[Date Prev][Date Next][Thread Prev][Thread Next][Date Index][Thread Index]
[jamsat-news:1505] SATINF#190 30 May 2001
衛星情報 SATINF#190 30 May 2001
JN1GKZ 新井
トピックス
◆AO-40は、L1U/S2のIFマトリックスでトランスポンダの試験運用をおこなっ
ています。RUDAKの試験もS2バンドを使っておこなわれています。
K、X、Cバンドの試験がおこなわれましが、ダウンリンクの受信/アップリ
ンクに成功したとの報告はありません。
1.運用中の衛星
●AO-10
mode-B up:435.030-435.180MHz CW,LSB/down:145.975-145.825MHz CW,USB
ビーコン:145.810MHz キャリア
状況は、その日によって異なり、不安定です。
●RS-12/13
mode-A up:145.960-146.000MHz CW,USB
down:29.460- 29.500MHz CW,USB
ビーコン:29.458MHz CW
ロボット up:145.840MHz CW/down:29.504MHz CW
RS-12のAモードが動作しています。
●RS-15
mode-A up:145.858-145.898MHz CW,USB/down:29.354-29.394MHz CW,USB
ビーコン:29.352MHz
mode-KA up:21.260-21.300MHz CW,USB、145.960-146.000MHz CW,USB
down:29.460- 29.500MHz CW,USB
ビーコン:29.458MHz CW
ロボット up:145.840MHz CW/down:29.504MHz CW
mode-KT up:21.260-21.300MHz CW,USB
down:29.460-29.500MHz、145.860-145.900MHz CW,USB
ビーコン :29.458MHz、145.863MHz CW
ロボット up:21.139MHz CW/down:29.504MHz、145.905MHz CW
Aモードで運用されているようですが、ビーコンは5秒間キャリアを送信、
2秒間停止を繰り返しているようです。トランスポンダは、ビーコンの送信
がおこなわれている間だけオンになっているようです。
●FO-20
mode-JA up:145.900-146.000MHz CW,LSB/down:435.900-435.800MHz CW,USB
ビーコン:435.795MHz キャリア
夜間のパスでは、食によってUVC(Under Voltage Controler:バッテリの
過放電防止のため送信機への電源を遮断する)が動作し、送信が一時的に停
止します。
夜間は、食から抜けるパスの後半でトランスポンダが使えるようになって
います。
●FO-29
mode-JA up:145.900-146.000MHz CW,LSB/down:435.900-435.800MHz CW,USB
ビーコン:435.795MHz CW
mode-JD(1200bps) up:145.850, 145.870, 145.910MHz 1200bps AFSK
down:435.910MHz 1200bps PSK
mode-JD(9600bps) up:145.870MHz 9600bps FSK
down:435.910MHz 9600bps FSK
デジトーカ:435.910MHz
以下のスケジュールで運用が予定されています。
2/1 - 7/2 アナログ
●AO-27
mode-J up:145.850MHz FM/down:436.795MHz FM
電源に余裕がないため、昼間のパスでのみトランスポンダがオンになりま
す。
運用スケジュールは3月24日に次のように変更されました。
TEPR 4=38
TEPR 5=78
衛星に日が当たり始めた19分後から20分間トランスポンダが動作します。
[from KM4NZ Chuck @amsat-bb]
●AO-16
mode-J up:145.90, 145.92, 145.94, 145.86MHz 1200bps AFSK
down:437.025MHz 1200bps PSK
Sバンドビーコン 2401.143MHz PSK
RBBSは再開されていませんが、デジピータがオンになっています。
週末にSバンドのビーコンがオンになることがあります。
5月30日 23時過ぎにデコードしたデータです。
PACSAT-1>TIME-1 [30-May-01 23:09:54] <UI>:
PHT: uptime is 472/10:31:31. Time is Wed May 30 14:08:35 2001
PACSAT-1>AMSAT [30-May-01 23:09:58] <UI>:
May 2001
Digipeat is ON
AO-16 (PACSAT) owned and operated
by AMSAT-NA
AO16 Command Team <WJ9F>
PACSAT-1>LSTAT [30-May-01 23:09:59] <UI>:
