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[jamsat-news:1214] SATINF#160 30 January 2000
衛星情報 SATINF#160 30 January 2000
1.運用中の衛星
●AO-10
姿勢安定化のためのスピンが止まってしまい、姿勢がふらついているもの
と思われます。そのため、状態はその日によって違います。ビーコンを受信
し、状態を把握してQSOに望むと良いと思います。
1月30日、近地点付近では周期の長いQSBがあり、信号はふらついていまし
た。9時JSTには145.900MHzで8J1RLのCWが聞こえていました。
近地点付近で食が起き、トランスポンダがオフします。食の時間は次のと
おりです。時間はUTCです。
Date Start End
00/01/31 14:52:50 - 15:55:00
00/02/01 14:11:01 - 15:13:18
00/02/02 13:31:23 - 14:34:20
00/02/03 12:51:50 - 13:55:22
00/02/04 12:12:18 - 13:16:28
00/02/05 11:32:49 - 12:37:36
00/02/06 10:53:21 - 11:58:46
00/02/07 10:13:59 - 11:19:59
00/02/08 09:34:37 - 10:41:13
00/02/09 08:55:19 - 10:02:31
00/02/10 08:15:45 - 09:23:51
00/02/11 07:36:34 - 08:45:12
00/02/11 19:16:58 - 20:25:55
00/02/12 18:37:52 - 19:46:52
00/02/13 17:58:49 - 19:08:19
00/02/14 17:19:50 - 18:29:49
00/02/15 16:40:53 - 17:51:22
00/02/16 16:02:02 - 17:12:55
●RS-12/13
RS-13がKAモードで運用しています。北米では盛んに使われていますが、
日本ではほとんどアクティビティがありません。
現在、ロボットの運用はされていないようです。
●RS-15
Aモードで運用されているようです。
●FO-20
トランスポンダは正常に動作していますが、ビーコンは単一トーンではな
くなり、唸りをともなった音になっています。
1月23日にはDU1EAが聞こえました。
1月29日は、良好なダウンリンクが帰ってきていました。
●FO-29
今後のスケジュールは次の通りです。
1/17 - 1/31 アナログ
2/ 1 - 2/ 6 1200bpsデジタル
2/ 7 - 2/21 アナログ
2/22 - 2/27 1200bpsデジタル
2/28 - 3/ 5 アナログ
●AO-27
日照時間帯はトラポンがオンになっています。
12月14日にスケジュールが変更されました。新しいスケジュールは
TEPR 4=12
TEPR 5=48
です。衛星に日が当たり始めた6分後から18分間トランスポンダが動作しま
す。
[from KM4NZ @amsat-bb]
◎AO-16
1月22日に打ち上げ10周年を迎えました。
メモリダンプが完了し、データ解析が進められています。解析の間を利用
し、Sバンドの送信機をオンにしてバッテリの状態を観測しています。Sバン
ドの送信機(2401.143MHz)は、1月19日1630zにオンされましたが、バッテリ
の電圧が低くなると送信機をシャットオフしているようです。
[from WJ9F AO-16 Command Team @amsat-bb]
◎LU-19
1月22日に打ち上げ10周年を迎えました。
デジピータ機能がオンになっています。
1月14日からオンしていたCWビーコンは20日0時JSTにオフになり、現在、
PSKのみの運用に戻っています。衛星の内部時計は約8分送れていましたが、
モード切り替え時に修正されたようです。
CW、PSKのテレメトリの受信報告に対してLO-19 10周年記念のQSLが発行さ
れます。受信年月日、モード、テレメトリデータを以下へ送ってください。
こちらからのQSLやSASEは必要ありませんが、QSLを送ってもらえると嬉しい
とのことです。
レポート送付先
e-mail:lu7xac@amsat.org
郵便 :LU7XAC, Nestor Pavan
casilla de correo 528,(9400) Rio Gallegos,
Santa Cruz ARGNTINA
[from JE9PEL/1 @jamsat-bb、LU7XAC Nestor]
1月29日にデコードしたデータです。
LUSAT-1>LSTAT [29-Jan-00 21:45:54] <UI>:
I P:0x3000 o:9 l:12644 f:12644, d:1 st:2
LUSAT-1>TIME-1 [29-Jan-00 21:46:00] <UI>:
PHT: uptime is 546/23:02:53. Time is Sat Jan 29 12:46:10 2000
LUSAT-1>AMARG [29-Jan-00 21:46:04] <UI>:
Jan 22
LUSAT: a 10 years, 2200 million Km trip.
