VersaBoard 8052  JA1OGZ       ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  金子 明  衛星通信を行っている人達の中で、コンピュータ等を使いアンテナの自動制御 可能なユーザは、ほんの一にぎりと言われております。その理由としては、アン テナ制御のためにPCを1台追尾の為に専有してしまう。制御用のI/Fが複雑 である。現在世界中で広く使われているIBM/PCのバスに接続されるカンサ ス・シィティートラッカーは同一のPC内でパケットなどの通信ソフトと同居し ながらトラッキングが行えるなどの長所を持ってはいるが、UO−14等の96 00bpsでしかも連続送信を行う衛星を追尾しながらデータを取りこぼすこと なく取得することは難しくなった。アンテナを動かすことだけでPCを専有をし ないで済まないかと思うのはごく自然でした。  また、衛星通信を行っているハムは、いつかは自動追尾をやってみようと憧れ るものです。そこで、世界的に共通のプラットホームになるH/W,S/Wがあ ったらという意気込みでPCBを作成するプロジェクトがこの5月に発足いたし ました。 8052 VersaBoardの使用目的  ・アンテナの自動制御  ・TNCを経由したリモートコントロール及びリモートセンシング  ・自動化装置の制御ボード  ・ワンボードマイコンの研究 特長  ・開発が容易な8052BASICで動くボード  ・A/D変換機能,8CH 10BIT  ・パラレル入出力,3CH  8BIT  ・ROM書き込み機能(EEPROM/EPROM)  ・パソコンをターミナルとして接続しプログラム開発が出来る  ・RAMや計時機構のバッテリーバックアップ  ・8051外部ROMモードへジャンパーによる変更可能 ・各種ROMの容量にジャンパーにより対応可能  ・RS−232CにてPCとのコミュニケーション  ・RS−485によるLAN接続が可能  ・プログラムROMの書き込みが可能 ・8031/8051/8052 MPUに対応   構成  ・8052AH−BASIC  ・RAM 32KB (62256)  ・プログラムROM 8KB/16KB (2764) 及び(27128)  ・ユーザROM 8/16/32/64KB (2764−512)  ・8チャネル アナログインップト  ・RTC 62421B リアルタイム機構 ・PPI 8255 入出力チャネル    ポートA/B LS640(反転)/645(非反転)入出力接続   ポートC オープンコレクター接続出力(最大容量 50V 0.5A)  ・LCD液晶表示バス  ・オプションバス |~~~~~~| |~~~~~~~~~| PGM ROM USER ROM |RS-485|----| | | /232C| | 8052-AH | |~~~~~~| |~~~~~~| |~~~~~~| '~~~~~~' | BASIC/ |-----| RAM |----| ROM |----| ROM | |~~~~~~| | 8051 | | 32K | | 16K | | 64K | |SERIAL|----| | '~~~~~~' '~~~~~~' '~~~~~~' | PRT | | | 62256 27128 27512 '~~~~~~' | | FREQ CTRL | | |~~~~~~| |~~~~~~| |~~~~~~| |~~~| | |-----| ADC |----| PPI |----| RTC |---| L | |~~~~~~| | | | 8CH | | 3CH | | SMART| | C | | OPT. |----| | | 10Bit| | 8Bit | | CLOCK| | D | | BUS | | | '~~~~~~' '~~~~~~' '~~~~~~' '~~~' '~~~~~~' '~~~~~~~~~' .AZ/EL ANALOG .AZ/EL/BRK CTRL 開発のヒントは、SM0TER/K3ZAQによりMicromint(日本のGuppyのようなも)のBCC5 2ボード(8052-AH BASIC,RAM,ROM)やBCC30(A/D CONV.)などのボードを組み合わせ、 まとめあげたものを参考にし、本人からもさらに多くの提案を頂きました。 まず5月の連休からJA6FTL,朝戸さんが基本設計し回路の試作を繰り返し 、我々は朝戸さんからUO−14を経由して送られたCADによる回路図をSM 0TERと共に検討を重ねました。UO−14を通しての話題は8052関係が 一時は大変多くなってきた6月には最終的な回路が出来上がりました。一番大変 な作業であるレイアウトはJH1TWZ,能重さんに行ってもらいました。途中 での変更も快く引き受けてくれBETAバージョンは7月13日に出来上がりま した。翌日から、当方は基本的なボードのテストに入りました。7月中旬にコロ キューム参加のSM0KV,ブルークさん(SM0TERの友人)が日本に来ていたので、ボード を手渡す前に仕上げなければならなかったのです。数カ所の配線の変更は必要な ものの無事アンテナは衛星に対して自動追尾行い始めました。 7月末、サレー大学で行われたコロキュームにおいてこのボードの説明がSM0 TERにより行われました。そこでは30名ぐらいの熱心なハムからは、いつ何 処からリリ−スされコストは?という質問や反響があったこともUO−14を通 して知らされました。11月現在、JA及びSMやWなどでベータバージョンが 使われております。11月の初旬のAMSAT−NAのミーティングの会場でも WA4EJR,JackによりVersaBoard 8052 の紹介が行われ TAPRでも配布可能か検討をしたいとの話しがありました。  このボードの特長は、BASICにて簡単に外部I/Fの制御や入出力が出来 るため、リモトーセンシング、各種自動制御などにも使えます。特にRS−23 2Cインターフェイスを持っているためTNCを経由したリピータの遠隔操作及 び山岳地の気象情報の収集など多くの用途が考えられます。 更に、プログラムの開発が終了したらそのボード中でROMに焼き込みが出来る 機能を持っているところが心憎い点です。 多くの衛星通信愛好家やリモートセンシング等に使われることを切望いたします。 VersaBoard 8052 プロジェクトメンバー  JA6FTL/JG6MCG/JH1TWZ/JA1OGZ サポート・メンバー SM0TER/WA4EJR/JR1ING/JAMSAT