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[jamsat-bb:9054] Re: AO-40 レポートはリアルか耳か?


JF6BCC 今石です。

At 2001/07/21 08:58:57 Yasuo Mikashima wrote:
> 昨夜初めてAO−40にQRVしたのですが、送るシグナルレポートは
> Sメーターの読みでしょうか。それともいわゆる耳Sでしょうか。
中略
> Sメーターの読みなど受信機個々で違いがあるので当てにならない
> と言う話は別にして、やはり目安にする一番の物だと思いますし、特
> に衛星通信の場合は自分の信号が相手に本当はどのくらいの強さで
> 届いているかは気になるところです。

  言われている通りで、Sメータの振れは、各人が使用している受信システム
によって大きく違うのですから、自分のところで受信した複数の局を相対比較
するのには有効でも、設備の異なる複数の局間で信号強度を比較するには意味
がありません。この辺は別に衛星に限った話じゃないと思いますが、Sいくつ
が何 dBm と言う規定がある訳でもないのですから、「RSTレポート」の定
義を「自分なりに」解釈して、その判断基準としてSメータを使用する、と言
うことでいいと思いますし、またそれしか言えないのではないかと思います。
  ただし、AO-40 の場合は「ビーコン」と言う基準になる信号が存在しますの
で、もっと定量的な信号強度を得ようとするならば、ビーコン信号に対して受
信信号がマイナス何 dB か、と言う形になると思います。これは、CW であれ
ば AO40RCV のスペアナ画面で一発でわかりますが、SSB だとエネルギーが帯
域一杯に広がっていますので判別しづらいので、ここではSメータが有効です
よね。自分のリグのSメータの目盛り1つが約何 dB、というのがわかってい
れば、これも比較的楽に割り出せると思います。

  ただ、ビーコン強度を S9 にして、ノイズレベルを S0 にして、その間の
差を9等分する、なんて方法では、自分のところでカスカスの信号なのに RS=
35 なんてレポートが発生して、レポートの存在意義の点でどうかな、と言う
気がしますね。
  レポートを相手に送る際は、うちではこの程度でしか受信できていないの
で、それなりに配慮をした「送り方」をしてね、と言う希望も込めるのが普
通だと思います。となれば、この位の受信状況だったら、繰り返し回数とか
フォネティックの使用有無とか声の切り方とか、そういう配慮を相手にして
もらうためには、どの位のレポートを送るのがいいか、そう考えたうえで、
自分が送るレポートを決める、というのが実用的かも知れないですね。

# ちなみに私は、55 だったら確実に取れていると考えて、くどく繰り返し
# ません。53 だったら念のため1回程度の繰り返し、51 だったら必要最小
# 限の事項を数回繰り返します。え、そんなの 51 じゃなくて 31 か 41 だ
# ろって?。確かにそうなのですが、実際に R=3 や R=4 と判断すべき状態
# でも、R=5 と送ってしまう人は多いんですよ、私も含めて (^^;)。

  ちなみに私の場合は、耳S & AO40RCV 表示の併用です。うちの 29 エレル
ープ & LNA & 2880 コンバータと言う受信設備では、ノイズレベルを S=0 に
なるように 15dB ATT を入れた状態では、S/N が 30dB は取れている S2-MB
信号でも IC-821 のSメータは 4〜5 までしか上がりません。つまり、ビーコ
ンより 10dB は低い適正レベルの信号でも、Sメータは 1〜2 程度にしか振
れない訳で、アテにできないのです。
  ただし、ビーコン受信に使用している FT-817 のほうだと S2-MB は S9 ま
で上がりますけどね (^^;)。これはSメータ感度 (AGC の感度?) の問題で
調整次第で何とでもなるような気はしますが…。

> 昨夜は平均559をもらい、429を送りました。
> 自分のダウンリンクはお世辞でも319程度でしか聞こえていません
> (どこに落ちてきているかがやっと分かる程度)ので、もらったレポート
> がSメーターの読み、つまりリアルレポートだとすると皆さんよりも格段
> に耳が悪いと言う事になります。(これは事実ですね(^^;))

