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[jamsat-news:1702] SATINF#211 6 May 2002



衛星情報  SATINF#211   6 May 2002
                                                           JN1GKZ 新井


トピックス

◆IDEFIX 打ち上げ成功
  AMSAT-FranceのIDEFIX 2機が5月4日にアリアン4 V151で打ち上げられ、
 高度800kmの太陽同期軌道に乗りました。IDEFIXは、5月14日頃から動作を
 開始する予定です。


◆RS-21 大気圏再突入
  3月20日にISSから切り離されたプログレスから放出されたRS-21(Kolibri-
 2000)は、5月4日に大気圏に再突入し、生涯を終えました。


◆AMAST-OSCAR E
  AMSAT-NAから低軌道衛星 AMSAT-OSCAR Eの計画が発表されました。



1.運用中の衛星

●AO-10
  mode-B up:435.030-435.180MHz CW,LSB/down:145.975-145.825MHz CW,USB
         ビーコン:145.810MHz キャリア

  状況は、その日によって異なり不安定です。

  最近は、近地点付近でも信号が聞こえないようです。


●AO-16
  mode-J up:145.90, 145.92, 145.94, 145.86MHz 1200bps AFSK
         down:437.025MHz 1200bps PSK
  Sバンドビーコン 2401.143MHz PSK

  デジピータがオンになっています。Sバンドのビーコンは停止しています。


●AO-27
  mode-J up:145.850MHz FM/down:436.795MHz FM

  バッテリの状態を整えるため運用を停止しています。
  4月の初めにFMリピータが停止していたのは、バッテリ電圧が低下したため
 でした。現在、バッテリの充電状態などがチェックされているようです。

  5月1日には1200bpsでWODと思われるデータを送信していました。


●AO-40
  5月5日の姿勢は、ALON/ALAT=355/-3でした。トランスポンダの運用がおこ
 なわれています。

  RUDAKの試験が再開されるとアナウンスされていますが、未だ試験はおこ
 なわれていないようです。RUDAKの試験中は、ビーコンの送信、トランスポ
 ンダの運用が停止します。ビーコンが聞こえないときは、RUDAKの運用がお
 こなわれている可能性がありますのでRUDAKのダウンリンク周波数を聞いて
 みて下さい。amsat-bbやMBでのアナウンスにご注意下さい。

  JE2VVN 井上さんは、5月6日に南米 チリとQSOし、AO-40でWACを完成され
 ました。AO-40での南米との交信、WACの完成は初めてだと思われます。

 運用スケジュール(予告無しに変更されることがあります)      4/16-
  姿勢変更中のため、頻繁にスケジュールが変更されています。
      MA    トランスポンダ   RUDAK   ビーコン
     0- 36       OFF          OFF      S2-MB
    36-110     U/L1→S2       OFF      S2-MB
   110-114       OFF          OFF     S2/K-MB
   114-120    U/L1→S2/K      OFF     S2/K-MB
   120-200     U/L1→S2       OFF      S2-MB
   200-256       OFF          OFF      S2-MB

 ビーコン周波数(打ち上げ前の最終チェックで測定された周波数に実績を
 加筆。*は、打ち上げ後にアナウンスのあった実績のある周波数)
   BEACON    General Beacon  Middle Beacon   Engineering Beacon
   Vバンド          -           145.898MHz*          -
   Uバンド       435.438MHz     435.588MHz       435.838MHz 
   S1バンド     2400.188MHz    2400.338MHz      2400.588MHz 
   S2バンド     2401.168MHz    2401.323MHz*     2401.568MHz
   Xバンド     10450.975MHz   10451.125MHz     10451.375MHz 
   Kバンド     24047.885MHz   24048.035MHz     24048.285MHz 
   赤外レーザ                   360    THz

