[Date Prev][Date Next][Thread Prev][Thread Next][Date Index][Thread Index]

[jamsat-bb:5978] Re: アンテナトラッキングとドップラー周波数補正のシステム


中島さん、jamsat-bbの皆さん。 STARSのJA6SNK平川です。

> STARSはEasyComm 2というコマンド(プロトコル)に対応しており
> EasyComm 2にはNova for WindowsやMacDoppler PROが
> ローテータ命令のみ対応しています。
> 接続していないので、確かなことは言えませんが、
> いろいろな軌道計算ソフトで使える可能性があります。

EasyCommというコマンドが最初に使われたのはどのプログラムかは
知りませんが、STARSのファームウエアを開発する時にはWiSPの
EasyComm2を使用しました。
先日STARSをNova for Windows 2.1gでサポートしているEasyComm1で
動かかす目的で調べたところ、Novaからはコマンドのアルファベットが
小文字で出力されている事がわかりました。それならばと小文字でも
受け付ける様に改造したところ、アンテナのコントロールは問題ない
ものの、WoStars使用時のトラックバーからの周波数の制御の
フィーリングが悪くなり、これはあきらめました。
実は、デジタル衛星で周波数は単にドップラーの制御だけならそう
難しくはないのですが、WoStars+STARSのフィーチャーの1つに
アナログモードでの送受信のドップラー自動補正があります。
アナログモードではアップリンクしている他の局を探すのにバンド内
をスキャンする必要がありますが、スムーズな周波数コントロール
(適当な周波数ステップでリアルタイムでの周波数移動)をしないと
非常に使いづらくなります。そのために現在のSTARSのパワーでは
ぎりぎりの速度になっているようです。
単に小文字を大文字に変換するだけなら簡単ですが、STARSの
独自コマンドは小文字なので簡単にはいかず、あちこちで実行速度
の足を引っ張るチェックが入ってしまいます。
そこで、NovaではTrakBoxコマンドでSTARSを動かす事にしました。
これはこれでうまくいくのですが、今度はWiSPなどの他の軌道計算
ソフトからのTrakBoxコマンドではうまくいきません。

EasyCommもTrakBoxも汎用のコマンドとして検討されているわけでは無く、
はっきりとした定義が無いので、各軌道計算ソフトにより微妙に違うところ
が有り、動かない事があるわけです。

先ほどのEasyCommはコマンドの説明は大文字で解説してあり、
WiSPが出す実際のコマンドも大文字です。そこでそれを参考に
してプログラムを作成したわけですが、コマンドの解説にはどこにも
大文字を使用しなければならないと書いてあるわけでは無く、これは
私の早とちりでした。これが今に尾を引いています。

今後、皆さんの意見、要望を聞いて必要な改良をしていきたいと思っています。


上記のNova対応のSTARSのファームウエアは近々リリース予定ですが、
最近は公私共忙しく最後の詰めができていません。
必要な方はメールを下されば返信メールに添付して送る事は可能です。


STARS別件
最近秋月電子からAki-H8/3664Fが発売になりました。フラッシュROMの書込み回路が
内蔵されており、I2Cバスが有りますのでEEPROMと組み合わせればDIPスイッチを
廃止してコマンドのみで設定が出来そうです。しかも2000円です。STARSをこれ
に
移植すれば外部回路がほとんど無しでSTARSが作れそうです。近々入手して検討し
たいと思っています。でも期待して待つのは無駄です。P3Dに間に合わせたい人は
現行モデルのSTARSを製作した方がお勧めです。

現在の3048FのAki-H8では余裕のROMとRAMのサイズが3664Fではどちらもぎりぎりで
す。
移植不可能かもしれない。



平川でした.


                          SHUICHIRO HIRAKAWA
                  INTERNET : hirakawa@da2.so-net.ne.jp
                             NIFTY : GFF00711
                         HAM CALL : JA6SNK/1