I P:0x1D00 o:0 l:6654 f:7171, d:1 st:1
●LU-19
mode-J up:145.84, 145.86, 145.88, 145.90MHz 1200bps AFSK
down:437.150MHz 1200bps PSK
ビーコン:437.125MHz CW
CWビーコンがオンになっています。CWビーコンは12WPMのゆっくりとした
CWで約30秒毎に送信されています。
5月31日23時過ぎのパスでは強力なCWビーコンが受信できました。
●UO-11
ビーコン:145.825MHz 1200bps, 2401.500MHz キャリア
正常動作しています。
●UO-14
mode-J up:145.975MHz FM/down:435.070MHz FM
JモードのFMリピータの運用がおこなわれています。
●UO-22
mode-J up:145.900 or 145.975MHz 9600bps FSK/down:435.120MHz 9600bps FSK
正常運用しています。
●KO-25
mode-J up:145.980MHz 9600bps FSK/down:436.500MHz 9600bps FSK
正常運用しています。
▲TO-31(TMSAT-1)
mode-J up:145.925MHz 9600bps FSK/donw:436.925MHz 9600bps FSK
管制局の可視範囲でのみ送信機をオンにしているようです。
●GO-32(TechSat-1B)
ビーコン:435.225MHz 9600bps HDLC
断続したビーコンが送信されているようです。
●SO-33(SedSat-1)
ビーコン:437.910MHz 9600bps FSK
テレメトリを送信しており、SGS20というソフトでデコードすることがで
きます。SGS20は、
http://uah.seds.org/projects/sedsat/SGS20Source.zip
から入手できます。
●UO-36(UoSAT-12)
437.375MHzで38.4Kbpsの信号を送信しているようです。
5月13日 19時過ぎのパスでは信号を確認できませんでした。
UO-36の情報は以下のサイトから得られます。
http://www.sstl.co.uk/
●OO-38(OPAL)
up/down:437.100MHz 9600bps FSK
デジピータとして機能しているようです。周波数は、アップリンク、ダウ
ンリンク共に437.100MHzです。
●Tiungsat-1
mode-J up:145.850、145.925MHz 9600bps FSK
down:437.325MHz 9600bps、38400bps
38400bpsの運用がおこなわれています。普段はダウンリンクは、オフにな
っていますが、地上局からのコマンドでオンにすることができます(WiSPで
サポート)。ダウンリンクの出力は8Wで良好に38400bpsの信号がデコードで
きているようです。
●ISS
up:145.990MHz 1200bps AFSK、down:145.800MHz FM、1200bps AFSK
パケットの運用が始まり、デジピータが動作しています(1200bps AFSK)。
北米上空では、頻繁に音声による運用があるようです。
TNCのRAMのバックアップ電池が切れており、TNCをPCに接続していないため
TNCの初期状態でパケットの運用をしています。コールサイン"NOCALL"でデジ
ピータの運用がおこなわれています。
デジピートするには、unprotoを
UNPROTO CQ VIA NOCALL
のように設定し、CONVERSモード(convコマンドまたはkコマンドを実行)
で送信すると送信した信号がデジピートされます。
周波数は、アップリンク 145.990MHz、ダウンリンク 145.800MHzです。
北米やヨーロッパでは、ハンディー機+ホイップでもデジピートできてい
るとの報告がありますが、日本上空ではQRMのためか、デジピートは簡単で
はないようです。
デジピートに成功した局にはQSLが発行されます。日本からのQSLマネー
ジャは現在、検討中です。ARRL等へQSLは送付しないで下さい。
5月4日から6日にオランダのESA/ESTECにて第5回ARISS会合が開催され、日
本からJARLのJA1KAB 小室さんとJAMSATのJH2PRZ 辻さんが出席されました。
この会合で以下の6つの委員会が作られ活動が始まりました。
・管理委員会 〜議長 Frank Bauer (KA3HDO)
・ハードウェア委員会 〜議長 Lou McFadin (W5DID)
次のフェーズに搭載する機器の検討/開発
開発期間は、2〜3年
・提案選定委員会(提案要請、提案評価) 〜議長 未定
次のフェーズに搭載する機器を決める
・運用委員会(スクールコンタクト、一般QSO、クルーコンタクト)
〜議長 Will Marchant (KC6ROL)
スクールコンタクトの支援
・教育普及/学校選定委員会 〜議長 Rosalie White (K1STO)
・広報(プレスリリース、ステータスレポート、Webページ)