 アップリンク、ダウンリンク周波数
    ※MBに妨害を与えないこと。MBの±5kHzの範囲はダウンリンク禁止。
   S1バンドdown: 2400.225 - 2400.475 MHz
   S2バンドdown: 2401.210 - 2401.495 MHz
   L1バンドup:   1269.496 - 1269.211 MHz
   Uバンドup :    435.780 -  435.495 MHz
   RUDAK down:   2401.74MHz, 2401.85MHz

 姿勢
  5月5日の姿勢は、ALON/ALAT=355/-3でした。遠地点でアンテナが地球に向
 く姿勢になっています。

 食
  2002年6月まで毎オービットの近地点付近で食が発生します。

 トランスポンダ
  U/L1→S2/Kの運用がおこなわれています。

 IFマトリックス
  正常に動作しています。
  接続の誤動作が何度か起きていますが、MUX出力(IHU-1の制御/監視ユニッ
 ト)の切り替えタイミングの問題だと考えられています。切り替えタイミン
 グの調整によってこの問題は解決できたようです。

 S1バンド送信機
  回復は望めないようです。
  2001年8月13日に突然停止しました。8月20日に試験をおこなったところ、
 送信機に電流が流れず、RF出力、温度上昇も確認できなかったそうです。
  2001年11月6日のレポートによると、送信機の電源を1秒毎にオン/オフす
 るプログラムがアップロードされ45分間実行されましたが、送信機に電流が
 流れなかったそうです。S1送信機の回復は望めないようですが、この試験を
 継続しておこなってゆく予定です。

 Vバンド送信機
  2000年12月の事故以来停止しています。
  2001年8月20日に試験がおこなわれました。V送信機をオンにすると電流が
 流れ、RF出力があることが確認されていますが、衛星からの信号は確認でき
 ていません。高利得アンテナと送信機とを接続するリレーに問題が考えられ、
 リレーのオン/オフ動作運動をおこないました。その後の状況報告はありま
 せん。

 Kバンド送信機
  2001年9月9日に動作が確認されました。スケジュールに組み込まれて運用
 されています。
  2001年12月1日 オービット#501で、JH1AOY 玉川さんとJA1AUH 後藤さんが
 Kモードの2WAY QSOに成功されました。

 Xバンド送信機
  2001年5月に試験がおこなわれましたが、動作が確認されていません。
  S1バンド送信機と同じように電源をオン/オフする試験が計画されていま
 す。

 Cバンド受信機
  2001年5月に試験がおこなわれましたが、動作が確認されていません。

 RUDAK
  RUDAK-A、Bの試験が継続しておこなわれています。

 SCOPE
  カメラ-A(狭角)、カメラ-B(広角)共に撮影に成功し、正常に動作して
 います。
  2001年8月7日 オービット #354にてカメラ-Bを使って地球の撮影に成功し
 ました。
  2001年12月15日に2回目の試験がおこなわれ、カメラ-A、Bで地球の撮影に
 成功しました。
  画像は、JAMSATのサイトで公開されています。
    http://www.jamsat.or.jp/

★GPS
  2001年におこなわれたGPSの試験報告が公開されています。
    http://www-ccar.colorado.edu/~moreau/pubs/ao40aasgnc_fin.pdf
  搭載している2台のGPS受信機が動作しています。GPS衛星が作る「輪」の
 外で位置データを取得することができるかどうかの実験がおこなわれ、終了
 しました。
  3軸制御に移ってから、次の実験を始めるようです。

 LEILA
  正常動作が確認されました。時々、無信号の周波数に現れることがあり
 ます。

 YACE
  正常動作が確認されており、姿勢の確認に使われています。

 モーメンタム・ホイール
  試験がおこなわれ、今のところ、問題は無いようです。3軸制御までには
 確認する事項がまだまだあり、直ぐには移行しません。

 アークジェットモータ
  オービット#295から#301までアンモニアガスの噴射のみでの運用がおこな
 われました(アーク放電なし)。オービット#302からアンモニアガスが噴射
 されなくなり、運用を終えました。搭載していたアンモニアガスを使い果た
 してしまったと考えられています。

