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[jamsat-news:1198] SATINF#158 30 December 99



衛星情報 SATINF#158   30 December 99


1.運用中の衛星

◎AO-10
  姿勢安定化のためのスピンが止まってしまい、姿勢がふらついているもの
 と思われます。そのため、状態はその日によって違います。ビーコンを受信
 し、状態を把握してQSOに望むと良いと思います。

  近地点付近で食が起き、トランスポンダがオフします。食の時間は次のと
 おりです。時間はUTCです。
      Date     Start      End
   99/12/31  12:14:15 - 12:58:45
   99/12/31  23:54:04 - 00:38:48
   00/01/01  11:33:55 - 12:18:50
   00/01/02  10:53:36 - 11:38:57
   00/01/03  10:13:17 - 10:59:06
   00/01/04  09:33:00 - 10:19:15
   00/01/05  08:52:44 - 09:39:26
   00/01/05  20:32:36 - 21:19:31
   00/01/06  08:12:27 - 08:59:37
   00/01/06  19:52:21 - 20:39:44
   00/01/07  19:12:07 - 20:00:00
   00/01/08  18:31:54 - 19:20:15
   00/01/09  17:51:42 - 18:40:33
   00/01/10  17:11:30 - 18:00:53
   00/01/11  16:31:21 - 17:21:14
   00/01/12  15:51:13 - 16:41:36
   00/01/13  15:10:55 - 16:02:01
   00/01/14  14:30:49 - 15:22:27
   00/01/15  13:50:43 - 14:42:55
   00/01/16  13:10:39 - 14:03:26
   00/01/17  12:30:38 - 13:23:40
   00/01/18  11:50:36 - 12:44:14
   00/01/18  23:30:37 - 00:24:30
   00/01/19  11:10:36 - 12:04:48
   00/01/20  10:30:39 - 11:25:26


●RS-12/13
  RS-13がKAモードで運用しています。北米では盛んに使われていますが、
 日本ではほとんどアクティビティがありません。
  現在、ロボットの運用はされていないようです。

  11月24日頃より親衛星の運用のためか、トランスポンダが停止しました。
 親衛星の運用周波数は149.9〜150.0の何処かでおこなわれているようです。
  12月5日にはトランスポンダの運用が再開されたようです。


●RS-15
  Aモードで運用されているようです。


●FO-20
  トランスポンダは正常に動作していますが、ビーコンは単一トーンではな
 くなり、唸りをともなった音になっています。

  12月30日には、良好なダウンリンクが帰ってきていました。


●FO-29
  今後のスケジュールは次の通りです。
    12/20 -  1/11 アナログ


●AO-27
  日照時間帯はトラポンがオンになっています。
  12月14日にスケジュールが変更されました。新しいスケジュールは
    TEPR 4=12
    TEPR 5=48
 です。衛星に日が当たり始めた6分後から18分間トランスポンダが動作しま
 す。
                        [from KM4NZ @amsat-bb]


▲AO-16
  12月12日0235zに送信が停止していることが確認されました。AO-16は、お
 よそ1910日間、問題無く動作しており、今回のようなトラブルは起きていま
 せんでした。

  現在、MBL(Microsat Boot Loader)モードで動作しており、衛星内のメモ
 リ内容をチェックし障害原因を解析する予定です。解析が終了するまでBBS
 とデジピータ運用は停止されます。
               [from WJ9F AO-16 Command Team @amsat-bb]

  12月30日には、MBLモードで運用されており、数分おきにデータを送信し
 ていました(1回のパスで1度だけデータ送信を確認しました)。


◎LU-19
  デジピータ機能がオンになっています。

  12月21日にCWビーコンをオンにしたとの情報が流れていますが、12月30日
 は、CWビーコンは確認できませんでした。
  CWビーコンがオンになっている時は、437.125MHzでCWビーコンが、
 437.150MHzでPSKが運用されます。オフになっている時は、437.125MHzでPSK
 の運用がおこなわれます。

