SCOPE アップデート
JAMSAT
JAMSAT 日本アマチュア衛星通信協会


Phase-3D 衛星の打ち上げ後2度目となるSCOPEデジタルカラーカメラモジュールによる地球の撮影が行われました。第一回目ではSCOPE-Bカメラのみが使われましたが、今回は狭角レンズを持つ SCOPE-A カメラによる撮影も行われました。

RUDAK のコマンド局である Jim White WD0E は、AMSAT-OSCAR-40衛星に搭載された SCOPE A (狭角) および B (広角) デジタルカラーカメラ による地球の画像の撮影に成功しました。SCOPE Aカメラによる高解像度による撮影はこれが初めてです。
Dec. 16, 2001 東京, JAMSAT SCOPE チーム SCOPEホームページ


衛星搭載GPS受信機の試験や衛星の姿勢制御といった忙しいスケジュールの合間をぬって、AO-40コマンドチームは2001年12月15日にRUDAKコマンドチームとSCOPEチームのために、地球を撮影するすばらしい機会を与えてくれました。 この機会を有効に活用して、19:50 から 22:59UTCにかけて RUDAK のコマンド局である WD0E Jim White はSCOPEカメラを操作し、SCOPE Bカメラによる二度目の撮影とSCOPE A カメラによる初めての撮影に挑み、無事成功しました。撮影された画像データは、9600bps リンクを経由して6時間かけて地上にダウンロードされました。

SCOPE デジタルカラーカメラ実験では、1つのモジュールケースに2台のカメラ、カメラ-Aとカメラ-Bが組み込まれています。このモジュールはAO-40衛星のベイ2に搭載されています。 これら2台のカメラは光学系の焦点距離が異なる他は全く同一の構成となっています。現在、衛星はスピン安定により姿勢制御されているため、衛星の回転とともにSCOPEカメラも回転しています。 この回転のために撮影された画像はブレてしまいます。また一枚の画像は偶数と奇数フィードに分けてサンプリングされるため、1/10秒の露光においても特に画像の周辺部でフィールド間のブレが顕著に表れています。ここでは偶数フィールドを削除し、奇数フィールドのデータで補完した画像と、元データをご覧いただけます。

JAMSAT SCOPE チームではソフトウェアの開発が継続して続けられています。 JM3MAJ 大畑さんは撮影プロセスを半自動化するスクリプト実効モードの開発を進めています。このソフトウェアは次の撮影の機会において試験されるでしょう。


PICTURECAMERADATE TIMEMAALTITUDEEXPOSURE
#0100B (wide) 2001/12/15
19:50 UTC
8253,000 km 0.100 sec
この画像にはカナダ北部とアラスカを除く南北アメリカ大陸が写っています。 /WD0E Jim


PICTURECAMERADATE TIMEMAALTITUDEEXPOSURE
#0101B (wide) 2001/12/15
21:33 UTC
10557,600 km0.125sec
Bカメラによる2番目の画像です。露光は0.125秒としました。 MA 105 高度約 57,600 kmから撮影しました。 /WD0E Jim


PICTURECAMERADATE TIMEMAALTITUDEEXPOSURE
#0102 A
Narrow
2001/12/15
21:33 UTC
12558,700 km0.125sec
世界時間 22:59 にAカメラによる初めての撮影を行いました。 露光時間は 0.125 秒でした。 高度は約 58,700 km MAは 125でした。これがSCOPE Aカメラで地球を撮影するのに最も適したタイミングでした。 /WD0E Jim

撮影時の軌道要素
AO-40
1 26609U 00072B   01342.40370237 -.00000048  00000-0  10000-3 0  1807
2 26609   6.6079 139.7874 7951867 358.2314 359.9262  1.25597182  5091
画像処理 JA6XKQ 武安義幸
文 JA2PKI 岡本健男
JAMSAT SCOPE Team

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