 AO-40の関連サイト
  AMSAT-DL AO-40情報 webサイト by AMSAT-DL
    http://www.amsat-dl.org/journal/adlj-p3d.htm
    http://www.dj1km.de/amsat-dl/journal/adlj-p3d.htm (ミラーサイト)
  テレメトリ仕様書 Rev1.8 by AO-40コマンドチーム
    http://www.dj1km.de/amsat-dl/p3d/index.html
  テレメトリ解読ソフト P3T ver1.6b by W4SM
    http://www.cstone.net/~w4sm2/software2/P3t_AP.zip
  テレメトリ WODデコードソフト WodGraph Ver 1.1d by W4SM
    http://www.cstone.net/~w4sm/ham1.html
  テレメトリデコードソフト AO40Rcv Ver1.40 by AE4JY
    http://www.qsl.net/ae4jy/
  テレメトリデータ アーカイバ by VP9MU
    http://www.amsat.org/amsat/ftp/telemetry/ao40/
      デコードしたテレメトリ(P3T形式)は、ZIPで圧縮して
     ao40-archive@amsat.org へ送付願います
  RUDAK WOD(Whole Orbit Data)→CSV変換ソフト by WD0E他
   Windows版(RudakTLM)、JAVA版、DOS版(WOD2CSV)
    http://www.amsat.org/amsat/ftpdelta.html
  回線計算 excelスプレッドシート byW3PM/GM4YRE
    http://home.HiWAAY.net/~mmarcus/download/ao40v2.0.xls
  AO40 REPORT LOGGERサイト by HB9DRI
    http://www.artieda.net/hb9dri/ao40logger
  アップリンク/ダウンリンク 周波数早見表 by G6LVB
    http://www.g6lvb.com/oldtech.htm 


●FO-20
  mode-JA up:145.900-146.000MHz CW,LSB/down:435.900-435.800MHz CW,USB
          ビーコン:435.795MHz キャリア

  夜間のパスでは、食によってUVC(Under Voltage Controler:バッテリの
 過放電防止のため送信機への電源を遮断する)が動作し、送信が一時的に停
 止します。


●FO-29
  mode-JA up:145.900-146.000MHz CW,LSB/down:435.900-435.800MHz CW,USB
          ビーコン:435.795MHz CW
  mode-JD(1200bps) up:145.850, 145.870, 145.910MHz 1200bps AFSK
                   down:435.910MHz 1200bps PSK
  mode-JD(9600bps) up:145.870MHz 9600bps FSK
                   down:435.910MHz 9600bps FSK
  デジトーカ:435.910MHz

  運用スケジュールは次のように発表されています。
    4/1 - 6/30 アナログ


●GO-32(TechSat-1B)
  ビーコン:435.225MHz 9600bps HDLC

  30秒に一度9600bpsの信号が送信されています。

  4月29日にJE9PEL/1 脇田さんがデコードされたデータです。
    [09:48:32] <TechSat-V9.2D.*@...
    [09:49:02] <TechSat-V9.2D.*@...
    [09:49:32] <TechSat-V9.2D.*@...
    [09:50:02] <TechSat-V9.2D.*@...
                                             [from JE9PEL @jamsat-bb]


●IO-26
  mode-J up:145.875, 145.900, 145.925, 145.950MHz 1200bps AFSK
         down:435.822MHz 1200bps PSK

  MBLモードで動作しています。コマンド局は、RBBSのソフトのリロードを
 近々おこなう予定のようです。


★KO-25
  mode-J up:145.980MHz 9600bps FSK/down:436.500MHz 9600bps FSK

  5月5日頃から信号が聞こえなくなっているようです。

  5月6日 10時過ぎのパスでは信号が聞こえませんでした。


●LO-19
  mode-J up:145.84, 145.86, 145.88, 145.90MHz 1200bps AFSK
         down:437.150MHz 1200bps PSK
         ビーコン:437.125MHz CW

