Phase 3Dアップデート
JAMSAT

ソラーアレイなどのガス抜き作業

1998年10月20日 メリーランド州ジャーマンタウン



Phase 3D の疑似宇宙環境体験の準備がすすめられる一方で、小さな真空容器を使ってガス抜きと部品のテストが行われています。今日はソラーアレイのガス抜きの作業を始めました。写真はそのドアを閉める直前のものです。

真空容器の内壁は放熱器になっています。この処理の過程で、暖かい窒素ガスがこの放熱器に流されてソラーパネルを40度Cまで暖めます。コールドフィンガーは液体窒素の温度にまで冷やされた板です。放出された微粒子は暖かいバッフルには付着しようとせず、このコールドフィンガーにのりでつけたように貼りつきます。この板を洗い流して得られる不純物は分析されます。微少な質量を測定できる微粒子カウンタによりガスの放出の状況はリアルタイムにモニターされます。

宇宙ではすべての面がほぼ完璧な真空にさらされます。プラスチックや接着剤、テープ、絶縁材、潤滑材はもとより、ある種の金属でさえ超低沸点の環境下で揮発する素材を含んでいます。

揮発物はソラーパネルやレンズといった冷たい物体の表面に付着しようとします。この現象を最小限に食い止めるために部品や材料の選択には十分な配慮がなされますが、さらに熱真空試験とガス抜きによってこの現象による影響をさらに小さくします。

ガス抜きのために真空容器に入れられるソラーパネル群
写真は Orbital の好意による 1998

AMSAT Phase 3D Lab/TV Test Team
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