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[jamsat-bb:6879] 本日12/31のFMアナログ衛星…午前編


JF6BCC 今石です。

 さあ、今世紀最後の「FM 衛星運用日記」です。今日は量が多くなりそう
なので、午前と午後の2分割でお送りします。

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  今世紀最後の AO-40 の AOS は 3:41、とは言え AOS 時点で MA=57 で、
Sバンドのアンテナはそっぽを向いている。今世紀最後の AO-10 の AOS は
3:52、Calsat32 によると 4:04 に日照に入りビーコンが出そうだ。とは言
え、起床したのは 8:00、どちらも聞き逃す。
  で、8:05 に FM 衛星用の 6ele を南に向けて見たところ、37,000km 彼
方からの AO-10 の 145.810 のビーコン(キャリア)が割と明瞭に入って
いた。試しに 5W と FM 衛星用の 6ele でループテストをしてみたら、通
るではないか!。信号は弱いがこれなら QSO できそうだ。145.890 付近で
CW で CQ、1分間隔くらいの QSB を感じる。と、8:18 に 7L4OSU 局から
応答があり 519-559 で QSO、ハム活動再開後、初の、そしてひょっとした
ら「今世紀最後」の AO-10 での QSO だ。その後 8:25 まで CQ を出して
QRT。
  それにしても、タイムラグ(エコー)のある CW を聞くのは久しぶり。
以前 AO-13 を運用した際、この送信のキー操作と、実際に聞こえてくる返
り信号との間にある数百 ms のタイムラグは経験済みで、それ以来、衛星
通信では縦振り電鍵を使うようにしている。サイドトーンも切って、手首
の動きだけで自分の送信符号を確認しながら打つのだが…、久しぶりで何
度もトチってしまった。

  8:31〜8:48 の RS-13 は西向け最大 39 度のパス、8:40〜8:54 の東向け
26 度の AO-27 のパスと重なっている。とりあえず RS-13 へ。FM の違法
局もなく、8:32 にビーコンを確認したが、21MHz ではコンテストか何かが
あっているようで、帯域一杯に SSB 局が居て隙間がない。8:38 に JG1MNQ
局の CW の CQ を見つけ 579-539 で交信、おっと、すぐに AO-27 が上が
ってくるぞ、と QSY。
  8:42 に AO-27 からの信号を確認。混信もそう多くなく良好だ。ループ
テストも上々、JI7VNJ, JA1XTF 局と交信、JA9VQK 局は呼びはしたものの
交信に至らず。JM1XAA 局の CQ にも応答したのだが聞こえていなかったよ
うだ。他に 7L4OSU, JO1FEF 局を受信、8:48 過ぎのパス後半は何回かルー
プテストを試み、8:51 まで自分の返り信号が確認できた。

 9:07〜9:19 の UO-14 は東向け最大 17 度のパス、セットアップ準備中
の 9:04 頃、145.975 でキャリアの断続が聞こえる。ローカルから QRV す
る局がいるようだ。9:08 にダウンリンクを確認、にぎやかだ。JI7VNJ,
JK7UHC, JH2PRZ, JH5DAH, JA1XTF, JR4XME, 7L4OSU, JN1BPM, JH1QKG,
JA8OCH, JA9VQK, JR3FLP, JM1KVW 局を受信。AOS 前に聞いたキャリアの断
続局がアップリンクを試みているのを 9:12 に確認したが、コールを言わ
ない。残念ながらその局は返り信号を得られなかったようだ。
  ただ、今日はちょっと苦言を言いたくなるような、ある局の運用が耳に
ついた。明らかに FM 衛星を FO-29 などの SSB/CW と混同している。ロン
グコールと「あーあー」、無意味な繰り返し、平気で他人にかぶせる(耳
はいいようだから聞こえなかった訳ではあるまい)…ちょっと待て、と叫
びたくなる。
とてもじゃないがその局を
呼ぶ気にはならず、何度か無視して CQ を出した。
 とは言え、混雑していてはなかなか電波を出す隙間が無い。昼間にして
は返り信号は良好だったが、結局 LOS 直前に JR4XME 局と QSO できたの
み。

  9:17〜9:33 の FO-29 は東向け最大 59 度のパス、9:20 にビーコンを
確認、VR2XMT, 7M4DUI, JA0BBW 局を受信。ループテストが 5W でも十分
強力なので 435.840 付近で SSB で CQ を出し、JA0BBW 局と 53-55 で交
信。その後しばらく CQ を出すが 9:29 に衛星が山影へ。

  9:47〜9:59 の FO-20 は東向け最大4度のパス、ちょっと出遅れて 9:48
に受信開始、ビーコン(キャリア)を確認、7M4DUI 局の CQ を受信。残
念ながら SSB ではループテストができず、435.840 付近で CW で CQ を
出すが、弱い。9:53 頃に誰かから呼ばれたような気がしたが確認できず、
9:54 にダウンリンク信号が聞こえなくなった。

  9:56〜10:05 に最大 43 度の ISS のパス、船内時間は深夜なのであま
り期待せず 143.625/145.800 をワッチ、残念ながら何も聞こえず。