  CWビーコンがオンになっています。CWビーコンは12WPMのゆっくりとした
 CWで約30秒毎に送信されています。


●MO-46(Tiungsat-1)
  mode-J up:145.850、145.925MHz 9600bps FSK
         down:437.325MHz 9600bps、38400bps

  38.4kbpsの運用をおこなっているようです。

  9M2SS Sangatさんによると、衛星が撮影した新しい画像が何枚かダウン
 ロードできるようです。
                                                [from 9M2SS @amsat-bb]


●NO-44(PCsat: Personal Communications Satellite)
  down:144.390MHz 1200bsp AFSK、9600bps FSK
       145.825MHz 1200bsp AFSK、9600bps FSK

  危機的状況を脱し、正常に動作しているようです。

  PCsatの情報は以下のサイトから得られます。
    http://web.usna.navy.mil/~bruninga/pcsat.html


●NO-45(Sapphire)
  down:437.100MHz FM無変調キャリア、デジトーカ、1200bps AFSK

  無変調キャリアのビーコンを437.100MHzで1分間に1度送信しています。
 デジトーカ、パケットの送信も時々おこなわれています。
  デジピータとして動作しているという情報も有りますが、未確認です。


●OO-38(OPAL)
  up/down:437.100MHz 9600bps FSK

  デジピータ(コールサイン KF6RFX)として機能しているようです。周波
 数は、アップリンク、ダウンリンク共に437.100MHzです。

  4月30日にJE9PEL/1 脇田さんがデコードされたデータです。
    KF6RFX>CQ [30-Apr-02  15:22:56] <UI R>:
    OPAL 68:8664691398 <10>
                                            [from JE9PEL/1 @jamsat-bb]


●RS-12/13
  RS-12
  mode-K up:21.210-21.250MHz CW,USB
         down:29.410-29.450MHz CW,SSB
         ビーコン:29.408MHz
         ロボット up:21.129MHz CW/down:29.454MHz CW

  RS-13
  mode-T up:21.260-21.300MHz CW,USB
         down:145.860-145.900MHz CW,USB
         ビーコン:145.862MHz CW
         ロボット up:21.139MHz CW/down:145.908MHz CW

  RS-12がKモード、RS-13がTモードで動作しています。
  ロボットは最近停止しているようです。

  次の要領でRS-13のロボットとCWでQSOできます。コールサインが確認さ
 れると、コールサインと共にQSOナンバーが送信され交信成立です。
    RS-13 : CQ CQ DE RS-13 QRU 145.840 kHz AR
    地上局: RS13 DE call AR
    RS-13 : call DE RS13 QSL NR0137 OP ROBOT TU SW QSO NR0137 73 SK

  ロボットとのQSOには、QSLが発行されます。QSLマネージャーは、RK3KPK
 Andyさんが務めています。SASEを同封の上、下記へ。
    ANDREI MIRONOV,
    UL.V.VOLOSHINOJ, D.11 KV.72
    STATION PERLOWSKAYA, 141014,
    MOSCOW OBL. RUSSIA
                                             [from JH3DJX @jamsat-bb]


●RS-15
  mode-A  up:145.858-145.898MHz CW,USB/down:29.354-29.394MHz CW,USB
          ビーコン:29.352MHz
  mode-KA up:21.260-21.300MHz CW,USB、145.960-146.000MHz CW,USB
          down:29.460- 29.500MHz CW,USB
          ビーコン:29.458MHz CW
          ロボット up:145.840MHz CW/down:29.504MHz CW
  mode-KT up:21.260-21.300MHz CW,USB
          down:29.460-29.500MHz、145.860-145.900MHz CW,USB
          ビーコン  :29.458MHz、145.863MHz CW
          ロボット up:21.139MHz CW/down:29.504MHz、145.905MHz CW