〜議長 Ken Pulfer (VE3PU)
管理、教育普及/学校選定、広報をJARLで、ハードウェア、提案選定、運
用をJAMSATで担当することが検討されています。これらの委員会活動に興味
がある方は、辻さん(jh2prz@m17.alpha-net.ne.jp)まで連絡されて下さい。
現在、北米を中心におこなわれているスクールコンタクトは、SAREX時代
の積み残し分だそうです。北米やヨーロッパでは、新たにスクールコンタク
トの募集を始めたようです。日本の学校とのスクールコンタクトは、上記の
運用委員会が日本で立ち上がれば受け付けられることと思います。
ARISSの新しい機材(144、430、1200、2400MHzのアンテナ)は、7月に打
ち上げが予定されているスペースシャトルとエネルギアを使って運搬され、
船外活動によりサービスモジュールに取り付けられる予定だそうです。
[from JH2PRZ @jamsat-bb]
現在、3名がISSに滞在しており、次の2名がコールサインを持っています。
UA9AD/R3MIR Yuri Usachev
KC7NHZ Susan Helms
ISSのアマチュア局のコールサインは次の通りです。
コールサイン:RZ3DZR、R0ISS、NA1SS、DL0ISS
FM音声のアップリンク周波数は、日本ではバンドプランに合致しないため
対応が考えられています。当面は、FM音声のアップリンクはしないで下さい。
ARISSの情報は、以下のサイトから得られます。
http://ariss.gsfc.nasa.gov/
2.調整中の衛星
●SNAP-1
down:2430MHz 38400bps FSK
SNAP-1は、OBC(on-board computer)ソフトがないため、マニュアルで衛星
を制御しなければなりません。また、小型衛星であるため、電源に余裕が無
く、コマンド局(英国 サレー大学)の可視範囲でのみ、ダウンリンクをオ
ンにしています。
ダウンリンクは、2430MHz 100mW、38.4kbpsです。昨年夏にダウンリンク
が良好に受信できているとの報告がありましたがその後、何も報告がありま
せん。
▲KO-23
mode-J up:145.900MHz 9600bps FSK/down:435.175MHz 9600bps FSK
10月30日にOBCがリセットされ、未だ復旧していませんが、変調の掛かっ
た信号を送信しています。
▲PO-34(PanSat)
スペクトラム拡散の運用が予定されていますが、未だ運用されていません。
PanSatの情報は以下のサイトから得られます。
http://www.sp.nps.navy.mil/pansat/
●SAUDISAT-1A(SO-41)、SAUDISAT-1B(SO-42)
現在、管制局(リヤド、ワシントンDC、デンバー)の可視範囲でのみダウ
ンリンク(9600bps)がオンにされ動作確認がおこなわれています。
★AO-40(P3D)
ビーコン周波数(1998年8月20日発表のもの 実際と異なる場合があります)
BEACON General Beacon Middle Beacon Engineering Beacon
Vバンド - 145.880MHz -
Uバンド 435.450MHz 435.600MHz 435.850 MHz
S1バンド 2400.200MHz 2400.350MHz 2400.600 MHz
S2バンド 2401.200MHz 2401.323MHz 2401.600 MHz
Xバンド 10451.000MHz 10451.150MHz 10451.400 MHz
Kバンド 24048.000MHz 24048.035MHz 24048.400 MHz
赤外レーザ 360 THz
アップリンク、ダウンリンク周波数
S2バンドdown: 2401.210 - 2401.495 MHz
MBの±5kHzの範囲はダウンリンク禁止
MBに妨害を与えないこと
L1バンドup: 1269.496 - 1269.211 MHz
Uバンドup : 435.780 - 435.495 MHz
RUDAK S2 down:2401.72MHz(主に9600bps FSK)
5月30日現在、次のスケジュールで運用がおこなわれています。
運用スケジュール
MA トランスポンダ RUDAK ビーコン
0- 39 - - S2-MB
40- 99 S2 S2-MB
100-179 L1U/S2 - S2-MB
180-239 - S2 S2-MB
240-255 - - S2-MB
トランスポンダ: アップリンクバンド/ダウンリンクバンド
ビーコン: MB ミドルビーコン
RUDAKは、ダウンリンクのみ(アップリンクは禁止)
ダウンリンクの強さは、ミドルビーコンより10dB低くなるようにアップリ
ンクのパワーを調整して下さい。くれぐれもLEILAのお世話にならないよう
に注意して下さい。
姿勢
アークジェットモータのコールド ファイアリング(アーク放電をおこな
わずに燃料だけを噴射する)のためにALON/ALAT=270/0に向けて姿勢を変更
中です。
衛星と太陽の位置関係が悪化してきたので、ALATの変更がおこなわれてい
ます。オービット#253(5月19日)にALAT=-11に姿勢変更されました。この姿