  これはまさに、RS(RST) レポートの交換によって、自分の受信能力が評価
できた良い例だと思います (^^;)。例えば、自分と同等レベルで聞こえてく
るダウンリンクの主が、自分の信号に RS=55 をくれたと言うことは、その
局はその信号をまた同様に RS=55 で聞けるだけの受信能力を持っていると
言うことですし、また、相手が RS=55 をくれた自分の信号が、自分のとこ
ろで RS=51 であれば、それはSにして4つ分、たぶん 10dB 以上も、自分
の受信能力が相手に比べて劣っていることを表しているわけです (^^;)。
  うちもこれは、毎回実感しています (^^;)。今回は SQA がほぼゼロにな
るチャンスがあったので、その前後にループテストを試みてみましたが、あ
まり良好とは言えない結果でした。S2 はヘリカルアンテナからの送信で S1
の Dish に比べれば信号強度はさほど強くないのですから、29 エレではダ
メ、ということには直結しないのですが、少なくとも現在の S2 でのダウン
リンクでは、29 エレなどの 20dBi 級のアンテナでは、かなり厳しいようで
すね。

  ちなみに、昨夜の QRV 局は、下準備がバッチリの方が多かったのか、受
信能力が高い方ばかりで、53 や 55 をもらえるケースが多かったですね。
自分の受信能力の悪さにガッカリしてました (^^;)。

> 昨夜の運用では自分のダウンリンク信号よりも他局の信号の方が
> はるかに強く聞こえていましたので、自分の耳の悪さを痛感しました。

 えっと、自分の信号より他人の信号が強い、と言うことは、自分の受信能
力が悪い訳ではなく、他人のアップリンクが強すぎる (--;) のではありま
せんか?。自分のアップリンクが適正値に比べてどうか、と言う問題もあり
ますけど…。
  現状、435MHz であれば、10〜15 エレ八木 + 10〜30W 程度のアップリン
クで十分であり、その信号が十分に受信できるまで、受信能力を上げるこ
とが課題だ、と思っています。

> アップリンクの周波数設定に苦労しました。事前に10KHzセパレート
> の対応表を作っていたのですが、ドプラーシフトを加減してアップリンク
> に反映させてと・・・。暗算の時間でした。自動化は今の設備では不可能
> なので、他に何か良い方法は有りませんか。

  私は、サテライト・モードを持つ IC-821 を使っているので、AO-40 の
周波数関係をメモリに入れて、運用時に呼び出しています。で、時々、帯
域のはずれ (2401.450 あたり) でループテストを行ってドプラーシフト量
を補正したり、あるいは CQ の途中で受信周波数のみ補正したりしてまし
た。深夜の運用では暗算する頭もボケてますしね (^^;)。

> ちなみに昨夜は
> U 13エレクロス八木
> S 50cmオフセットパラボラ+4tヘリカル+ドレーク2880
> TS790 CW送信10Wでした。

  うちは 435MHz が 11 エレクロス八木 + 20W ですから、アップリンクの
レベルは同等だと思います。受信も利得の点では大差なさそうですが、う
ちは LNA を入れてありますので、その分だけ耳が良かったのかも知れませ
んね。
  LNA なしの 2880 とありの 2880 では、受信能力は 10dB 近く違ってき
ます(過去の実験データがうちの Web サイトの写真にあります)ので、ぜ
ひ LNA を試してみてください。また、JI5MFZ 吉田 OM 提案の、ERA-3 に
よる 2ND RF 付加改造は、2880 単体でも LNA 付きに比べてあまり劣らな
い受信性能が実現できました。手元に 2880 が複数台ある人は、この改造
をされると良いかと思います。

# そうそう。日記で「邪魔しないでね」と書いたおかげか (^^;)、昨夜締
# め切りのヤフー・オークションで 2880 を無事ゲットできました。ちょ
# っと予算オーバーですが (^^;)、これで IF 430MHz 改造用のベースが入
# 手できて一安心です。

では。
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Yoshihiro Imaishi 今石良寛 - 福岡県北九州市
JF6BCC, KH2GR (ex. T88J, T88IY, V63BP)
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