  Aモードで運用されているようですが、ビーコンは5秒間キャリアを送信、
 2秒間停止を繰り返しているようです。トランスポンダは、ビーコンの送信
 がおこなわれている間だけオンになっているという情報がありますが確認
 できていません。

  4月25日に断続するビーコンを受信しました。


●SO-33(SedSat-1)
  437.910MHzでテレメトリを送信しているようです。


▲TO-31(TMSAT-1)
  mode-J up:145.925MHz 9600bps FSK/donw:436.925MHz 9600bps FSK

  管制局の可視範囲でのみ送信機をオンにしているようです。


●UO-11
  ビーコン:145.825MHz 1200bps, 2401.500MHz キャリア(浅い変調)

  正常動作しています。

  5月5日 午後のパスではSバンドのビーコンが良好に聞こえていました。


●UO-14
  mode-J up:145.975MHz FM/down:435.070MHz FM

  JモードのFMリピータの運用がおこなわれています。


●UO-22
  mode-J up:145.900 and/or 145.975MHz 9600bps FSK/down:435.120MHz 9600bps FSK
            デジピータup:145.975MHz、デジピータコール:UOSAT5

  正常動作しています。
  デジピータの運用もおこなわれています。デジピータのコールサインは、
 UOSAT5 です。

  デジピータのアップリンクは、145.975MHzです。KB2M Jeffさんによると、
 最近のUO-22は、受信状態が悪いようで、デジピートの成功率は5%程度だそ
 うです。
    UOSAT5-11*>STATUS:B: 1496349657
    UOSAT5-11*>PBLIST:PB: Empty.
    KB2M>UOSAT5*>6371:cq
                                                 [from KB2M @amsat-bb]


●UO-36(UoSAT-12)
  437.375MHzで38.4Kbpsの信号を送信しているようですが、最近は聞こえな
 いようです。

  UO-36の情報は以下のサイトから得られます。
    http://www.sstl.co.uk/


★ISS
  up:144.490MHz FM、145.990MHz 1200bps AFSK
  down:145.800MHz FM、1200bps AFSK

  南アフリカのMark Shuttleworth氏が4月27日から5月4日までISSで宇宙旅
 行を楽しみました。Mark Shuttleworth氏は、アマチュア局の免許を持って
 おり、(コールサインZSRAS  ZS=South Africa、RSA=Republic of South
 Africa)南アフリカ等とスクールコンタクトをおこなっています。NA1SSの
 コールサインで北米やヨーロッパでのランダムQSOもおこなっています。
  Mark Shuttleworth氏は、ソユーズでISSに向かいましたが、このソユーズ
 には、Yuri Gidzenko氏、Roberto Vittori氏も搭乗していました。Roberto
 Vittori氏は、IZ6ERUのコールサインを持っており、5月4日にイタリアとの
 交信をおこなっています。
  Mark Shuttleworth氏は、28才の実業家で、南アフリカで始めての宇宙飛
 行士(旅行者)です。今回の宇宙旅行の費用は26億円だそうです。Mark
 Shuttleworth氏の宇宙旅行の情報は、以下のサイトにあります。スクール
 コンタクトの様子も書かれています。
    http://www.africaninspace.com/

  2月22日から新しいTNCによるパケットの運用が始まり、デジピータとして
 動作しています。デジピート用のコールサインは、RS0ISSです。ARISSでも
 デジピートできるようです。
  新しいTNCには、ビーコンを送信する機能があり、2分毎に次のようなビー
 コンが送信されています。
    RS0ISS>CQ [23-Feb-01  09:14:12] <UI C>:
    >ARISS - International Space Station

  メールボックスも動作していますが、TNCにPCがつながれておらず、書き
 込んだメールが削除できないため、メールボックスの使用は禁止されてい
 ます。メールボックスにはコネクトしないで下さい。

  FMの運用は希にしかおこなわれず、未だ日本上空ではFMの運用はないよう
 です。
  第4次搭乗員によるFMのランダムQSOは余りおこなわれていませんが、滞在
 が1ヶ月延長されたため、アマチュア局の運用機会が増えるかもしれません。

