AO-40/P3Dアップデート
JAMSAT
JAMSAT 日本アマチュア衛星通信協会

AO-40/Phase 3Dアップデート
Mar. 2001 | Feb. 2001 | Jan. 2001 | Dec. 2000 | Nov. 2000
JAMSAT SCOPE Team

Date: Sat, 24 Feb 2001 22:24:53 +0100
From: Peter Guelzow <Peter.Guelzow@arcormail.de>
翻訳 : JA3GEP/6 毛利さん

AO40に春の兆しが!

皆さん AO-40にとって、素晴らしいニュースです

オービット147での日食の後、SEU (sensor electronic unit)が太陽によって再びトリガーされるようになりました。

テレメトリ−チャンネル #100 (analogue spin rate) は今、値 #49を示しています。これは、太陽センサーがトリガーしなくなったオービット#89での値と同じです。

あと数周回のうちに、太陽センサーSS2もトリガーを始めることになるでしょう。そうすれば、姿勢の情報が手に入りますので、衛星のスピン数を落とすためのマグネトリキングを、再度始められるようになるでしょう。

1週間前3軸太陽センサーに電源が入れられ、正常に機能しているように見えています。この3軸全方位性太陽センサーの情報を用いて、SEUからの情報がなくてもスピン数を下げるための新しいアルゴりズムに必要な参照情報を得ることが計画されていました。この新しいソフトウエアのコードは、20ms割り込みサービスにパッチを当てることになるのですが、アップロードできる準備が出来ています。しかし確立したものではなく、SEUからのデータも回復しましたから、もはやその必要はないでしょう。

DB2OSがIHU温度を解析して最近判明したのは、サンアングルが最大になり、温度が最低になったのは、予測されたよりもずっと早かったのです。IHUの温度は、2001年2月1日に-8.4度Cに達しました。これは最初の想定より、およそ1ヶ月早いのですが、今のところ、なぜそうなったかの理由は不明です。

スピン数は17.5RPMで、数週間前と変わっておらず、回転数増加の原因がなんであれ、それは続いてはいません。SEUが良好な太陽センサからのデータを得られるようになり次第、IHU(integrated housekeeping unit) の制御の下、スピン数を下げるためのマグネトルキングが開始されます。その結果、S2テレメトリーの受信状態も改善するはずです。

次のマイルストーンは、衛星を正しい姿勢に移した後、アークジェットに電力は加えず、アンモニアガスだけで噴射させることです。この試験噴射は、アークジェットの制御電気系およびバルブの機能を確認するためのものです。実際の「点火」がなくても、この試験噴射による推力は、近地点をおよそ100km上昇させるのに十分です。

フランス宇宙機構 CNES を含む、いくつかの独立した解析によって、今の軌道は、何年も、すなわち衛星の計画寿命よりもはるかに長く、安定なことが確認されています。

試験噴射だけでも、さらなる安全の余裕が生まれ、安心できます。しかし、アークジェットを点火してのフル機能を用いて、軌道の最適化が計画されています。これは、これらの軌道変更にあたり衛星の姿勢変更に不可欠な3軸モーメンタムホイールのテストの後に計画されています。

衛星は「冬眠状態」にありましたが、コマンド局の誰もが、次の活動の準備に余念はなく、衛星のテレメトリーと健康状態から目を離すこともありませんでした。

AMSAT-DLを代表して、世界各地からのAO-40テレメトリーを集め、アーカイブしてくれている Paul Willmott, VP9MU に感謝します。P3-Dを正常な運用へ戻そうと努力を続けているコマンド局にとって、これらは大変貴重な情報原となっています。皆さんも、受信したテレメトリーをP3Tとともに 'ao40-archive@amsat.org' へ送って下さるようにお願いします。

全般的に見て、衛星は非常に良い状態にあるように見えます。更なる破壊も問題点も見つかっていません。電力収支は非常によく、サンアングルが最大となる期間においてさえ、軌道の一部でS帯送信機をオフにして電力消費を抑える必要がありませんでした。

これは、次に行なおうとする活動に対し、非常に良い徴候です。

次の情報に期待下さい。

これら以外にも、情報はAO-40のWEBページにあります。
http://www.amsat-dl.org/

73s Peter, DB2OS
AMSAT-DL
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