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[jamsat-bb:7973] Re:ISSからの4/12の運用予定@AMSAT-bb


JF6BCC 今石です。

At 2001/04/07 13:15:53 Yoshio Esaki wrote:
> 私は、144.490の FMでのアップリンクが本当に違法なのか疑問が解けてい
> ません。
> 
> 手元にある電波法令抄録によると「運用規則第258条の2」では、
> 144.1MHzから144.5MHzまでは「すべての電波形式」となっており、
> 注(1)と注(14)が付記されています。
> 
> 注1:(1)は、占有周波数帯域幅が6KHz(ただし、電波の形式がA4, A5J,
>        A9C, F4 又は F5 にあっては、3KHz)以下のものに限る。
> 注14:(14)の周波数の周波数のうちRTTY及びデータ通信を行なう場合は、
>        144.40MHz から144.50MHzまでの周波数に限る。

  本文と注は論理和 (OR) ではなく論理積 (AND) の関係だと思います。こ
の条文は「電波型式は何でも良いが、占有周波数帯域が 6KHz 以内であるこ
と。ただし A4, A5J, A9C, F4, F5 は 3KHz 以内でなくてはならず、また
RTTY とデータ通信は 144.40〜144.50 であること」と解釈すべきですよね。
  FM 電話 (F3) の占有帯域幅は、偏移 5KHz の(標準)ナロー FM で 16KHz、
偏移 2.5KHz のいわゆるスーパーナロー FM で 11KHz です。ですから (1)
に該当しないことになり、使えない、と私は解釈しています。無論、仮に (2)
のデータ通信を行うとしても、F2 の 1200bpsFSK では帯域幅は FM 音声と
変わりませんから、(1) に該当せず、よって使えません。

  電波型式に制限が無いのは、当初、制限をつけていたところが画像通信の
考慮漏れで不評であり、また、今後次々と登場するであろう新しい電波型式
の登場の都度、告示を改正していくのは不合理であるため、「狭帯域」であ
ると言う制限だけ残して、電波型式の規制を取り外してしまっただけの問題
だと考えます。実際、改正前の告示では、個々の電波型式が記述されていま
したし、そこに F3 はありません。
  また、この帯域で 例え条件付であっても FM 電話を使えるようにするこ
とは、SSB 帯での FM 運用を許容することにつながり、使用区別の存在意義
の問題になってくると思います。そもそも何故「バンドプラン」が必要にな
ったか(狭帯域信号を FM 信号がツブすようになったから)を考えれば、
144MHz 帯での FM 運用周波数はごくごく限定されてしかるべきですよね。

# 告示化されたため硬直的になった、と言う問題は、また別途ある訳ですけ
# ど (--;)。

 では、デビエーションをもっと落として 6KHz 以下にすればいいのか、と
言いたいところですが、帯域 6KHz 以下の FM 電話なんて、原信号の帯域圧
縮を行わない限り、原理的に無理だと思います。また、仮にそのような信号
を送ったとしても、ISS側の通常の無線機が受信してくれないでしょう。
  あるいは、ISS 側の受信機で少しでも声が聞こえればいい、と、A3 で送
信すると言う手もあるでしょう。確かに、A3 電話の信号は FM 受信機で聞こ
えない訳ではありません(ロクに聞こえない、とは言えますが)しね。また
それ以前に、既に違法運用で埋まっている 2m 帯で、ISSに自分の声を聞
いてもらうためには、その違法局と勝負できるだけの明瞭な声を届けないと
いけないのですから、144.490MHz で A3 電話で送信したところで、殆ど意味
をなさないのではないかと…。勝負するならせめて同じ F3 電話とすべきで
しょう。

> 上記の私の意見は、以前この欄に投稿して、皆さんのの反応を待ちました
> が、今のところどなたからも意見は有りません。

  あれ、そうでした?。ごめんなさい、記憶にありません。当然に違法状態
になると思っていました (^^;)。

  この件については、KC6ROL Will から再度 ARISS チームにリクエストし
て貰えるとの返事を受け取っています。

  ただ、その上で、もしこの考慮がなされず、合理的な説明なしに日本上空
で 144.490MHz が指定されるのであれば、それは ARISS が日本の局と交信
することを望んでいないのであり、日本の局は、自分たちを締め出すような
ルールを強行する ARISS が開設する無線局と、交信するべきではない、と
解釈すべきだと思っています。
  また、現に、ロシア上空は第一地帯であり 145.20MHz が使われるのに、
ロシアと国境を接する日本が第3地帯だからと 144.49MHz になるのは、ISS
側で余計な配慮が必要となるだけで、元々合理的ではないのです。東西に飛
翔する ISS の軌道を考えれば、第3地帯の周波数が第1地帯と異なり第2
地帯と同じになっているのが、そもそもの間違いです。が、このことも過去
にメールを送っているのですが、考慮された形跡はありませんからね。
  私は、ARISS は日本に好意的ではない(嫌っている?)と感じています。
少なくとも、145.20 が使えないアメリカの事情を汲んで第2地帯に 144.490
を指定したアメリカとは、同じ扱いをされていないのは確かだと思います。
SAREX の頃に、対日感情を悪化させるのうな事件でもあったのでしょうか?。

  いずれにしても、ISS はミールのようにすぐ失われていくものではありま
せんし、仮に ISS が資金不足でミールのように放棄されるような事態であ
れば、それは二度と有人宇宙機からのアマ無線運用など望めない世界情勢に
陥っていると考えるべきです。であれば、拙速に(たとえバカな法でも)法
を犯してまでISSと声を交わす必要は全くありませんよね。

では。
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Yoshihiro Imaishi 今石良寛 - 福岡県北九州市
JF6BCC, KH2GR (ex. T88J, T88IY, V63BP)
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