  現在、第4次搭乗員として、以下の3名がISSに滞在しています。3名とも
 コールサインを持っており、ISSのアマチュア局を 運用することができま
 す。FMでの運用時、ロシアの宇宙飛行士は、R0ISSを、米国の搭乗員はNA1SS
 のコールサインを使うようです。
    Commander       : Yuri Onufrienko, RK3DUO
    Flight Engineers: Carl Walz, KC5TIE
                       Dan Bursch, KD5PNU

  ISSのアマチュア局のコールサインは次の通りです。
   コールサイン:RZ3DZR、R0ISS、RS0ISS、NA1SS、DL0ISS

 ARISSのサイト
    http://ariss.gsfc.nasa.gov/
 2001年のISSのアマチュア局の状況
    http://ariss.gsfc.nasa.gov/EVAs/amsat01.pdf
 2001年11月23日におこなわれてJK1ZAM スクールコンタクトの様子
    http://www.aa.alpha-net.ne.jp/enari/ariss/contens5.htm



2.調整中の衛星

★IDEFIX
  音声メッセージ、テレメトリ:145.840MHz、435.720MHz  NBFM、400bps BPSK

  AMSAT-FranceによるIDEFIXという小型衛星 2機が5月4日 0131zにフランス
 領ギアナからアリアン4 V151で打ち上げられ、高度800kmの太陽同期軌道に
 乗りました。IDEFIXには、タイマが仕掛けられており、5月14日から動作し
 始める予定です。

  IDEFIXは、アリアン4ロケットの3段目に付けられたASAP(ARIANE
 Structure for Auxiliary Payload)と呼ばれる小型衛星打ち上げ用の基台
 に取り付けられ、切り離されることなく、ロケットの3段目と一緒に飛行し
 ています。IDEFIXは、1辺が20cm程度の小さな衛星ですが、ロケットの3段目
 は直径2.6m、長さ10mの円筒形をしているため、見かけ上、巨大な衛星にな
 ります。
  IDEFIXが取り付けられた位置は、日照条件が悪く太陽電池では十分な発電
 量が得られません。このため、衛星の電源は電池となってしまいました。電
 池の寿命 = 衛星の寿命 になります。

  2機のIDEFIXは、それぞれCU1、CU2と呼ばれています。CU1は2mで、CU2は
 70cmで音声メッセージとテレメトリを送信します。音声メッセージは、フラ
 ンス語、英語、ドイツ語そして日本語で録音されています。テレメトリは、
 AO-40と同じ400bps BPSKです。テレメトリデコードソフトは、AMSAT-France
 からリリースされる予定です。
  アンテナは、CU1、CU2共にモノポールアンテナを2式搭載しています。CU2
 は衛星にアンテナが取り付けられていますが、CU1は衛星本体ではなくASAP
 上に取り付けられています。

  IDEFIXの諸元
                CU1         CU2
   周波数          145.840MHz     435.270MHz
   出力           0.12W        1.3W
   アンテナ             モノポール 2機
   アンテナ取付け位置    ASAP        衛星本体
   音声メッセージ(NBFM)   18件        19件
   テレメトリ(400bps BPSK)  8ch         16ch
                 電池電圧      電池電圧
                 光学センサ(x2)   消費電流
                 光学センサ温度   光学センサ(x2)
                 電池の温度(x2)   光学センサ温度
                 筐体底面の温度   電池の温度(x2)
                 VCOの温度      筐体底面の温度
                           送信機温度
                           出力電力
                           5Vのバス電圧
                           7.5Vのバス電圧
                           音声レコーダ温度
                           ゼロ(x3)
   動作シーケンス        3秒:テレメトリ   3秒:テレメトリ
                 12秒:休止     22秒:休止
                  6秒:音声MSG    上記を4回繰り返し
                 12秒:休止      7秒:休止
                 スタートへ     音声MSG
                            7秒(最大):休止
                           スタートへ
   起動タイマ         14.7日       15.1日
   寿命            約40日       約20日