Congrats Pacsat, Webersar, Dove
and Webersat Teams.
Amsat Argentina
Nestor, lu7xac@amsat.org
●UO-11
正常動作しているようです。
◎UO-22
全日照に入り、温度上昇を抑えるために衛星の姿勢を変えました。このた
め、アンテナが地球に向かなくなり、ダウンリンクは弱くなっているようです。
◎KO-23
送信を停止しています。
2ヶ月に一度、食の時間が長くなります。この時には送信機をシャットダ
ウンするそうで。現在、この時期に当たり送信機が停止しています。
[from KO-23 Control Station @amsat-bb]
●KO-25
正常運用しています。
●IO-26
デジピータがオンになっています。
●TO-31(TMSAT-1)
BBSへの書き込みはできませんが、ディレクトリ、テレメトリデータ、CCD
カメラの画像データのダウンロードが可能です。
●GO-32(TechSat-1B)
断続したビーコンが送信されているようです。
●SO-33(SedSat-1)
ビーコンの送信がおこなわれています。
●SO-35(SunSat)
コマンド局により動作確認がおこなわれていますが、土日にFMリピータの
運用がおこなわれています。
常時リピータの運用がされないのは、電源事情のためのようです。
1月30日の運用では17局のコールを確認しました。
2月13日までの運用予定が発表されています。日本上空で使用できるのは
以下の時間です。日曜日の朝のパスでトランスポンダがオンになるのが慣例
になったようです。
2月 6日 0917-0931JST
2月13日 0933-0947JST
アップリンク:436.291MHz、ダウンリンク:145.825MHz
運用のヒント
Bモード時、真上を通過するパスでは±10KHzのドップラシフトがアップリ
ンクに生じます。従って、AOS直後は436.281MHz、LOS直前は436.301MHzにな
ります。アップリンク周波数もドップラシフトを考えて運用すると良いよう
です。
[from SunSat web site]
SunSatの情報は、次のweb siteから得られます。SUNSATが撮影した画像も
掲載されています。
http://sunsat.ee.sun.ac.za
http://esl.ee.sun.ac.za
http://www.jamsat.or.jp/oscar/sunsat/mirror/
2.調整中の衛星
▲PO-34(PanSat)
スペクトラム拡散の運用が予定されていますが、未だ運用されていません。
PanSatの情報は以下のサイトから得られます。
http://www.sp.nps.navy.mil/pansat/
●UO-36(UoSAT-12)
現在、ソフトウエアを試験するために437.025MHzで38.4Kbpsを運用中です
が、電源事情のため管制局であるイギリスサレー大学の可視範囲に限っての
運用であり、日本からはアクセスできません。
UO-36の運用情報
Uplink frequency 149.600
Downlink Frequency 437.025 (437.400に変更予定)
Broadcast callsign UO121-11
Uplink data rate 9600
Downlink data rate 38400
[from G7UPN/ZL2TPO Chris @amsat-bb]
UO-36の情報は以下のサイトから得られます。
http://www.sstl.co.uk/
◎JAWSAT/ASUSat1/OPAL/StenSat
1月27日 1203JSTに4つの衛星が打ち上がり無事に軌道に乗りました。
StenSatだけは未だOPALの中に格納されていますが、1月31日朝JSTに放出さ
れる予定です。
OPALのビーコンは多くの局に確認されていますが、JAWSATとASUSat1の
ビーコンは極少数の局で確認されているだけのようです。
軌道要素(1月30日発表)は次のとおりです。
ASUSAT-1
1 26061U 00004A 00029.89319588 .00015449 00000-0 54879-2 0 158
2 26061 100.2303 226.9734 0038411 182.0594 178.0440 14.34069319 403
OPAL
