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[jamsat-news:1254] SATINF#165 09 April 2000
衛星情報 SATINF#165 09 April 2000
1.運用中の衛星
●AO-10
mode-B up:435.030-435.180MHz CW,LSB/down:145.975-145.825MHz CW,USB
ビーコン:145.810MHz キャリア
姿勢安定化のためのスピンが止まってしまい、姿勢がふらついているもの
と思われます。そのため、状態はその日によって違います。ビーコンを受信
し、状態を把握してQSOに望むと良いと思います。
4月9日はヨーロッパの局が沢山聞こえていました。SunSatの影響でしょう
か、南アフリカの局が沢山QRVしています。
昨年から続いていた食の期間は3月24日で終わり全日照の期間に入ります。
3月25日以降2000年末までは月に1度程度の食が発生するだけです。2000年に
発生する食は次のとおりです。
5/ 1 1731-1744z
6/ 9 1547-1657z
7/19 0118-0202z
8/27 1019-1047z
10/ 5 1904-1929z
11/14 0343-0411z
12/23 1226-1255z
●RS-12/13
mode-KA up:21.260-21.300MHz CW,USB/down:145.960-146.000MHz CW,USB
29.460- 29.500MHz CW,USB
ビーコン:29.458MHz CW
ロボット up:145.840MHz CW/down:29.504MHz CW
RS-13がKAモードで運用しています。北米では盛んに使われていますが、
日本ではほとんどアクティビティがありません。
●RS-15
mode-A up:145.858-145.898MHz CW,USB/down:29.354-29.394MHz CW,USB
ビーコン:29.352MHz
Aモードで運用されているようですが、ビーコンは5秒間キャリアを送信、
2秒間停止を繰り返しているようです。トランスポンダは、ビーコンの送信
がおこなわれている間だけオンになっています。
4月9日にはビーコンもダウンリンクも確認できませんでした。
●FO-20
mode-JA up:145.900-146.000MHz CW,LSB/down:435.900-435.800MHz CW,USB
ビーコン:435.795MHz キャリア
トランスポンダは正常に動作していますが、ビーコンは単一トーンではな
くなり、唸りをともなった音になっています。
●FO-29
mode-JA up:145.900-146.000MHz CW,LSB/down:435.900-435.800MHz CW,USB
ビーコン:435.795MHz CW
mode-JD(1200bps) up:145.850, 145.870, 145.910MHz 1200bps AFSK
down:435.910MHz 1200bps PSK
mode-JD(9600bps) up:145.870MHz 9600bps FSK
down:435.910MHz 9600bps FSK
デジトーカ:435.910MHz
今後のスケジュールは次の通りです。
4/ 7 - 4/16 アナログ
4/17 - 4/20 1200bpsデジタル
4/21 - 5/ 7 アナログ
●AO-27
mode-J up:145.850MHz FM/down:436.795MHz FM
日照時間帯はトラポンがオンになっています。
3月19日にスケジュールが変更されました。新しいスケジュールは
TEPR 4=28
TEPR 5=64
です。衛星に日が当たり始めた14分後から18分間トランスポンダが動作しま
す。
●AO-16
mode-J up:145.90, 145.92, 145.94, 145.86MHz 1200bps AFSK
down:437.025MHz 1200bps PSK
437.025MHz PSKの送信機がオンになっており、デジピータが動作している
ようです。ソフトウエアのリロードが近く始まる予定です。Sバンドの送信
機はオフになっています。
4月9日にデコードしたデータです。
PACSAT-1>AMSAT [09-Apr-00 21:31:54] <UI>:
03/30/2000
Spin direction has reversed
and is now 5.8 min/rev, power
is now back up to 1.5 watts.
Software reloading will continue soon
Digipeat is on
AO16 Command Team <WJ9F>
PACSAT-1>TIME-1 [09-Apr-00 21:32:05] <UI>:
PHT: uptime is 056/09:02:06. Time is Sun Apr 09 12:32:00 2000
●LU-19
mode-J up:145.84, 145.86, 145.88, 145.90MHz 1200bps AFSK
down:437.150MHz 1200bps PSK
デジピータ機能がオンになっています。
RBBSソフトのロードが近くおこなわれるようです。
コマンド局は北半球夜のテレメトリのレポートを望んでいます。レポート
はlu7xac@amsat.orgまで。
4月9日にデコードしたデータです。
LUSAT-1>LSTAT [09-Apr-00 21:27:53] <UI>:
I P:0x3000 o:9 l:12644 f:12644, d:1 st:2
cmd:LUSAT-1>TIME-1 [09-Apr-00 21:28:00] <UI>:
PHT: uptime is 617/22:44:03. Time is Sun Apr 09 12:27:20 2000
LUSAT-1>AMARG [09-Apr-00 21:28:04] <UI>:
Feb 5
We'll begin code reload soon.
In the meantime enjoy the digipeater.
North hemisphere night TLM 'll be greatly appreciated.
