[Date Prev][Date Next][Thread Prev][Thread Next][Date Index][Thread Index]
[jamsat-news:1439] SATINF#184 25 February 2001
衛星情報 SATINF#184 25 February 2001
JN1GKZ 新井
トピックス
◆MIRの投棄は、3月13〜18日に変更されました。
1.運用中の衛星
●AO-10
1月中旬からダウンリンクが帰ってこない時間が長くなり、ダウンリンク
が帰ってきてもQRHを伴った不安定な状態になっています。姿勢の関係で太
陽電池での発電量が落ちているものと思われます。ダウンリンクにQRHが有
ったり、FM掛かっていたら運用は控えて下さい。
2月25日は、近地点においてもダウンリンクは弱く、状態は良くありませ
んでした。
●RS-12/13
RS-12のAモードが動作しています。
●RS-15
Aモードで運用されているようですが、ビーコンは5秒間キャリアを送信、
2秒間停止を繰り返しているようです。トランスポンダは、ビーコンの送信
がおこなわれている間だけオンになっているようです。
●FO-20
夜間のパスでは、食によってUVC(Under Voltage Controler)が動作し、
送信が一時的に停止することがあります。
UVCとは、バッテリの過放電を防止するための回路でバッテリ電圧が低下
すると送信機への電源供給を遮断します。
バッテリに十分な電力が充電できなくなったために起きている現象と考
えられます。FO-12でも同様の現象が起きていたようです。
2月7日で打ち上げ11年が経過しました。
●FO-29
以下のスケジュールで運用が予定されています。
2/1 - 4/2 アナログ
●AO-27
電源に余裕がないため、昼間のパスでのみトランスポンダがオンになりま
す。
運用スケジュールは11月25日に次のように変更されました。
TEPR 4=18
TEPR 5=36
衛星に日が当たり始めた9分後から9分間トランスポンダが動作します。
[from KM4NZ Chuck @amsat-bb]
●AO-16
週末にSバンドのビーコン(2401.143MHz)がオンになることがあるよう
です。
RBBSは再開されていませんが、デジピータがオンになっています。
●LU-19
CWビーコンがオンになっています。CWビーコンは12WPMのゆっくりとした
CWで約30秒毎に送信されています。
●UO-11
正常動作しているようです。
●UO-14
JモードのFMリピータの運用がおこなわれています。
●UO-22
正常運用しています。
●KO-25
OBCがクラッシュしましたが、現在は運用を再開しているようです。
▲IO-26
運用を停止しているようです。
▲TO-31(TMSAT-1)
全日照の期間に入り、温度上昇を抑えるために送信機を停止しています。
[from G7UPN Chris @amsat-bb]
●GO-32(TechSat-1B)
断続したビーコンが送信されているようです。
●SO-33(SedSat-1)
テレメトリを送信しており、SGS20というソフトでデコードすることがで
きます。SGS20は、
http://uah.seds.org/projects/sedsat/SGS20Source.zip
から入手できます。
●UO-36(UoSAT-12)
437.375MHzで38.4Kbpsの信号を送信しているようです。
UO-36の情報は以下のサイトから得られます。
http://www.sstl.co.uk/
●OO-38(OPAL)
ビーコンを送信しているようです。
●Tiungsat-1
38400bpsの運用がおこなわれています。普段はダウンリンクは、オフにな
っていますが、地上局からのコマンドでオンにすることができます(WiSPで
サポート)。ダウンリンクの出力は8Wで良好に38400bpsの信号がデコードで
きているようです。
ダウンロードしたCCDカメラの画像がJE9PEL 脇田さんのwebサイトで公開
されています。
http://www.asahi-net.or.jp/~EI7M-WKT/
[from JE9PEL/1 @jamsat-bb]
●ISS
アメリカ、カナダの小学校とのスケジュール交信がおこなわれています。
一般のアマチュア局とのランダムな交信は、このところおこなわれていな
いようです。
2月23日には、カナダ オタワの Merivale Public School との交信がおこ
なわれました。
[from AJ9N Charlie @amsat-bb]
パケットの運用は、TNCのバックアップ電池が上がってしまったため、運
用がおこなえないようです。
[from KA3HDO Frank @amsat-sarex]
現在、次の3名がISSに滞在しており、2名がコールサインを持っています。
U5MIRは、MIRからの運用実績があります。
William Shepherd, Expedition commander, KD5GSL
Yuri Gidzenko, Soyuz commander
Sergei Krikalev, flight enneer, U5MIR
この3名の搭乗員は、2001年3月までISSに滞在予定です。
ISSのアマチュア局のコールサインと運用周波数は次の通りです。
コールサイン:RZ3DZR、R0ISS、NA1SS、DL0ISS
FM音声のアップリンク周波数は、日本ではバンドプランに合致しないため
対応が考えられています。当面は、FM音声のアップリンクはしないで下さい。
2.調整中の衛星
●SNAP-1
SNAP-1は、OBC(on-board computer)ソフトがないため、マニュアルで衛星
を制御しなければなりません。また、小型衛星であるため、電源に余裕が無
く、コマンド局(英国 サレー大学)の可視範囲でのみ、ダウンリンクをオ
ンにしています。
ダウンリンクは、2430MHz 100mW、38.4kbpsですが、2.4mのディッシュで
良好に受信できているそうです。
[from G7UPN Chris @amsat-bb]
▲KO-23
10月30日にOBCがリセットされ、未だ復旧していませんが、変調の掛かっ
た信号を送信しています。
▲PO-34(PanSat)