  打ち上げ準備の最終段階(予定では、クルー時間4月29日0800-0900)で
 IDEFIXの動作を開始するタイマがセットされました。タイマの設定値は、
 CU1が14.7日、CU2が15.1日です。タイマのセットがクルー時間4月29日0800
 におこなわれたとすると、CU1が動作し始めるのは日本時間14日13時、CU2は
 15日00時となります。

  V151のlaunchkitや打ち上げのビデオファイルがアリアンスペースのサイ
 トにあります。ビデオファイルにはIDEFIXのことは触れられていませんが、
 ロケットの3段目にAMSAT-Franceのロゴが小さく写っているのを見ることが
 できます。
    http://www.arianespace.com
                                    [from AMSAT-France、F1HDD、JA6XKQ]


●SO-41(SAUDISAT-1A)
  管制局があるサウジアラビアとアメリカ上空でトランスポンダの動作が始
 めたとのアナウンスがAMSAT-NAから4月8日にありました。アップリンク 
 145.850MHz、ダウンリンク436.775MHzでFMリピータとして動作しています。
  残念ながら日本上空での運用予定は今の所無いようです。

  SO-41は、2000年9月26日に打ち上げられ、打ち上げ当初は、管制局の上空
 で信号が核にされていましたが、その後、何の音沙汰もありませんでしたが、
 今般突然、運用開始のアナウンスがありました。



3.運用を停止している衛星

★RS-21(Kolibri-2000)
  ビーコン:435.335MHz、145.825MHz  CW、デジトーカ

  5月3日 2300z(オービット #711)に大気圏に再突入しました。当初、打
 ち上げから2〜4ヶ月後に大気圏に再突入するものと見られていましたが、
 1ヶ月半という短命に終わりました。
  高度の低下は4月29日頃から顕著になっています。

  関連サイト
    http://www.iki.rssi.ru/kollibri/mission1_e.htm
    http://www.energia.ru/english/energia/sci-education/microsat/microsat.shtml
    http://tarusa.ru/kolibri2000(ロシア語)
   高度と周期のグラフ、テレメトリ解読表
    http://www.ne.jp/asahi/m-arai/gkz/satinfo/rs21.htm


▲SO-43(Starshine 3:Starshine OSCAR-43)
  down:145.825MHz 9600bps FSK

  2002年1月9日に機能を停止しました。


▲KO-23
  mode-J up:145.900MHz 9600bps FSK/down:435.175MHz 9600bps FSK

  99年10月30日にOBCがリセットされ、未だ復旧していません。


▲DO-17

▲WO-18

▲PO-34 (PanSat)

▲WO-39(JAWSAT)

▲SAUDISAT-1B(SO-42)
  SO-41は、試験運用を始めましたが、SO-42は、ソフトウエアの開発が遅れ
 ており、未だ運用をおこなっていません。



4.これから打ち上がる衛星

●CubeSat
  東京工業大学等で開発している10cm立方のナノサテライト CubeSatが
 2002年秋にロシアから打ち上げられる予定です。
  アップリンク 2m、ダウンリンク 70cmが予定されています。
   東工大CubeSatプロジェクト
    http://horse.mes.titech.ac.jp/srtlssp/cubesat/index.html
   東大CubeSatプロジェクト
    http://www.space.t.u-tokyo.ac.jp/cubesat/index.html


●VUSAT
  AMSAT-Indiaは、VUSATの計画を進めています。
  VUSATは、重量40kgのマイクロサットで次の機能の搭載が検討されています。
    Bモードのリニア トランスポンダ インドが作製
    DXトランスポンダ        ドイツ、イタリアそれぞれ1台作製
     (海外の意味??)
    FMメッセージビーコン
    テレメトリビーコン
  VUSATは、インドのロケット Polar Satellite Launch Vehicleで2003年の
 打ち上げを目指しています。
  AMSAT-IndiaのサイトにVUSATの情報が掲載されています。
    www.amsatindia.org
                    [from Nagesh, Co-ordinator, Amsat India @amsat-bb]