  今世紀最後の AO-27 は 10:20〜10:33、西向け最大 32 度のパス。10:25
にダウンリンクを確認、7K4IIN 局 QSO、JA3CG 局はコールしたが交信に
至らず、10:29 に VR2XMT 局が QRV、パスの後半で返り信号が弱いが、何
とか交信に成功、JA6BX, JA3CG 局が続けて QSO するのを確認。その後 
10:31 まで VR2XMT 局の CQ、10:32 に JA6BX 局の CQ が聞こえたが、そ
の後衛星は山影へ。

  10:45〜11:00 の UO-14 は西向け最大 47 度のパス、10:49 に信号を確
認、JI1FLB, JH1QKG, JA3CG 局を受信。10:51 頃に VR2XMT 局が CQ を出
す。JL2LRA, JR6SKQ, JH0DKM, JK7UHC, JA2EAU, 7K4IIN, JA8OCH 局を受
信、しかし皆さんアップリンクには苦労している様子。自分も VR2XMT 局
を呼んだが返り信号が得られなかった。
  途中「JA2JA2JA2JA2…」と繰り返す声があった。オートコールマシンか
何かで呼ぼうとして誤動作でもしたような感じだが、声質からしてその後
に聞こえた JA2WDN 局かも。VR2XMT 局から応答が無かったところを見る
と、イタズラだと判断されたのかも知れない。そう言えば先ほどの AO-27
でも、JA3CG 局がコールマシンで呼んだ時と応答の時で声が違うので、
VR2XMT 局が応答に躊躇している風に感じたが、彼は結構、そのあたりに厳
しい人なのかも知れない。10:57 に衛星は山影に。

  11:04〜11:17 の FO-29 は西向け最大 13 度のキツいパス、11:07 にビ
ーコンを受信、11:08 には CW で何とかループテストに成功するものの、
非常に弱弱しい。CW で 435.854 付近で CQ を出したが応答なく、11:11
に衛星は山影へ。

  11:33〜11:57 の FO-20 は東向け最大 45 度のパス、11:36 にビーコン
(キャリア)を確認、11:38 にループテストに成功。5W では CW がせい
ぜいだ。435.840 で JH3PRZ 局の CW の CQ を見つけコール、539-599 で
交信成立。その後 435.843 に上がって CW で CQ を出し、JG1MNQ 局から
呼ばれ 539-539 で QSO。引き続き CQ を出したが応答なし。他に SSB で
JA1JRZ-JA2WDN 局間の SSB QSO をワッチ。11:55 にループテストが通ら
なくなった。
  高度の若干高い FO-20/29 は、オーストラリアまでウィンドゥ内にある。
FO-20 経由で VK 局と交信できるか?、と期待していたのだが、結局はで
きなかった。

  続きは午後編へ。
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  日記の中身が多くなりそうなので、とりあえず午前の分だけ先に投稿し
ます。

  今世紀最後の大晦日、外出の予定もないので無線三昧で過ごせそうです
が、午後からは親戚の高校生が来るので、パソコンをインターネットで占
領されてしまうかも…。いいねぇ学生さんは、お年玉も貰えてサ…。やる
ほうになってからン十年…、正月なんてただの忙しい休みに過ぎませんね
皆さん。
  さすがに年末だけあって、FM 衛星は混雑してますね。普段聞こえない
コールサインの局も多数出てこられてます。天候もあいにくなので、外出
せず自宅で過ごすお父さんも多いのでしょうね。

  ただ、ちょっと苦言を呈したくなる運用もチラホラ…。CQや応答時に
自分のコールを3回も4回も繰り返したり、「あーあー」と FO-29 で周
波数補正する時のような声を出したり、人が出ているのに上から平気で
CQ を出したり…、しかも短間隔でそれを繰り返して…。受信能力不足の
うえ、FM 衛星の特性を理解されていない局が少なからずいらっしゃるよ
うです。
  自分のコールを2回も3回も繰り返す必要はありません。1回、場合に
よっては2回言って、それで了解できないのなら、相手も自分も受信能力
が足りないのです。電波を出す前に受信系統を改善するのが先決です。ま
して、FM 衛星はドプラーシフト補正のために「あーあー」と声を出す必
要はありませんし、「あーあー」と言わないと自分の声が返ってきている
か確認できないようなら、明らかに受信能力不足です。FO-29 などと違っ
て FM 衛星は多人数での共用は効きません。自分が電波を出している間、
他の人は待ってないといけないんです。なのに、ダラダラとした運用を、
しかも繰り返して周波数を占有されたのでは、…たまりませんよね。
  全く衛星の運用経験の無い人よりも、多少 SBB/CW 衛星の経験がある人
のほうが、かえってこういう間違った運用をしやすいのかも知れませんね。
とは言っても、どんな衛星でも、まずはワッチして、皆がどういう運用を
しているのか把握してから、出てきてもらいたいものですが…。

  コメントの続きも午後へ。

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Yoshihiro Imaishi 今石良寛 - 福岡県北九州市
JF6BCC, KH2GR (ex. T88J, T88IY, V63BP)
  jf6bcc@jarl.com
  http://plaza16.mbn.or.jp/~palau/
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