73 de Nestor, lu7xac@amsat.org
●UO-11
ビーコン:145.825MHz 1200bps, 2401.500MHz キャリア
正常動作しているようです。
3月1日で16回目のバースデーを迎えました。小さな問題はあるものの、概
ね順調な運用がおこなわれています。
●UO-14
mode-J up:145.975MHz FM/down:435.070MHz FM
アマチュアバンドに復帰し、JモードのFMリピータの運用がおこなわれて
います。
●UO-22
mode-J up:145.900 or 145.975MHz 9600bps FSK/down:435.120MHz 9600bps FSK
全日照に入り、温度上昇を抑えるために衛星の姿勢を変えました。このた
め、アンテナが地球に向かなくなり、ダウンリンクは弱くなっているようです。
●KO-23
mode-J up:145.900MHz 9600bps FSK/down:435.175MHz 9600bps FSK
食のため電源事情が悪化し、運用は不定期におこなわれているようです。
4月8日23時JST過ぎのパスで信号を確認しましたが、何もデコードできま
せんでした。4月9日1時JST過ぎ、21時過ぎのパスではRBBSの運用がされてい
ることを確認しました。
4月9日にデコードしたデータです。
HL01-12>BBSTAT:Open 12a :
HL01>HITVER:HIT V2.17 PBP V2.06 DBP V1.01
HL01>STATUS:Sun Apr 09 12:35:01 2000 Up: 203/1:35 EDAC= 13005
F:174688 L:174464 d:0 s:0 b:1158076524.
HL01-12>BBSTAT:Open 12a :
HL01-11>PBLIST:PB: Empty.
HL01>HITVER:HIT V2.17 PBP V2.06 DBP V1.01
HL01>QST:SPIN12.8X4983.Z4815.H20.K1I0.I5M0.L-10.4W251E9.11G0.
HL01>QST:DIST:|0.|0.|0.|0.|0.|0.|0.|0.|1.e+002|0.|0.|0.|0.|0.|0.
●KO-25
mode-J up:145.980MHz 9600bps FSK/down:436.500MHz 9600bps FSK
正常運用しています。
4月9日にデコードしたデータです。
HL02-11>PBLIST [09-04-00 21:42:34] <UI>:
PB: HL5OC\D
HL02-12>BBSTAT [09-04-00 21:42:38] <UI>:
Open 12a :
HL02>QST [09-04-00 21:42:39] <UI>:
LEED:<38f07ad7> Auto:Disabled, Exp.:OFF [s1] ExpNo:0 in Process
HL02>HITVER [09-04-00 21:42:46] <UI>:
HIT V2.17 PBP V2.06 DBP V1.01
HL02>STATUS [09-04-00 21:42:46] <UI>:
Sun Apr 09 12:43:10 2000 Up: 667/22:53 EDAC= 2007 F:81584
L:80544 d:0 s:0 b:4292545397.
●IO-26
mode-J up:145.875, 145.900, 145.925, 145.950MHz 1200bps FSK
down:435.822MHz 1200bps PSK
デジピータがオンになっています。
●TO-31(TMSAT-1)
mode-J up:145.925MHz 9600bps FSK/donw:436.925MHz 9600bps FSK
BBSへの書き込みはできませんが、ディレクトリ、テレメトリデータ、CCD
カメラの画像データのダウンロードが可能です。
●GO-32(TechSat-1B)
ビーコン:435.225MHz 9600bps HDLC
断続したビーコンが送信されているようです。
●SO-33(SedSat-1)
ビーコン:437.910MHz 9600bps FSK
現在までに管制局のアラバマ大学では18000行のテレメトリデータを収集
しており、以下のサイトで公開しています。
http://uah.seds.org/projects/sedsat/
これらのデータは、太陽電池パネルやバッテリの解析などに有効に機能
しています。管制局では今後ともテレメトリデータの収集に協力してほし
い旨伝えています。
テレメトリはSGS20というソフトでデコードします。SGS20は、
http://uah.seds.org/projects/sedsat/SGS20Source.zip
から入手できます。
テレメトリがデコードできたら管制局 telemetry@seds.org へレポー
トして下さい。
●SO-35(SunSat)
mode-B up:436.291MHz FM/down:145.825MHz FM
パロットモード:145.825MHz
日照時間が長くなり電源事情が改善されたため運用スケジュールが見直さ
れました。トランスポンダがオンになる時間はSunSatのホームページで確認
下さい。
月曜 :GPSデータの採取
火〜金曜:夜間のパスでトランスポンダの運用
主に20〜21時(JST)台のパスでオンになる(実績より)
運用は都合により予告無しにキャンセルになることあり
土〜日曜:午前のパスでトランスポンダの運用
トランスポンダの運用は、常時オンになる訳では無く、従来どおり時間が
限定されます。トランスポンダがオンしている時間は14分間です。
20〜21時JSTのパスは太平洋上を北から南へ通過するパスなので違法局の
混信も少なく快適です。
運用のヒント
Bモード時、真上を通過するパスでは±10KHzのドップラシフトがアップリ
ンクに生じます。従って、AOS直後は436.281MHz、LOS直前は436.301MHzにな
