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[jamsat-bb:13499] AO-40のFECテレメトリ デコード成功
JJ1WTK 坂本です jamsat-bbへのポストは3年ぶりくらいになります
AO-40で週末を中心に続けられている、FECテレメトリの受信・デコードに
ようやく成功しました。
FECテレメトリをデコードしようとしても、現時点ではG3RUHのPhase3 400bpsPSK
デモジュレーターのようなハードウェアデモジがありませんから、サウンドカー
ド内蔵のPCを使って、KA9Q Phil Karnが彼のWebで公開しているC言語で書かれた
ソフトウェアのデモジが唯一の方法になります。そのため、私の実験は PCに
HDDを増設して、初めてのLinuxをインストールするところから始まりました。
なぜ、AO-40でFECテレメトリの実験が進められているのか、というと、
長くなりますが、もうちょっと説明させてください。
FECという受信側での誤り検出・誤り訂正が可能な符号化技術を取り入れることで、
受信側のG/Tが少々悪くても(耳が悪くても...)、あるいは、回線状況が悪くても、
全体としてはもっとエラーフリー(伝送誤りが少ない)に近い通信を可能にしよう、
ということです。
AO-40で回線状況が悪い、というのは、
1) 現在のAO-40は、スピン安定による姿勢制御を行なっているので、スピンフェー
ジングが避けられない。(ドップラー効果とは別のことです)
2) 現在の主力ダウンリンクであるS2バンドの場合、衛星上でS2送信アンテナ
(5ターンのヘリカルです)の斜め45度くらいのところに400Nキックモーターの
噴射ノズルがあり、これによるシールド効果のため、スクイント角が35〜55度く
らいのところで、ダウンリンクの信号強度が落ちてしまう。
3) 非FECのテレメトリの場合、4バイトの同期コードでブロックの開始を検出す
るので、1)と2)の影響により、同期コードを取りそこなうと、それだけで512
バイトのブロック全部がゴミになってしまう。あるいは、512バイトの送信中
(約10秒)に信号強度が落ちてPSKデモジのロックが外れてしまった場合にも、
ブロック全部がゴミになってしまう。
というような問題点があるので、エラーフリーを目指した努力が続けられてい
るわけです。
3は、CubeSatのデジタルの場合にもあてはまるんじゃないでしょうか?SRLLは面
白そうですね。 また、RUDAKも、AX.25を止めてFECを導入したらもっと効率的
ではないかと思います。
さて、本題に戻って、私が実験した機器構成は
60cm dish + 2mへのダウンコンバーター + 同軸(5D-FB) 5m + FT-736 + サウン
ドカード内蔵のPC です。
このPCは、普段は Win98が動いており、WinChip2 というマイナーなPentium互換
のMMXクラスのCPUで、クロックは233MHzです。決して速くはないPCですが、
Win98で使っている分には十分ですし、結果的にはFECテレメトリのデコードも十
分可能でした。
従来の非FECテレメトリの場合でしたら、FT-736から復調音を G3RUHデモジュレー
ターに入力し、W4SM StacyのP3Tでデコードするか、 復調音をサウンドカード
内蔵のPCに入れ、AE4JYの AO40Rcvでデコードするというのが一般的だと思いま
す。
FECの場合のデコードの仕方は、後者に近いです。ただし、KA9Qが開発した
ao40prototype(ao40プロトタイプ)というソフトウェアを使うので、ソースを持っ
てきて、自分でビルトします。ao40prototypeの場所はこちら。
http://www.ka9q.net/ao40/
ao40prototypeをインストールできたら、次のようにコマンドをパイプでつない
で処理するのが基本です。(コマンドのオプションは省略)
$ rec | dpsk_demod | fec_decode | p3_convert > out
dpsk_demod の verbose出力の例です。ロックしているキャリアの周波数
(1600Hz前後)、再生したクロックの周波数(400Hz)などが表示されています。
1580 400.000 0 13.7
1580 400.000 1 13.8
1580 400.000 1 13.8
1580 400.000 0 14.0
1580 400.000 1 14.2
1580 400.000 0 14.1
1580 400.000 1 14.0
fec_decode の verbose 出力の例は、
correlator amp 36.2 dB energy = 71.7 dB scale = 1228
VD histogram: 1594 688 266 37 0 0 0 0 0 0 0 0 2 34 160 2354
RS byte corrections: 0 0 - Good Frame
channel symbol error corrections: 0 (0%)
Decode attempts: 87 Partial decodes: 0 Full decodes: 2
これは難しくて私にはよくわかりません。とにかくこのような出力が表示されて
いるときは、うまくFECをデコードできています。
先ほどの例のコマンドですと、outというファイルにデコードされた
テレメトリのブロックが保存されます。これはバイナリですが、中身は非FECテ
レメトリのAブロックとほとんど同じなので、p3_convertがAブロックの
スタイルに再構成してくれたものが outに入ります。
こうなると、P3Tや AO40Rcvなどで見ることができます。
そうは言っても、8行のうち下4行はまだバイナリなので、メールの画面上では
文字化けして見えます。
A HI, THIS IS AMSAT OSCAR-40 2003-07-13 17:35:21 #0A0F
+--------------------------------------------------------------+
| RECONSTRUCTED FROM DECODED FEC BLOCK |
+--------------------------------------------------------------+
~ ・ &シ コェ@ャ「ォ '' XC・5S ・E' dM .Q|・
y梶・≒囑・��{{zzf��?沿・モ� �@{E隙±ウアアアアイアアイ"!Y!"""
@ ~^ R �哨� リ O ス フ ]リ F # l$
___Q t リ・ 6 ツ d $ 0 @ P d t
P3Tを使って、Statusウィンドウなどを見れば、非FECと同じ情報が得られます。
最近の情報ですと、G3RUHのデモジュレターがFECテレメトリに対応するようです。
これは、ADCアップグレードキットと呼ばれており、デモジにADCを内蔵し、
ブロック長に関係なくビットストリームをRS-232Cで取り出す、ということです。
詳細はこちら。
http://www.jrmiller.demon.co.uk/products/p3adc.html
また、W4SM Stacy Millsの P3Tも、G3RUHのADCアップグレードに対応して
ビットストリームを受け取ってデコードできるように改良版が作られており、
現在、ファイナルのベーターテスト中ということです。
最近、開発のペースが速いな、と思っていたら、今月末の週末は、AMSAT-UKコロ
キウムがあるからのようです。
また、FECのデコードについては、OE1VKW ViktorさんのWebページが参考になり
ます。 http://cacofonix.nt.tuwien.ac.at/~oe1vkw/fectest/fectest.html
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