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[jamsat-bb:9147] Re: 中古CSアンテナの店


JA1VKH親川です。
比較的得意とする分野なのでお答えしたいと思います。

http://www.geocities.co.jp/SiliconValley/4703/temp/polarmount01.gif
にアクチェータ位置として記載された位置は方位角(AZ)変化用です。
下側に斜めの支えの棒の部分は仰角(EL)変化用です。写真では、固定
されていますが、アクチェータに置き換える事で変化させることが可能です。

赤道上の静止衛星の受信を目的としていますので、ポーラーマウントならば
AZ一軸のみを変化させれば、目的の衛星を捉える事が出来るわけですが
位置が変化(インクラインド)している衛星(ロシアの衛星が有名)に
ビームを合わせる(補正する)目的でELを変化させます。

アクチェータの小型のものはモータで軸の伸縮をさせます。モータの
回転速度が電圧に依存しますしトルクの問題等があって、実際には
頭上天空を通過するような場合の位置を追従させるのは難しくなります。

周回衛星の場合AZ0→360、EL0→90までの変化が必要なのですが
受信を目的とした多くのパラボラアンテナのマウントそのままでは実現せず
大掛かりな加工が必要となります。

赤道上での静止衛星の追尾の場合に、ELは90度固定して、AZを
変化させることが必要になります。

一点から見た静止衛星の位置は、AZ180で一番ELが高くなります。
その位置が周回衛星の場合にはAZ180一定ではありませんので
写真のマウント全体の位置を変えられるようにしないといけません。
さらにELの最高値が変わってきますので、それも周回毎に変えねば
ならなくなります。そのうえでAZ一軸で追尾することが可能になります。

このポーラマウントを使った方法は大変じゃないでしょうか。

Tamio Oyakawa, JA1VKH
ja1vkh@jamsat.or.jp