ります。アップリンク周波数もドップラシフトを考えて運用すると良いよう
です。
[from SunSat web site]
SunSatの情報は、次のweb siteから得られます。SUNSATが撮影した画像も
掲載されています。
http://sunsat.ee.sun.ac.za
http://esl.ee.sun.ac.za
http://www.jamsat.or.jp/oscar/sunsat/mirror/
コメント、運用状況の音声ファイル等は、以下で受け付けています。
saamsat@intekom.co.za
2.調整中の衛星
▲PO-34(PanSat)
スペクトラム拡散の運用が予定されていますが、未だ運用されていません。
PanSatの情報は以下のサイトから得られます。
http://www.sp.nps.navy.mil/pansat/
▲UO-36(UoSAT-12)
mode-J up:145.960MHz 9600bps FSK/down:437.025, 437.400MHz
一般に開放されていません。
UO-36の情報は以下のサイトから得られます。
http://www.sstl.co.uk/
3.運用を停止している衛星
◎MIR
パケット、音声(FM)、SSTV:145.985MHz
新しい乗組員を乗せたプログレスは、4月4日に打ち上げられ、6日にMIRにドッキング
した模様です。アマチュア局の再開は7〜12日が見込まれています。
▲DO-17
▲WO-18
▲JAWSAT
▲ASUSat1
電源系にトラブルが発生し、打ち上げ直後に運用を停止しました。
▲OPAL
▲StenSat
4.これから打ち上がる衛星
●P3D
P3Dの打ち上げはアリアン507(アリアン5型の7号機)のセカンダリペイ
ロードとしてエントリーされています。打ち上げは7月下旬が予定されてい
ます。
アリアンスペース打ち上げ予定
打ち上げロケット ペイロード 打上予定 結果
----------------------------------------------------------------
V128 Ariane 505 AsiaStar and Insat 3B 3/16 3/21 成功
V129 Ariane 42L Galaxy 4R 4/ 6
V130 Ariane 506 Astra 2B and GE-7 5/23
V131 Ariane 44LP Europe*Star or PAS-1R 7/上
or 44L
V132 Ariane 507 PAS-1R or Europe*Star, 7/下
AMSAT P3-D and STRV-1C/1D
P3Dがクルーに到着した際の画像がAMSAT-DLのサイトで公開されています。
http://www.amsat-dl.org/p3dkru/
[from DB2OS Peter @amsat-bb]
◎ISS
ARISSの機材を運搬するSTS-101の打ち上げは4月17日に変更されましたが、
更に4月24日に変更になりました。この遅れは搭乗員のけがの回復を待つた
めです。
運用開始は、船外活動を伴うアンテナの設営のため、2000年夏から秋が予
定されています。
最初のISS乗組員とバックアップクルーに対してARISSの運用トレーニング
がおこなわれました。
アマチュア局の免許を持っている最初のISS乗組員は次のとおりです。
Bill Shepherd KD5GSL (米国)
Sergei Krikalev U5MIR (ロシア)
Yuri Gaidzenko CALL待ち (ロシア)
ロシアは、ロシアのモジュールに設置されるアマチュア局に対して3月2日
付けで2005年3月2日まで有効なアマチュア局の免許を発行しました。コール
サインはRZ3DZRです。
ISSでのアマチュア局の免許は一本化するようにIARUに答申中ですが、ISS
参加各国で取得する動きもあるようです。
5.衛星に関する情報
★WiSP MSPEアップデート
MSPEが2.01にバージョンアップされ、以下のサイトで公開されています。
ftp://ftp.amsat.org/amsat/software/win32/wisp
今回のバージョンアップでUO-36の38400bpsのダウンリンクをオンにする
機能が追加されました。ダウンリンクをオンするコマンドは45秒毎に自動的
に送信されます。コマンドが通ると、38400bpsのダウンリンクが15分間オン
になります。この機能を有効にするためにはレジストリの変更が必要になり
ます。
[from W0SL Roy @amsat-bb、JE9PEL @jamsat-bb]
★PREDICTバージョンアップ
軌道計算プログラム PREDICTがバージョンアップされました。
PREDICTは、テキスト形式の軌道計算プログラムですが、衛星の眼視可能
時間の予測、日照率の計算などができます。プログラムのソースも公開され
ているので起動計算の勉強にも役立ちます。
DOS版
ftp://ftp.amsat.org/amsat/sofware/PC/tracking/predict2.0.2d.zip
Linux版
ftp://ftp.amsat.org/amsat/software/Linux/predict-2.1.1.tar.gz
[from KD2BD John @amsat-bb]
★PSK31
日本の局の間でAO-10でのPSK31の運用がされています。DX局との交信もで
きています。
米国ではFOやRSでもPSK31の実験がなされています。
PSK31用のソフトとして、次のようなものがあります。
WinPSK: http://www.angelfire.com/ga2/ae4jy/index.htm
Logger: http://www.itis.net/golist/download.htm
参考
ANS、SpaceNews、JAMSATメーリングリスト、AMSATメーリングリスト
JN1GKZ 新井
jn1gkz@jamsat.or.jp http://www.din.or.jp/~m-arai/