★AMSAT-OSCAR E
  AMSAT-NAが新しい低軌道衛星 AMSAT-OSCAR Eの計画を発表しました。VHF/
 UHFのアナログ、デジタルのFMトランスポンダと幾つかの機能を搭載する予
 定です。2003年後半の打ち上げが予定されています。

   IHUに使用されるCPU:V53 30MHz(NEC)
   アンテナ     :VHF シングル、UHF 4機で円偏波
   送信機      :VHF 1機、UHF 2機(同時に動作可能??)
   バッテリ     :4.5Ah 25W
   検討されている機能:GPS、PSK31、HF受信機、デジタルボイス
                                       [from ANS、AMSAT Houston net]



5.衛星に関する情報

★FIFA ワールドカップ記念局
  仙台のFIFA ワールドカップ記念局 8J7C/7が5月9日〜12日にAO-40や低軌
 道衛星の運用をおこなう計画があります。オペレータは、JH7IMX他 JAMSAT
 有志です。
                                               [from JH7IMX @amsat-bb]


★宇宙から撮影した地球
  ISSやスペースシャトルから宇宙飛行士が撮影した地球の画像がNASAから
 公開されています。
  地図をクリックするとその地域の画像を見ることができます。
    http://eol.jsc.nasa.gov/sseop
                                                      [from NASA News]


★ハッブル宇宙望遠鏡の新しいカメラが始動
  4月30日にハッブル宇宙望遠鏡の新しいカメラで撮影した画像が公開され
 ました。精度が格段に向上しているため、新しい発見が期待できます。
    http://oposite.stsci.edu/pubinfo/pr/2002/11
    http://hubblesite.org/go/news
                                                      [from NASA News]


★XW1HS ラオスからの運用結果
  XW1HSで衛星の運用をおこなったHS2JFW Joeさんによると衛星は、AO-40の
 みの運用をおこない、延べ119局とQSOされたそうです。
   SSB : 48 QSO、12 Zone、22カントリー
   CW  : 71 QSO、11 Zone、11カントリー
  AO-40 Sバンドの機材は、G6LVB Howardさんの提供によるものでした。

  Joeさんは、タイから低軌道衛星を運用されています。タイとの窓がある
 時は注意されて下さい。
  タイでは435MHzの送信が許可されていないようでAO-40にはQRVできないと
 のことです。
                            [from HS2JFW @amsta-bb、JE2VVN @jamsat-bb]


★P5情報
  機材の一部に問題があり、運用開始は6月末から7月になる見込みだそうで
 す。
  P5に送るディッシュの画像がK5OE Jerryさんのwebにあります。
    http://home.swbell.net/k5oe/K3TZ_patch/K3TZ_patch.htm
                                                          [from KK5DO]


★SPACE STATION 3D  IMAX 3Dムービー
  ISSの建設過程のドキュメント映画「SPACE STATION 3D」が全世界のIMAX
 シアターに登場します。IMAX特有の3D映像です。ARISSのスクールコンタク
 トの様子も登場するそうです。
  日本では、東京品川、軽井沢、大阪のIMAXシアターで上映されるようです。
    http://www.imax.com/spacestation
    http://www.arrl.org/news/stories/2002/04/15/1/

  東京 品川のIMAXシアターは4月25日にリニューアルオープンしました。
                                   [from NASA News、7M3TJZ @jamsat-bb]



参考
 ANS、JAMSATメーリングリスト、AMSATメーリングリスト



JN1GKZ 新井
   jn1gkz@jamsat.or.jp     http://www.ne.jp/asahi/m-arai/gkz/