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[jamsat-news:1550] AO: 現状報告(2001-07-24)


皆さま、

AO-40コマンドチームの Stacey E. Mills, W4SM から
7月24日付けの現状報告がありました。

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ALON/ALATについて
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AMSAT-BBでPaul Willmottが報告しているように、コマンドチームの1人で
あるGraham Ratcliffが撮影/ダウンロードした最新のYACE画像によると、
衛星姿勢は、ALON/ALAT = 309.8 / 7.4  (+/- 0.2) degs に幾分戻って
しまったようです。

「謎の力」について
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上記のように、マグネトルキング無しでも衛星姿勢が変化したことは、
「謎の力」が依然として作用していることを示しています。G3RUHの
概算によると、アークジェットの噴射前と比較して、近地点高度は約
220kmから約900kmに上昇しているにも係わらず、「謎の力」は、
ほんの少ししか減少していないようです。更に測定をおこなって、
「謎の力」を精度良く算出するつもりです。しかしながら、現在のデータは、
「謎の力」の原因として大気摩擦の影響を含んでいないはずです。
また、磁気的な影響も可能性として低いと思われます。依然として、
近地点前後のソーラー・アングルの変化から判断して、近地点付近で
「謎の力」が大きく作用していることは明らかです。皆さんも、「謎の力」
の解明に挑んでください。必要なデータは全て、テレメトリのアーカイブに
あります。スピンモードにあるAO-40の姿勢を、観測されているような
ALONの方向に変化させるには、総合として、ALATを持ち上げようと
する上向きのトルクが必要であることに着目してください。しかし、
スピン軸周りの力は総合するとゼロになるので、総合すると上向きに
なるこのよううなトルクを発生させるには、スピンと逆向きである必要が
あります。したがって、「謎の力」を説明する理論としては、スピンと
逆向きで、上向きのトルクを発生させなければなりません。

マグネトルキングについて
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スクイントアングルの悪化を防ぐため、ソーラーセンサの動作限界である
凡そALON/ALAT = 336/3の姿勢に戻すために、3周回にわたるマグネ
トルキングを開始しました。一旦スピンは幾らか上がりますが、また戻ります。

オービット339について
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先日広報しましたように、U/L1 -> S2のトランスポンダ運用は、RUDAKの
試験のために、オービット339でオフにする予定です。ミドルビーコンもこの
周回において、かなり長時間にわたってオフになるでしょう。ビーコンが
聞こえないからといって、AO-40がおかしくなったとは思わないように。

軌道要素について
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最新の203日付けのNORAD軌道要素は、コマンドチームによる測距結果
と良い一致を示しています。しかし、オービット番号は間違っていますので、
注意してください。NORADの軌道要素にあるオービット番号は、実際のもの
よりも一周回だけ少ないものとなっています。

Stacey E. Mills, W4SM
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JAMSAT SCOPE プロジェクトチーム
武安
ja6xkq@jamsat.or.jp