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[jamsat-news:1280] SATINF#169 4 June 2000
衛星情報 SATINF#169 4 June 2000
1.運用中の衛星
●AO-10
姿勢安定化のためのスピンが止まってしまい、姿勢がふらついているもの
と思われます。そのため、状態はその日によって違います。ビーコンを受信
し、状態を把握してQSOに望むと良いと思います。
●RS-12/13
RS-13がKAモードで運用しています。北米では盛んに使われていますが、
日本ではほとんどアクティビティがありません。
●RS-15
Aモードで運用されているようですが、ビーコンは5秒間キャリアを送信、
2秒間停止を繰り返しているようです。トランスポンダは、ビーコンの送信
がおこなわれている間だけオンになっています。
●FO-20
一時聞こえなくなったビーコンですが、再び聞こえるようになりました。
◎FO-29
6月8日から12日までデジトーカの運用がおこなわれます。これは、「関西
ハムの祭典」の開催に合わせて計画されたものです。会場でJAMSAT有志によ
る受信実験が計画されています。
6月17日から7月2日のアナログ運用は、ARRL/AMSAT-NAのフィールドデイに
合わせて計画されたものです。
今後のスケジュールは次の通りです。
5/ 7 - 6/ 8 アナログ
6/ 8 - 6/12 デジトーカ
6/13 - 7/ 2 アナログ
●AO-27
日照時間帯はトラポンがオンになっています。
5月18日にスケジュールが変更されました。新しいスケジュールは
TEPR 4=42
TEPR 5=78
です。衛星に日が当たり始めた21分後から18分間トランスポンダが動作しま
す。
●AO-16
RBBSは再開されていませんが、デジピータがオンになっています。
Sバンドの運用は停止しています。
6月3日にデコードしたデータです。
PACSAT-1>TIME-1 [03-Jun-00 21:01:50] <UI>:
PHT: uptime is 111/08:30:46. Time is Sat Jun 03 12:01:47 2000
PACSAT-1>LSTAT [03-Jun-00 21:01:54] <UI>:
I P:0x1D00 o:0 l:6654 f:7171, d:1 st:1
PACSAT-1>AMSAT [03-Jun-00 21:02:04] <UI>:
June 2000
S-Band off
PSK Tx power 1.5 watts
Digipeat is on
AO16 Command Team <WJ9F>
●LU-19
デジピータがオンになっています。
RBBSソフトのロードが近くおこなわれると2月からアナウンスしています
が、その気配はありません。
コマンド局は北半球夜のテレメトリのレポートを望んでいます。レポート
はlu7xac@amsat.orgまで。
6月3日にデコードしたデータです。
LUSAT-1>LSTAT [03-Jun-00 22:31:08] <UI>:
I P:0x3000 o:9 l:12644 f:12644, d:1 st:2
LUSAT-1>TIME-1 [03-Jun-00 22:31:14] <UI>:
PHT: uptime is 672/23:46:43. Time is Sat Jun 03 13:30:00 2000
LUSAT-1>AMARG [03-Jun-00 22:31:18] <UI>:
Feb 5
We'll begin code reload soon.
In the meantime enjoy the digipeater.
North hemisphere night TLM 'll be greatly appreciated.
73 de Nestor, lu7xac@amsat.org
●UO-11
正常動作しているようです。
●UO-14
アマチュアバンドに復帰し、JモードのFMリピータの運用がおこなわれて
います。
●UO-22
全日照に入り、温度上昇を抑えるために衛星の姿勢を変えました。このた
め、アンテナが地球に向かなくなり、ダウンリンクは弱くなっているようで
す。
●KO-23
食の時間が長くなり、電源事情が悪化し、運用が不安定になっています。
この状態は6月11日頃まで続く見込みです。
6月3日21時過ぎのパスではBBSの運用がおこなわれていました。
HL01-12>BBSTAT [03-06-00 21:08:47] <UI>:
Open 12a :
HL01-11>PBLIST [03-06-00 21:08:50] <UI>:
PB: Empty.
HL01>QST [03-06-00 21:08:50] <UI>:
SPIN12.8X4983.Z4815.H20.K1I0.I5M0.L-10.4W251E9.11G0.
HL01>QST [03-06-00 21:08:50] <UI>:
DIST:|0.|0.|0.|0.|0.|0.|0.|0.|1.e+002|0.|0.|0.|0.|0.|0.
HL01-11>PBLIST [03-06-00 21:08:50] <UI>:
PB: BY1TSU
HL01-12>BBSTAT [03-06-00 21:08:52] <UI>:
Open 12a :
HL01>HITVER [03-06-00 21:08:52] <UI>:
HIT V2.17 PBP V2.06 DBP V1.01
HL01>STATUS [03-06-00 21:08:52] <UI>:
Sat Jun 03 12:05:29 2000 Up: 258/1:5 EDAC= 15808 F:174688
L:174464 d:0 s:0 b:1451082448.
