P3Dアップデート
JAMSAT
JAMSAT 日本アマチュア衛星通信協会

打上げは11月中旬
AMSAT News Service ANS282 2000年10月8日


Phase 3D Launch Update

AMSAT-DL 副会長Peter Guelzow, DB2OS によるとPhase 3D衛星の打上げは11月中旬まで延期されたとのことです. これまで,打上げは10月31日に予定されていました.

11月に打上げが延期された理由は,P3Dとともに打上げられる衛星の到着が予定通りに到着しなかったことによります.

DB2OS からの ANS への連絡では,遅れている衛星はもうすぐ欧州の宇宙港であるフランス領ギアナのクールーに到着し,P3Dと同様な打上げ準備の作業が行われます.

またPeter によると, P3Dの燃料充填作業が完了したとのことです. 最後に充填されたのはNH3でした.P3Dはアンモニアを燃料とする世界で2番目の衛星です.またクール-ではこれが初めてになります.衛星に積み込んだ化学薬品(N2O4 四酸化窒素, NH3 アンモニア, MMH モノメチルヒドラジン)の取り扱いにおける安全性の確保のために,この作業は退屈で延々と時間のかかる作業となりました. チームメンバーのChuck Green, N0ADIは「これらの薬品は家庭で見かけるようなたぐいではなく,非常に危険なものです.しかし,的確な訓練と用具により,この作業を安全に行うことができるのです.」といっています.

それぞれの薬品の充填作業は2日間に及びました. 第一日目は充填作業の準備にあてられ,実際の充填は二日目に行われました。

最初に充填されたのは酸化剤である N2O4 でした. 準備作業が完了してから,防護服を着用して機器とタンクの間が接続され,充填作業が始められました.これら一連の作業は,現地の保安担当者とAMSATの打上げチームにより注意深く監視されました.燃料充填作業を監視する部屋は,400mほど離れた建物にあります.その部屋には向きを変えたりズームしたりできるいくつかのテレビモニターがあり,安全担当官が作業の進行状況をつぶさに監視できるようになっています.また安全監視チームは充填室の各所に配置されたガス検出器により有害な蒸気を監視し,入退管理もできます. それぞれの充填作業は3人のチームによって行われ,その間ずっとコントロール室と連絡を保ちつづけました.

P3DのN2O4タンクの充填はほぼ1時間で終わりました.しかし,Chuck は「作業は早朝に始まり,最後の清掃作業は夜遅くに終わりました.非常に長い一日で,しかもそのほとんどを快適とはいえない防護服で過ごしたのです.」 と報告しています.P3Dの充填作業チームの一人は Dick Daniels, W4PUJ でした.

もうすぐ Phase 3D は最終組立て棟に運ばれます。 そこで衛星はアリアン5ロケットに搭載されます.

打上げチームにより,Phase 3D衛星の燃料充填作業の何枚かの写真が次のウェブサイトに掲示されました.http://www.amsat-dl.org/launch/

Phase 3Dの打上げに関する情報は,公式な情報源である AMSAT の ANS からお伝えします.

[ANS thanks AMSAT-DL and AMSAT-NA for this information and congratulates the launch team on their outstanding work]

de JAMSAT P3D SCOPE Team
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