勢変更の結果は、オービット#259(5月24日)にYACEが撮影した地球の画像に
よって以下のように確認されました。
ALON/ALAT スピンレート サンアングル
1.9/-10.2 5.39rpm 33deg
今後、ALATを-25に変更した後、ALON/ALAT=270/0に向けた姿勢変更がおこ
なわれるようです。5月28日 0430zでの姿勢は、ALON/ALAT=0/-17になってい
ます(テレメトリのデータから)。
YACE
オービット#251(5月17日)、#259(5月24日)に姿勢を確認するために
YAECにより地球の画像が撮影されました。画像は、テレメトリアーカイバで
公開されています。
http://www.amsat.org/amsat/ftp/telemetry/ao40/
Kバンド(24GHz)送信機
5/20 04z頃から試験がおこなわれました。テレメトリを見る限り送信機の
温度が上がっており正常に動作しているようです。その後もオービット#255
から数オービットで送信機がオンになりMBとダウンリンクの送信がおこなわ
れましたが、受信報告がありません。
ALATの変更によりスクイントアングルが悪化したため試験は中止されてい
ます。
Xバンド(10GHz)送信機
2回目の試験がKバンドの送信機試験と同時におこなわれました。Kバンド
の送信機にはMBが接続されましたが、受信報告がありません。
ALATの変更によりスクイントアングルが悪化したため試験は中止されてい
ます。
Cバンド(5.6GHz)受信機
Kバンド送信機と同時に試験がおこなわれましたが、アップリンクに成功
したとの報告はありません。
ALATの変更によりスクイントアングルが悪化したため試験は中止されてい
ます。
RUDAK
RUDAK-A、Bの試験がおこなわれています。基本制御タスク、CEDEX 実験制
御タスク、GPS タスクなどがアップロードされ試験されました。SCOPE-B
(広角カメラ)には初めて軌道上で電源が入れられ、消費電力が測定されま
した。
RUDAKの機能は豊富なため、動作確認作業にはまだまだ時間が掛かります。
LEILA
GBの強度(MBより8dB低い値)に設定されて稼働しているようです。無信
号の周波数で時々起動しているとの報告があります。
テレメトリ解析ツール P3T のVer1.4cが、テレメトリデコードソフト
AO40Rcv のVer1.3xがそれぞれリリースされ、以下のサイトから入手できま
す。
P3T : www.cstone.net/~w4sm/software2/P3t_AP.zip
AO40Rcv: www.qsl.net/ae4jy/ao40rcv.htm
AO-40のテレメトリデータがamsatのサイトで公開されています。
http://www.amsat.org/amsat/ftp/telemetry/ao40/
P3Tでデコードしたテレメトリデータを ao40-archive@amsat.org へZIP形
式の添付ファイルとして送付するように求めています。
[from VP9MU Pau @amsat-bb]
3.運用を停止している衛星
▲DO-17
▲WO-18
▲IO-26
mode-J up:145.875, 145.900, 145.925, 145.950MHz 1200bps FSK
down:435.822MHz 1200bps PSK
運用を停止しているようです。
▲WO-39(JAWSAT)
4.これから打ち上がる衛星
●CubeSat
東京工業大学等で開発している10cm立方のナノサテライト CubeSatが11月
にロシアから打ち上げられる予定です。
アップリンク 145.835MHz、ダウンリンク 437.450-437.500MHzが予定され
ています。
東工大CubeSatプロジェクト
http://horse.mes.titech.ac.jp/srtlssp/cubesat/index.html
東大CubeSatプロジェクト
http://www.space.t.u-tokyo.ac.jp/cubesat/index.html
[from 東京工業大学 此上さん、宇井さん、JG1LDV @jamsat-bb]
5.衛星に関する情報
★KK5DO、W5BTSがJARLのwebサイトに
KK5DO ブルースさんとお嬢さんのW5BTS マハナちゃんが「親子で楽しむ衛
星通信」と題してJARLのwebサイトで紹介されています。この記事を見て一
人でも多くの子供がアマチュア無線に興味を持ってくれたらとコメントを戴
きました。
記事は、以下のサイトに掲載されています。
http://www.jarl.or.jp/Japanese/2_Joho/2-1_Digest/kobore.htm
ブルースさん一家と99年の来日時にお会いしています。当時のマハナちゃ
んは無線には全く興味が無い様子でしたが、お父さんの影響を受けて無線を
始められたようです。
[from KK5DO]
参考
ANS、JAMSATメーリングリスト、AMSATメーリングリスト
JN1GKZ 新井
jn1gkz@jamsat.or.jp http://www.din.or.jp/~m-arai/