AO-40/P3Dアップデート
JAMSAT
JAMSAT 日本アマチュア衛星通信協会

AO-40/Phase 3Dアップデート
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JAMSAT SCOPE Team

2001年5月13日 MA 160 C/X試験開始
AMSAT-DL
JA3GEP/6 毛利幹生

予定通りオービット 246のMA 160から、X帯(10GHz)の送信、C帯(5.6GHz)での受信の、徹底的な試験がなされています。X帯の送信は、低出力、高出力のさまざまな組み合わせで試験されています。C帯の受信は、仮にトランスポンダー試験としてS1送信機につながれています。MA 170である現在も、試験は継続中です。


From: "Takeyasu" <takeyasu@terra.dti.ne.jp>
To: <jamsat-news@jamsat.or.jp>, <jamsat-bb@jamsat.or.jp>
Subject: [jamsat-news:1482] AO-40: LEILAがオンに!
Date: Sun, 13 May 2001 09:40:55 +0900

皆様、

AO-40コマンド・チームのDB2OS Peter Guelzow
から、LEILA(LEIstungs Limit Anzeige:出力制限の
警告システム)をオンにした旨の広報がありました。

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日曜日(5月12日)(訳注:原文のまま)にLEILAシステムをAO-40で初めてオンにした時、また新しい歴史が刻まれました.

今朝の運用状況では、複数の”非常に”強力な信号がパスバンド内に見られました。MBよりも数dBも強力なのです!!!

何人かが彼らに出力電力を下げさせるように試みたのですが、彼らは明らかにその警告を聞いていないのでした。Uバンド受信機のAGCは16dBにも及んでおり、明らかにそのAGCでの感度抑圧は彼らアリゲータの送信と同期したもので、パスバンドには多大な不平不満が起こりました。

MBはGBよりも8dB強力なものであり、ユーザーはGBよりも低いレベルで運用すべきことを忘れないでください。

以上の経緯から、この状況はLEILAを試験する絶好のチャンスであると決断しました。LEILAはUバンドのパスバンドに接続され、IFマトリックスの組合せ状況で確認することができます。LEILAは、掃引(スキャン)/妨害(ジャム)/排除(ノッチ)のモードに設定され、魔法のように動作しました。!!

LEILAが動作する閾値は、GBとおよそ同等のレベルに設定されました。つまり、すべての強力な信号はLEILAで検出されるであろうということです。”ポリス・サイレン”音が聞こえたら、それは送信電力を下げるための猶予/警告を意味します。さもなくば、ノッチが信号を排除するように最善を尽くします。:-) パスバンドのみんながそれを望んでいます。

さて、以上の成功は、AO-40での数週間での大きな成功の一つです。そしてその成功は、特に、AMSAT-DL (Dr. Karl Meinzer DJ4ZCとMatjaz Vidmar S53MV)の設計によるLEILAのコンセプト(LEIstungs Limit Anzeige)とドイツ政府の科学技術省による支援の賜物です。事実、不特定多数がアクセスするトランスポンダでこのようなシステムが採用されたのは、これが初めてです。

すべてが順調であれば、LEILAをこのまま継続的に運用に使用するつもりです。

この間、RUDAKチームも同様に進捗があり、RUDAK-Aと-Bの両CPUが10日間以上にわたって稼動しています。

金曜日の朝の6時間にわたる努力で、Jim White WD0E はGPSに関するタスクをRUDAK-Aにロードし終え、CEDEXのタスクをロードしました。両タスクは動作していますが、GPSとCEDEXの運用を開始するコマンドは、未だ送信されて
いません。コマンドの発行は、土曜日か日曜日に計画されています。CEDEXからのデータが収録されたときには、たぶん、GPSの捕捉シーケンスが開始されるでしょう。Jimによれば、RUDAK-Aのテレメトリは正常値を依然示しており、また、CANバス上のSmartNode(訳注:愛称)温度センサも上手く動作しているようです。二つの153.6 KBit/s 高速PSK変調器も試験され、期待通りの動作が確認された後に再度オフにされました。

S1ダウンリンクでの9k6 Bit/s ハードウエア変調器の周波数は、ドップラシフトがゼロの時に、
RUD A mod 0 = 2400.791
RUD A mod 1 = 2400.765
RUD B mod 0 = 2400.910
RUD B mod 1 = 2400.891

と測定されました。(測定の精度は +-5 KHz)

そして最後に、、、、Xバンドと、たぶんCバンドの試験は、この午前中(日曜日の朝)に試験されるでしょう!!

