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[jamsat-bb:17645] UNITEC-1 の回線設計について
みなさま
JG1KOE 小黒です。UNITEC-1の資料は何度もお話しているように別途お送りします
が、先日お送りした内容に誤りもありましたので、ちょっと先行して解説を流し
たいと思
います。また、ご意見や疑問点などあわせてUNISECに確認したいと思います。
現在UNITEC-1は鋭意製作中でこの夏に第一回目のオンボードコンピューター
(OBC)のコンペを実施するそうです。振動試験、真空試験、熱試験などを通し
て、応募のあったOBCを絞っていき最終的に6台にしたいと考えているそうです。
で最大の関心事である回線設計ですが、以下のようになっています(先日流し
ましたメールで1箇所誤りがありました。システム雑音は27.4Kではなく
27.4dBKでした。つまり、NFの条件は大幅に緩和されます)。
構成として特別な点は、アンテナです。5.8Gのオムニアンテナを構成する
ために180度異なる(対向した)面にパッチアンテナをそれぞれ1つ、都合2
つ搭載します。偏波は円偏波だそうです。この2つのアンテナに4.8Wづつ電
力を供給する方式だそうです。が、当然、これではオムニアンテナにはならない
筈なので、衛星に不規則な回転を与えて、長時間をトータルしてみればオムニア
ンテナになるようにするそうです。そのため、送信出力9.6Wを2つに分割してい
るので、−3dBしているのですが、よく考えると、9.6wをオムニアンテナに入れ
たということにる用にも思えます。
そのほか、若干気づいた点を→で示してみました。その他の点についても、み
なさんにご確認いただければと思います。また元資料には1BPSの符号の復調ロジ
ックなども示されています。先日も書きましたが、資料、お急ぎの方、非会員の
方は是非ご請求ください(他の団体の資料なので、バージョン管理などの問題も
ありWEB掲載は控えたいと思います)。
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表3 地球遠方回線計算表(距離360万km)
周波数 GHz 5.835付近
送信EIRP dBW 6.82
送信機出力 dBW 9.82(9.6 W)
給電損失 dB 3.00(2 分割)
送信アンテナ利得 dB 0.00
ポインティング損 dB 0.00
電力分配損失 dB 0.00
→2つのアンテナでオムニアンテナにするとすれば、EIRPは9.6Wではないのか?
自由空間損失 dB 238.84(3,600,000 km)
偏波損失 dB 0.20
大気吸収損失 dB 0.60
降雨損失 dB 0.00
各種損失 dB 0.00
→大気吸収損失はどの高度を想定しているのだろうか?金星行きなので通信は
日の出前?太陽とは十分離れているのだろうか?
受信G/T dB/K 10.50
アンテナ
ポインティング損失dB 0.10
受信アンテナ利得 dBi 41.00
給電損失 dB 3.00
システム雑音温度 dBK 27.40
→5.8Gで41dBだと3mまでは不要かもしれません。またシステム雑音温度はdBK
だったので、NF換算で4.6dBになります。
受信C/N0 dBHz 6.28
ビットレート bps 1.00
Eb/No dB 6.28
ビットエラーレート 0.0010
要求 Eb/No 4.00
インプリメンテーションロス 2.00
マージン 0.28
その距離に達する時間 s 1500000.00
day 17.00
→17日間でここまで到達するのですが、その後は多数の受信局の信号を重ね合
わせるプロジェクトも推進できれば、となっています。そのために必要な条件
は何でしょうか?
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