●KO-25
正常運用しています。
●IO-26
デジピータがオンになっています。
●TO-31(TMSAT-1)
BBSへの書き込みはできませんが、ディレクトリ、テレメトリデータ、CCD
カメラの画像データのダウンロードが可能です。
●GO-32(TechSat-1B)
断続したビーコンが送信されているようです。
●SO-33(SedSat-1)
現在までに管制局のアラバマ大学では18000行のテレメトリデータを収集
しており、以下のサイトで公開しています。
http://uah.seds.org/projects/sedsat/
これらのデータは、太陽電池パネルやバッテリの解析などに有効に機能
しています。管制局では今後ともテレメトリデータの収集に協力してほし
い旨伝えています。
テレメトリはSGS20というソフトでデコードします。SGS20は、
http://uah.seds.org/projects/sedsat/SGS20Source.zip
から入手できます。
テレメトリがデコードできたら管制局 telemetry@seds.org へレポー
トして下さい。
◎SO-35(SunSat)
デジタルモードの運用が始まりました。デイトン ハムベンジョンの開催
に合わせて5月20日に米国上空で運用がおこなわれました。現在は、アナロ
グモード運用以外の時間にデジタルモードの運用がおこなわれています。
デジタルモードは、9600bpsのASCIIコード(英数文字)でテレメトリ、
ステイタス、ブルテンを145.825MHz送信しています。また、デジピータとし
ても動作しています(送信周波数 436.291MHz)。
テレメトリ
テレメトリデータを格納するバッファは25個(バッファポインタ0〜24)
あり、順に約9.59秒(=周期/25^2)間隔で送信しています。25個のバッ
ファを送信し終えるとデータがシフト(バッファ0のデータはバッファ1に、
バッファ1のデータはバッファ2に、…、バッファ24のデータは廃棄)し、
空いたバッファ0に新しいデータを取り込み、再びバッファ0から順に送信
します。
テレメトリは、以下のように#Tで始まるフレームで7つのフィールドか
ら構成されています。
T#006,099,133,132,032,108,11111000(テレメトリ例)
バッファポインタ(0から24の数値が巡回)[000]
バッテリ充電率[99%]
バッテリ電圧[133x0.1V=13.3V]
バッテリ出力電流[(132-128)x10mA=40mA](+は放電、-は充電)
バッテリ温度[32℃]
サンセンサ(未校正値)[108]
8枚の太陽電池の状態[0 発電、1 未発電]
ステイタス
>で始まるフレームで、約1分間隔で送信しています。
>OBC1v6: up=2/14:04:48, rst=pwrn, Fri May 26 22:11:15 UTC 2000
OBCソフトウエアのバージョン
アップタイム(動作時間)
reset cause (pwrn: power on, tcmd: telecommand, wdog: watchdog)
衛星内部時間
ブルテン
:で始まるフレームで、約30秒毎に送信しています。
*** 27日にデコードしたブルテン(順不同) ***
:BLN0SO35 :Generic AX.25 UI digipeating via SUNSAT (any SSID) enabled
:BLN2SO35 :Uplink 436.291 MHz, Downlink 145.825 MHz
:BLN3SO35 :Feedback to: lochner@ing.sun.ac.za
:BLNQSO35 :Mode B Audio and Digital Services Active
:BLN4SO35 :FM voice repeater schedule: http://sunsat.ee.sun.ac.za
:BLN5SO35 :Thanks to all who helped with the testing
:BLN1SO35 :APRS aliased AX.25 UI digipeating via APRSAT-0 enabled
:BLN6SO35 :It works Bob! :-)
[from ZR1CBC Johann、JE9PEL/1 脇田さん @jamsat-bb]
5月20日にデコードされたデータ(デイトン ハムベンション開催中)
T#005,099,138,140,031,098,11111000
:BLNQSO35 :Dayton Hamvention 2000 Special Event
T#006,099,140,176,032,100,11110000
T#007,099,138,140,031,092,11111000
>OBC1v6: up=1/04:33:58, rst=wdog, Sat May 20 12:53:05 UTC 2000
T#008,097,139,205,032,062,11111111
:BLN0SO35 :Generic AX.25 UI digipeating via SUNSAT (any SSID) enabled
T#009,097,138,008,031,047,11111111
[from K2SAT Joel @amsat-bb]
6月11日までのBモードFMリピータの運用スケジュールは次のように発表さ
れています。都合によりキャンセルされることがあります。
6/ 6 1906-1920 時間はJST
6/ 7 1827-1841
6/ 8 1925-1939
6/ 9 1845-1859