AO-40チームを代表して、
73s Peter DB2OS
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Peter Guelzow, DB2OS
President AMSAT-DL
http://www.amsat-dl.org
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JAMSAT SCOPE プロジェクトチーム
武安
ja6xkq@jamsat.or.jp



From: "Yoshiyuki Takeyasu" <takeyasu@nwk2.msc.yh.nec.co.jp>
To: <jamsat-news@jamsat.or.jp>, <jamsat-bb@jamsat.or.jp>
Subject: [jamsat-news:1480] AO-40: Xバンドの準備進む!!
Date: Fri, 11 May 2001 15:27:40 +0900

皆様、

AO-40コマンド・チームのDB2OS Peter Guelzowから、今週末に10GHz Xバンドの試験運用を行う旨の広報がありました。

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Sバンド・トランスポンダの一週間の試験運用が成功裏に経過した現在、今週末には、10GHzXバンド・ダウンリンクへと試験を一歩進めることを計画しています。

XバンドのソリッドステートとTWTの送信機を軌道上で初めてオンにする際には、Michael Fletcher OH2AUEが我々コマンド・チームを手助けしてくれます。

5月13日(日)、05:00UTC頃のMA165において、ソリッドステートのアンプがオンにされて調整されます。全てがうまくいけば、その後、60WのTWTアンプを同様にオンにします。ダウンリンクには、ビーコンとおそらくL1からのアップリンクを使用するでしょう。

受信に際しての我々からのアドバイスは、トランスポンダのIFマトリクスに注意することです。IFマトリクスを見れば、試験の状況を全て把握することができるでしょう。Cバンドのアップリンク受信機を、Xバンドのダウンリンクに接続することも同様に計画しています。:-)

最終的には、Xバンドをオフにするでしょう。しかし、Cバンドのアップリンクをオンにして、S2ダウンリンクに接続したままに”するかも”しれません。

事実、S2送信機(RUDAKを含めて)でのSバンドの運用は継続します。しかし、何かほかの試験を実施
する際には、トランスポンダの運用を中断します。

ミドル・ビーコン(MB)に干渉を与えないようにアップリンクの周波数に注意するとともに、アップリンクの電力を適正にして、自分のダウンリンクがMBよりも約10dB低くなるようにしてください。ちなみに、S2でのダウンリンクにはジェネラル・ビーコン(GB)はありませんが、MBはGBよりも約8dB強いものとなっています。

英語とドイツ語での最新情報は、次のURLをチェックしてみてください。

http://www.amsat-dl.org/journal/adlj-p3d.htm

幸運を祈ります。

73s Peter DB2OS
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参考までに、Kourouの射場で最終確認されたXバンド
のビーコン周波数を示します。地上での室温で測定され
たものであり、さらにドップラシフトもありますので、これ
らの周波数の上下をワッチしてください。

X1Tx General Beacon Middle Beacon Engineering Beacon
10450.975 MHz 10451.125 MHz 10451.375 MHz

X2Tx General Beacon Middle Beacon Engineering Beacon
10450.975 MHz 10451.125 MHz 10451.375 MHz

同じエキサイタでSSPAとTWTAはドライブされていますので、当然ながら、周波数は同一です。

SSPAとTWTAに接続されているアンテナは、同一形状のホーン・アンテナであり、利得は約22dBi(円偏波)と見積もられています。

この値から概算すると、ビーム半値幅(-3dB)は約+/-8度、-10dBで約+/-16度、ナル点で約+/-24度くらいかと思います。これらの値を目安に、スクイント・アングルに注意してください。

スクイント・アングルを見積もるには衛星の姿勢が重要なファクタですが、広報にあるURLに掲載されている5月9日のテレメトリでは、ALON/ALT=23/1となっています。現在マグネトルクングは継続されており、オービット当たり約2度くらいでALONが減少しています。試験の当日は、上記の値から、ALONが減少しているはずです。当日も、Sバンドのテレメトリで事前に確認しておくことが肝要でしょう。

受信をトライされる方/された方は、失敗/成功に関わらずリポートを公開されますようにお願いします。

成功を祈ります。

JAMSAT SCOPE プロジェクトチーム
武安
ja6xkq@jamsat.or.jp



ダウンリンク信号の信号強度がミドルビーコンより10dB弱くなるようにアップリンクの電力を制限してください。

トランスポンダ運用に関する初めての報告
DL6DBN AMSAT-DL
05/05/2001

予定通り8:00UTCに、Uバンド(70cm)とLバンド(23cm)の受信機がS2送信機(13cm)に接続されました。その直後からパスバンドに信号が現れましたが、それは10から15dB強すぎ、受信感度劣化させています。その様子を右のAGCの具らから読み取ることができます。LEILA(ライラ)はまだ使われていないため、アリゲーター問題が早くも生じています。



From: "Takeyasu" <takeyasu@terra.dti.ne.jp>
To: <jamsat-news@jamsat.or.jp>
Subject: [jamsat-news:1476] AO-40で試験運用開始
Date: Sun, 6 May 2001 12:19:39 +0900

皆様、

AO-40コマンド・チームのDB2OS Peter Guelzowから、AO-40でトランスポンダの試験運用を開始する旨の広報がありました。

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皆様、

トランスポンダの試験運用を、5月5日(土)08:00UTCに開始します。UバンドとL1バンドのアップリンクを、S2のダウンリンクに接続する予定です。

問題がなければ、トランスポンダはMA240まで使えます。
(MA240以降はいったんオフにして)MA135近辺で、同じアップリンク/ダウンリンク組合せでトランスポンダをオンにします。運用スケジュールの変更は、テレメトリ/ビーコンで広報されます。

