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[jamsat-bb:5148] Re^:QT98 Y2K (2000.2.29)


藤田さん、芝山さん、みなさん


QT98_V4.0JのY2K問題についてのレポート、どうも有り難うございました。

結論から述べますと、アップデート・データの更新方法に係わって生じる不具合
であることが判明しました。

>軌道要素元期の整数部分"2000年"を、"1999年" の通日加算と見なす書き換えの
>方法で、ORB00063.Nは QT98 V4.0Jでも OKでした。

私も、同様の方法により試してみたところ、各衛星とも正常にアップデートされ
ていることが確認できました。なお、加算日数は通常の365日加算でOKでした。

>私は初歩的な考察しかできませんが、また既に確認すみとは思いますが、文面か
>ら、大谷さんのPCの内部時計が、3月以降1日だけ進んでいるようなことはな
>いでしょうか。

2台のパソコンで、同一方法(QT98のEDITモードで、EPOCHのみ修正・再入力)に
よる比較を行ってみた結果、やはり同様の不具合の発生を確認しました。
どうやら、このアップデート方法は、閏日の影響を受けてしまうようです。(今回
は通日処理によらず、EPOCH 再修正によるアップデート方式をとっていました。)

>本来、暦の計算をするユリウス暦だったか何たら暦だつたかの計算方法を組み替えれ
>ばよいのでないですか。

このプログラムは、もともとユリウス暦を使用したものですが、軌道要素を実際の
暦に当てはめる段階で不具合が発生し、この結果として1日ずれた計算結果を出力
しているものと思われます。

>細かいご説明は不要ですが、何が問題なのかについてコメントいただけませんでしょ
>うか。

以下のとおり、同じ周回のパスを表示して比較してみると、明らかに不具合が発生
していることが分かります。つまり、目的とするパス(上段)が1日遅れ(+1日)
て出力される(下段)ことになり、特にリアルタイム・トラッキングでは既に1日
遅れの同時刻のパスが画面に表示され、全く意味のないデータとなってしまいます。

SCHEDULE FOR SATELLITE SO-35 at JH4DHX/3
  DATE     AOS       MAX        LOS EPOCH       DX Range    AZ  EL    ORBIT
 10MAR100 234747     235458     000209 11MAR10     1157    259  38     5494
 11MAR100 102056     102542     103028 11MAR10     2234     89   8     5501
 11MAR100 115831     120511     121150 11MAR10      699    278  69     5502

 11MAR100 234748     235455     000201 12MAR10     1230    260  35     5494
 12MAR100 102043     102538     103032 12MAR10     2146     88   9     5501
 12MAR100 115829     120508     121148 12MAR10      736    278  62     5502
 
SCHEDULE FOR SATELLITE AO-27 at JH4DHX/3
  DATE     AOS       MAX        LOS EPOCH       DX Range    AZ  EL    ORBIT
 10MAR100 231619     232203     232748 10MAR10     2288     90  11    33645
 11MAR100 005435     010207     010939 11MAR10      845    295  70    33646
 11MAR100 023601     024049     024538 11MAR10     2630    301   7    33647

 11MAR100 231607     232204     232802 11MAR10     2199     91  12    33645
 12MAR100 005432     010204     010936 12MAR10      878    291  64    33646
 12MAR100 023606     024042     024517 12MAR10     2707    302   6    33647

SCHEDULE FOR SATELLITE UO-14 at JH4DHX/3
  DATE     AOS       MAX        LOS EPOCH       DX Range    AZ  EL    ORBIT
 11MAR100 135121     135744     140407 11MAR10     1981    268  16    52891
 12MAR100 002658     003351     004043 12MAR10     1554     95  25    52898
 12MAR100 020620     021321     022022 12MAR10     1302    291  33    52899
 
 12MAR100 135129     135743     140358 12MAR10     2068    268  14    52891
 13MAR100 002651     003348     004045 13MAR10     1473     95  27    52898
 13MAR100 020619     021316     022013 13MAR10     1374    291  30    52899
 
>ただ、1900年と2000年については、「00」と表示する以上、何らかのプロ
>グラム上の「だまし(しかけ)」が必要な気がしますが・・・

はい。そのために色々と工夫しながら、QT98に軌道要素を読み込ませているわけです。

>※なお、この対応は1999年の通日処理でも可能だと思われますが、確認はして
> いません。その際に注意すべきことは、この場合も通常の365日加算を364日
> の加算として、-1日のオフセットをとることが必要となることです。

通日処理では不具合の出ないことが明らかになりましたので、当面は、この方法に
よるデータと比較しながらアップデート作業を行いたいと思います。
また、何等かの事情により通日処理ができない場合、或いは同種類の不具合が発生
した場合には、3月9日付書き込み [jamsat-bb:5141] QT98 Y2K (2000.2.29)による
方法をお試し下さい。また、既に述べましたが、加算日数のオフセットは必要なく
365日とし、364日にすると逆に1日ずれることも、この比較結果から分かりました。
皆さんからの御指摘、どうも有り難うございました。


              JH4DHX/3 大谷  Mar.11  2000