1 26062U 00004B 00029.89332540 .00006541 00000-0 23416-2 0 147
2 26062 100.2305 226.9778 0037435 181.5038 178.6038 14.34027893 394
JAWSAT
1 26065U 00004E 00029.89274774 -.00014265 00000-0 -50310-2 0 107
2 26065 100.2268 226.9778 0036912 180.7310 179.3895 14.34284429 397
◎JAWSAT
運用予定周波数は次のとおりです。
ダウンリンク3波
437.175MHz 音声、4800、9600、19200、38400bps GMSK 0〜8W
437.075MHz 音声、4800、9600、(19200)bps GMSK 約2W
2403.2MHz 音声、9600bps GMSK 約2W
アップリンク2波
145.xxxMHz 9600bps GMSK(現時点では未公表)
ダウンリンクは437.175MHzがメインとなります。音声のリピータは100Hz
のCTCSSを使います。
437.175と437.070MHzで9600bpsのビーコンを送信していると言われていま
すが、確認した局は少ないようです。ビーコンは間欠的に送信されているよ
うで、間隔は、60秒、200秒、255秒などと言われていますが確認できていま
せん。
N7SFI Randy(n7sfi@amsat.org)は、テレメトリデータを求めています。
JAWSATの情報は以下のサイトから得られます。
http://www.webcastingtv.com/jawsat/
◎ASUSat1 デジタル中継器とアナログ中継器を搭載しています
運用予定周波数は次のとおりです。
デジタル アップリンク 145.xxx MHz (未公表)
ダウンリンク 436.700 MHz
アナログ アップリンク 145.820 MHz
ダウンリンク 436.700 MHz
(送信器はデジタル/アナログ兼用)
436.700MHzでビーコンを送信しているようですが、極一部の局が確認でき
ただけのようです。
ASUSatと打ち上げロケットの画像が以下のサイトで公開されています。
http://nasa.asu.edu/ASUSat/VAFB991202.html
ASUSat-1の情報は以下のサイトからえ得られます。
http://www.eas.asu.edu/~nasasg/asusat/launchcampaign/launchcampaign.html
◎OPAL アップリンク 70cmバンド
運用予定周波数は次のとおりです。
アップリンク 9600bps 70cmバンド
ダウンリンク 9600bps 437.1MHz
437.100MHzで9600bpsの強力なビーコンが受信できています。10秒に一度
データを送信しています。
1月29日にデコードしたビーコンです。
KF6RFX>CQ [29-01-00 17:42:56] <UI R>:
OPAL 0:7887946445 <10>
KF6RFX>CQ [29-01-00 17:43:06] <UI R>:
OPAL 0:7887946445 <10>
KF6RFX>CQ [29-01-00 17:43:16] <UI R>:
OPAL 0:7887946445 <10>
OPALの情報は以下のサイトから得られます。
http://ssdl.stanford.edu/opal/index.html
◎StenSat
12立方インチの大きさ(マイクロサットより小さく、ピコサットと呼ばれ
ている)でJモードのFMリピータを搭載した衛星です。StenSatは、スタンフ
ォード大学のOPAL (Orbiting Picosatellite Automated Launcher)実験の一
環として打ち上げられるものです。
1月30日現在、まだOPALに格納されています。OPALの状態を確認後、31日
朝JSTに放出される予定です。バッテリが空っぽの状態で放出され、充電が
完了した時点でビーコンの送信を開始します。
運用予定周波数は次のとおりです。
アップリンク 音声、1200bps AFSK 145.840 MHz
ダウンリンク 音声、1200bps AFSK 436.625 MHz
StenSatの情報は、以下のサイトから得られます。