なお、本運用は試験的なものであることに注意してください。

トランスポンダが告知無しにオフにされることや、運用スケジュールが予告無しに変更されることもあります。

今回のトランスポンダの運用予定は、アークジェットによる近地点高度変更に先立つ約10日間です。

ミドル・ビーコン(MB)近辺の+/-5kHzを避けた運用を行うように注意してください。パスバンド内のユーザーによるビーコンへの干渉が認められた場合には、該当パスバンドをIFマトリクスから切離して、トランスポンダの運用を停止します。

土曜日の午前中には、北米、南米、そして欧州に対して良好なウインドウを期待しています。

また、スクイント・アングルとウインドウが良好な場合には、UとVバンドの送信機を再度テストする予定です。その場合には予め広報しますので、ビッグ・ガンによる微弱信号の探索が可能かもしれません。

言うまでもありませんが、我々は皆、非常に興奮しています。

AO-40コマンド・チームを代表して、
73s Peter DB2OS
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JAMSAT SCOPE プロジェクトチーム
武安
ja6xkq@jamsat.or.jp



From: "Takeyasu" <takeyasu@terra.dti.ne.jp>
To: <jamsat-bb@jamsat.or.jp>, <jamsat-news@jamsat.or.jp>
Subject: [jamsat-news:1475] 2401.71MHzでRUDAKテレメトリ
Date: Thu, 3 May 2001 07:36:27 +0900

皆様、

AO-40コマンド・チームのDB2OS Peter Guelzowから、RUDAKがテレメトリ送信を開始した旨の広報がありました。

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RUDAKチームのWD0Eにより、RUDAK-Aのコンピュータへ監視制御用のタスクがロードされました。RUDAK-Bへのロードは未だ行われていません。

RUDAK-Aは自身のテレメトリとIHUテレメトリ転送を、2401.72MHzにて9600bps(FSK)で送信しています。テレメトリの数値は、まずは正常のようです。

AO-40コマンド局のG3RUHによれば、RUDAKビーコンは良好に受信できており、その信号強度は、IHUのミドル・ビーコンと同等であるとのことです。

RUDAKチーム、おめでとう!

73s Peter, DB2OS
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RUDAKに関する周波数や、RUDAK自身のテレメトリについては、次のURLに情報があります。

http://www.amsat.org/amsat/sats/ao40/rudak/index.html

従来の400bps(BPSK)に対して高速なダウンリンクが確立しましたので、衛星のコマンド業務にも勢いがつくことでしょう。

JAでの受信リポートをお待ちしております。

JAMSAT SCOPE プロジェクトチーム
武安
ja6xkq@jamsat.or.jp


From: "Takeyasu" <takeyasu@terra.dti.ne.jp>
To: <jamsat-bb@jamsat.or.jp>, <jamsat-news@jamsat.or.jp>
Subject: [jamsat-news:1474] RUDAKの初回テスト成功
Date: Wed, 2 May 2001 09:07:27 +0900

皆様、

RUDAKチームのWD0E Jim Whiteから、RUDAKの初回テストが成功した旨、広報がありました。

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2001年5月1日

今朝、AO-40のRUDAKが通電され、RUDAKチームでテストすることができました。14:00UTCから16:15UTCに
かけて、コロラドのWD0E Jim Whiteにより、RUDAKのAプロセッサの一連のテストが行われました。Lバンドでの
コマンド操作は何の不安もないものでした。モジュレータ-1を動作させて、2401.72MHzでのダウンリンクが得られ
ましたが、スクイント・アングルが50度以下と良好であり、テストの期間中、このダウンリンクが使えました。いくつか
の簡単なソフトウエアがロード/実行されました。リアルタイム・クロックを設定し、ダウンリンクへ短いメッセージ
を載せ、そして、変調度と周波数の測定が完了しました。LOS時点では、さらにソフトウエアをロード中でした。
今回の試験は成功でした。しかし、まだまだ、試験すべきこと、試してみるべきことが、たくさん残っています。

5月2日の試験プランとしては、更にソフトウエアをロードすること、RUDAK-Bの初回テスト、そして、できればテレ
メトリのテストがあります。時間とスクイント・アングルが許せば、CANサーバー(訳注:衛星内の実験用LANで
あるCANバスのサーバー)のソフトウエアをロードして、RUDAK経由で(CANバスに接続されている)16点の温度
情報を見てみるつもりです。CEDEXに通電して、ラジエーションのデータを取得することも可能かもしれません。

それ以降の、機器を稼動状態にもっていくための試験プランは確定しておらず、スクイント・アングルと衛星の見え具合に専ら依存するでしょう。

試験が完了して、一般運用が開放されるまで、RUDAKへ決してアップリンクを行わないでください。マイルストーン
はRUDAKのダウンリンクとANSを通じて広報されます。進捗状況は、www.amsat.org のウェブサイトをご覧になってください。

Jim White
wd0e@amsat.org
jim@coloradosatellite.com
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JAMSAT SCOPE プロジェクトチーム
武安
ja6xkq@jamsat.or.jp
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