の2階の会議室になります。
東洋計測器株式会社様のご厚意により、会議室をお借り致します。

しばらく開催しておりませんでしたが、再開いたします。
衛星通信に興味がある方であれば、どなたでも参加できます。
秋葉原散策の後、ご参加ください。

以上、皆様の参加をお待ちしております。