http://www.erols.com/hheidt
3.運用を停止している衛星
●RS-16
10月25日 0412z±8時間に大気圏に再突入した模様です。ビーコンを送信
しただけで、遂にトランスポンダはオンになりませんでした。
●MIR
現在、無人状態でアマチュア局の運用は停止しています。運用の再開は、
搭乗員が乗り組む2000年2月が予定されています。
夏に投棄が予定されていますが、米国のGolden Apple社が運用資金提供ス
ポンサーとして名乗りを上げたようで、投棄は免れそうです。
▲DO-17
▲WO-18
4.これから打ち上がる衛星
◎P3D
1月17日にアトランタから搬出され、パリ経由で打ち上げ場のクルーへ19
日に到着した模様です。P3Dと一緒にSBS-adapterと試験装置も搬送されてい
ます。
1月30日にはクルーにあるアリアン5号 BAF(FinalAssembly Building)のク
リーンルームに到着したとの報告がありました。
次のアリアン5号の打ち上げは、3月にARIANE 505が予定されていますが、
505は既に満席のためP3Dが乗ることは無いようです。
●ISS
MIRで実績のあるMAREX-NA (Manned Amateur Radio Experiment, North
American Division)のSSTVシステムがISSに搭載されることに決まりました。
MIRでは、TASCOのSSTVシステムとKenwoodのTM-V7Aから構成されていまし
たが、ISSでは、ラップトップPCをベースにしたシステム(SPACECAM1)に
なります。現在、HFでシステムの試験がおこなわれています。
最初のアマチュア局の設備は、2000年3月16日に打ち上げが予定されてい
るSTS-101で運ばれます。運用開始は、船外活動を伴うアンテナの設営のた
め、当初の計画より遅れ、2000年夏から秋が予定されています。
5.衛星に関する情報
★Y2K対応状況
WinOrbit
Y2K対応版のWinOrbitがバージョン3.6としてリリースされました。
AMSATのサイトにあります。
http://www.amsat.org/amsat/ftpsoft.html#win-trk
ftp://ftp.amsat.org/amsat/software/windows/tracking/winorb36.zip
Satellite Tracking Program II(KENPRO)
JR2PHC 清水さん作のKKH.exe バージョン1.1で軌道要素の読み込みが可
能になります。以下のサイトから入手できます。
http://www5a.biglobe.ne.jp/~mtaki/sub2_download.htm
[from JR2PHC @jamsat-bb]
SatSked
Y2K対応版がバージョン1.970としてリリースされました。以下のサイト
から入手できます。
http://members.tripod.com/wayneroth/ss1970.zip
[from WA2N Wayen @amsat-bb]
Y2K問題のまとめ
軌道計算ソフトのY2K問題のまとめがJAMSATのサイトにあります。参考
にしてください。
http://www.jamsat.or.jp/features/y2k.html
[from JA5FNX @jamsat-bb]
★マイクロサット 誕生10周年
マイクロサット(AO-16、DO-17、WO-18、LO-19、UO-14、UO-15)は、1990
年1月22日に打ち上げられ、今年10年目を迎えました。AO-16、LO-19は未だ健在です。
★MAREX-NAホームページ
MIRやISSのアマチュア局を支援しているMAREX-NAのホームページのURLが
変更になりました。新しいURLは
http://www.siliconpixels.com/marex
です。搭載機器の情報などが掲載されています。
★8J1RL
JA9BOH前川さんは、2月1日に昭和基地を離れる予定でしたが、2月5日まで
滞在することになりました。1日から5日までは、AO-10に限って運用される
ようです。
参考
ANS、SpaceNews、JAMSATメーリングリスト、AMSATメーリングリスト
JN1GKZ 新井
jn1gkz@jamsat.or.jp http://www.din.or.jp/~m-arai/