スペクトラム拡散の運用が予定されていますが、未だ運用されていません。
PanSatの情報は以下のサイトから得られます。
http://www.sp.nps.navy.mil/pansat/
●SAUDISAT-1A(SO-41)、SAUDISAT-1B(SO-42)
現在、管制局(リヤド、ワシントンDC、デンバー)の可視範囲でのみダウ
ンリンク(9600bps)がオンにされ動作確認がおこなわれています。
●AO-40(P3D)
新しい動きはありません。近地点高度が数百km変動するものの、安定した
軌道上にあります。
AE4JY Joe氏のテレメトリデコーダ AO40Rcv のVer1.0が2月18日にリリー
スされました。
http://www.qsl.net/ae4jy/ao40rcv.htm
また、P3Tもダメージを受けたセンサの情報を盛り込んだものが1月27日に
リリースされています。
http://www.cstone.net/~w4sm2/software2/
S2ビーコンが近地点付近で受信できます。
約60度という高いサンアングルと17回転/分以上の高速なスピンレートの
ため、サンセンサが機能せず、マグネトルーカを使った姿勢変更ができてい
ません。サンセンサを使わずにスピンレートを下げる試みが検討されていま
す。
テレメトリのスピンレートはゼロを示していますが、これはサンセンサが
機能していないためです。
AO-40の最新状況はAMSAT-UKのwebサイトに上手くまとめられています。
http://www.uk.amsat.org/
クールーでの最終チェック時のビーコン実測周波数が発表されました。こ
れらは、室温23Cでの測定値であり、温度の変化、エージング効果や打ち上
げ時の振動などにより、変化していることも考えられます。
BEACON General Beacon Middle Beacon Engineering Beacon
2 m - 145.8993MHz -
70 cm 435.438MHz 435.588 MHz 435.838MHz
13 cm(1) 2400.188MHz 2400.338 MHz 2400.588MHz
13 cm(2) 2401.168MHz 2401.318 MHz 2401.568MHz
3 cm 10450.975MHz 10451.125 MHz 10451.375MHz
1.5cm 24047.885MHz 24048.035 MHz 24048.285MHz
[from DB2OS @amsat-bb]
AO-40のテレメトリデータがamsatのサイトで公開されています。VP9MU
Paulさんは、ここに無いデータ(CRCCエラーのないもの)を所持している局
は、ao40-archive@amsat.org へP3TでデコードしたAブロックをZIP形式の添
付ファイルとして送付するように求めています。現在は、WODデータを送信
しているので、全ブロックを求めています。
http://www.amsat.org/amsat/ftp/telemetry/ao40/
[from VP9MU Pau @amsat-bb]
3.運用を停止している衛星
★MIR
MIRの投棄は、3月6日が予定されていましたが、3月13〜18日に変更されま
した。
2月18日に15回目の誕生日を迎えました。昨年の段階では、MIRにて15周年
のお祝いが計画されていましたが、寂しい最後の誕生日になってしまいまし
た。
投棄の作業は無人で行われるため、MIRからのアマチュア局の運用は望め
ません。
落下地点は、ニュージーランドの東約4400km、タヒチの南約3700kmが予定
されています。大気圏再突入の直前には、日本上空を通過する予定です。
大気圏再突入の瞬間を観察するためのツアーが米国で企画され、既に120
名からの応募があったそうです。ツアーは、落下地点から約220km離れた高
度9000mの上空から、チャーター機で観察するものです。
[from 読売新聞 2月25日]
▲SO-35(SunSat)
1月19日1522zを最後にコマンド局との通信が途絶えました。その後、復旧
に努めていますが、SO-35からの応答はなく、SO-35に障害が発生し、運用を
終えたようです。
SunSatの情報は、次のweb siteから得られます。
http://sunsat.ee.sun.ac.za
http://esl.ee.sun.ac.za
http://www.jamsat.or.jp/oscar/sunsat/mirror/
▲DO-17
▲WO-18
▲WO-39(JAWSAT)
4.これから打ち上がる衛星
●CubeSat
東京工業大学等で開発している10cm立方のナノサテライト CubeSatが11月
にロシアから打ち上げられる予定です。
アップリンク 145.835MHz、ダウンリンク 437.450-437.500MHzが予定され
ています。
http://horse.mes.titech.ac.jp/srtlssp/cubesat/index.html
[from 東京工業大学 此上さん、宇井さん @jamsat-bb]
5.衛星に関する情報
★2001年JAMSATシンポジューム
JAMSATシンポジュームが4月21、22日に岡山県津山市で開催されます。現
在、発表の申し込みを受け付けています。希望者は、JA4GVA 村上さん
(ja4gva@jamsat.or.jp)へ連絡下さい。発表申し込みの締め切りは、3月5
日です。
シンポジュームへは、どなたでも参加できます。参加申し込みに付いては、
別途アナウンスがあるまでお待ち下さい。
[from JA4GVA @jamst-bb]
★デイトン
今年もデイトンでハムフェスティバルがおこなわれますが、次のフォーラ
ムが予定されています。
TAPR/DIGITAL PACKET 5月18日 1000-1245
WEATHER SATELLITE 5月18日 1000-1200
AMSAT 5月19日 0830-1000
VHF/UHF MICROWAVE 5月19日 1500-1700
[from KA8QCU Doug @amsat-bb]
参考
ANS、JAMSATメーリングリスト、AMSATメーリングリスト
JN1GKZ 新井
jn1gkz@jamsat.or.jp http://www.din.or.jp/~m-arai/