6/10 1944-1958
6/11 1904-1918
SunSatの情報は、次のweb siteから得られます。
http://sunsat.ee.sun.ac.za
http://esl.ee.sun.ac.za
http://www.jamsat.or.jp/oscar/sunsat/mirror/
◎MIR
搭乗員は忙しいようでアマチュア局の運用は休止しています。
現在の搭乗員は6月16日にMIRを離れ、MIRは再び無人状態になるようです。
新しい搭乗員が乗り組むのは、11月が予定されています。無人期間中にアマ
チュア局が運用されるかどうかは不明です。
2.調整中の衛星
▲PO-34(PanSat)
スペクトラム拡散の運用が予定されていますが、未だ運用されていません。
PanSatの情報は以下のサイトから得られます。
http://www.sp.nps.navy.mil/pansat/
▲UO-36(UoSAT-12)
一般に開放されていません。
UO-36の情報は以下のサイトから得られます。
http://www.sstl.co.uk/
3.運用を停止している衛星
▲DO-17
▲WO-18
▲WO-39(JAWSAT)
5月18日にリセットコマンドが掛けられました。437.070、437.175MHzで
ビーコンを送信しているはずですが、確認できていないようです。コマンド
局は受信レポートを求めています。
各周波数でのビーコン送信スケジュールは次のとおりです。
437.070MHz 30秒送信、255秒停止
437.175MHz 30秒送信、 90秒停止
受信レポート送付先
N7SFI Randy: n7sfi@amsat.org 、KC7QFS Paul:kc7qfs@amsat.org
[from N7SFI @amsta-bb]
4.これから打ち上がる衛星
●P3D
打ち上げは変更になった模様です。詳細は近々に発表されることと思いま
す。
アリアンスペース打ち上げ予定
打ち上げロケット ペイロード 打上予定/結果
---------------------------------------------------------
V128 Ariane 505 AsiaStar and Insat 3B 3/21 成功
V129 Ariane 42L Galaxy 4R 4/19 成功
V130 Ariane 506 Astra 2B and GE-7 7/下
V131 Ariane 44LP Europe*Star or PAS-1R 7/上
or 44L
V132 Ariane 507 PAS-1R or Europe*Star, 9/下
AMSAT P3-D and STRV-1C/1D
P3Dがクルーに到着した際の画像がAMSAT-DLのサイトで公開されています。
http://www.amsat-dl.org/p3dkru/
[from DB2OS Peter @amsat-bb]
P3Dラボのサイトでクルーへ搬送する前の画像などが公開されています。
http://www.magicnet.net/~phase3d/
◎ISS
ARISS実現に向けてのマイルストーンは、次のとおりです。運用が始まる
のは有人化となる10月以降になります。
イニシャル局は、2mおよび70cmの設備を備えますが、順次拡張される計画
です。
7月 ロシアのZvezdaサービスモジュールの打ち上げ
最初の搭乗員の居住区、ARISSイニシャル局の設置場所になる
8月 ARISSイニシャル局設備をスペースシャトルSTS-106で運搬
10月 ISS有人化
ロシアのソユーズでBill Shepard, KD5GSL(米国)、Sergei
Krikalev, U5MIR(ロシア)の2人(+1人?)がISSへ
ARISSのコールサインは、ITUに対して発給を要求していますが、各国で取
得する動きもあります。今般、ロシアに続いてドイツがコールサインを取得
したとの報告がありました。
ロシア:RZ3DZR
ドイツ:DL0ISS
米国:申請中
5.衛星に関する情報
★関西ハムの祭典
関西ハムの祭典が6月10日(1300-1700)、11日(1000-1500)に尼崎市の
エーリックで開催されます。JAMSAT有志による出展が予定されています。
★QuikTrak Ver 5.0
DOS版のバージョンアップはしないとされていたQuikTrakですが、Y2Kに対
応し、かつ、機能アップしたバージョン5.0がデイトンハムベンジョンで発
表され頒布が始まりました。
軌道要素の更新がメインメニューからできるようになり、CGAとEGA用の地
図が追加されています。
QuikTrak 5.0は、AMSAT-NAから頒布されます(有料)。
[from W5IU Keith @amsat-bb]
★KENWOODの新しい無線機
噂にあった通り、デイトンハムベンジョンでKENWOODの新しい無線機(型番
未定)が発表されました。HFから1200MHzに対応したオールモードのRIGです。
このRIGにはサブバンドの受信機能があります(送信時にサブバンドの受信が
できるかどうかは不明)。サブバンドは144MHzと430MHzのAMとFMのみで、同
時送受信ができたとしても衛星用としては物足りない機能です。是非、サブ
バンドのモードにSSBとCWを追加してもらいたいものです。
概要説明資料が以下のサイトにあります。
www.dxer.org
参考
ANS、SpaceNews、JAMSATメーリングリスト、AMSATメーリングリスト
JN1GKZ 新井
jn1gkz@jamsat.or.jp http://www.din.or.jp/~m-arai/