  CWビーコンは、12WPMで送信され、数値は次のコードが使われます。
    0 -      T     5 .      E
    1 .-     A     6 -....  6
    2 ..-    U     7 -...   B
    3 ...-   V     8 -..    D
    4 ....-  4     9 -.     N
  フォーマットは、
    LUSAT HI HI VL N1 N2 N3 N4 N5 N6 N7 N8
 です。
  VLのVは、プログラムのバージョンを示します。LはRAMテストの結果で0
 であればOK、Eであればエラーを表します。
  N1からN8がテレメトリデータで以下の式により換算します。
    CH 1: N1 +5 voltage              636/N1 Volts
    CH 2: N2 +10 battery voltage     0.064*n2 Volts
    CH 3: N3 CW transmitter temp     0.354*(134.7-N3) Deg. C
    CH 4: N4 Output power TX         ((10.9+N)^2)/40.1 mW
    CH 5: N5 Box temperature #4      0.356*(136-N5) Deg. C
    CH 6: N6 +10 v current           0.7*N6 mA
    CH 7: N7 +Z voltage panel        0.15*N7 Volts
    CH 8: N8 +8.5 voltage            0.056*N8 Volts

  BBSの運用が1月中旬より開始される予定です。


●UO-11
  正常動作しているようです。


●UO-22
  正常に動作しているようですが、12月28日は運用を停止していたようです。


▲KO-23
  BBSの運用は停止しています。


●KO-25
  正常運用しています。


●IO-26
  デジピータがオンになっています。


●TO-31(TMSAT-1)
  BBSへの書き込みはできませんが、ディレクトリ、テレメトリデータ、CCD
 カメラの画像データのダウンロードが可能です。

  12月12日にY2Kに対応したフライトソフトウエアがロードされました。
                 [from G7UPN/ZL2TPO Chris @amsat-bb]


●GO-32(TechSat-1B)
  断続したビーコンが送信されているようです。


●SO-33(SedSat-1)
  ビーコンの送信がおこなわれています。



2.調整中の衛星

▲PO-34(PanSat)
  スペクトラム拡散の運用が予定されていますが、未だ運用されていません。
  PanSatの情報は以下のサイトから得られます。
    http://www.sp.nps.navy.mil/pansat/


◎SO-35(SunSat)
  コマンド局により動作確認がおこなわれていますが、土日にFMリピータの
 運用がおこなわれています。
  FMリピータがオンするときには英語のメッセージが流れます。

  12月25日に僅かな時間ですが、リピータが使えました。リピータオフ後、
 2mでアップリンクされていた局があり、SO-35経由のQSOと勘違いされている
 局がありました。

  1月9日までの運用スケジュールが発表されました。日本上空でトランス
 ポンダがオンになるのは次の時間です。周波数についてはアナウンスされて
 いませんが、今までと同じBモードと思われます。
    1月2日 1000-1014JST
    1月9日 1018-1032JST
     アップリンク:436.291MHz、ダウンリンク:145.825MHz

  1月下旬にデジトーカ(Parrot Repeater)の運用が検討されています。

  SunSatの情報は、次のweb siteから得られます。SUNSATが撮影した画像も
 掲載されています。
    http://sunsat.ee.sun.ac.za
    http://esl.ee.sun.ac.za
    http://www.jamsat.or.jp/oscar/sunsat/mirror/


●UO-36(UoSAT-12)
  現在、ソフトウエアを試験するために437.025MHzで38.4Kbpsを運用中です
 が、電源事情のため管制局であるイギリスサレー大学の可視範囲に限っての
 運用であり、日本からはアクセスできません。
  UO-36の運用情報
   Uplink frequency   149.600
   Downlink Frequency  437.025 (437.400に変更予定)
   Broadcast callsign  UO121-11
   Uplink data rate   9600
   Downlink data rate  38400
                 [from G7UPN/ZL2TPO Chris @amsat-bb]

  UO-36の情報は以下のサイトから得られます。
    http://www.sstl.co.uk/



3.運用を停止している衛星

●RS-16
  10月25日 0412z±8時間に大気圏に再突入した模様です。ビーコンを送信
 しただけで、遂にトランスポンダはオンになりませんでした。


▲MIR
  現在、無人状態でアマチュア局の運用は停止しています。運用の再開は、
 搭乗員が乗り組む2000年2月が予定されています。


▲DO-17


▲WO-18



4.これから打ち上がる衛星

◎P3D
  AMSAT-DLとArianespaceとの間でP3Dの打ち上げの契約が交わされ、
 Ariane 5で打ち上げられることが決まったと10月8日に発表されました。
 2000年前半に打ち上がる見込みですが、詳細はまだ決まっていないようで
 す。
  12月19日現在、P3Dは、オーランドのP3Dラボにあります。打ち上げ場で
 あるクルーに運搬するための許可が下りるのを待っています。


◎JAWSAT/ASUSat1/OPAL/StenSat
  JAWSAT、ASUSat1、OPAL、StenSatの4つのアマチュア衛星が同時に打ち上
 がります。打ち上げは12月8日が予定されていましたが、打ち上げロケット
 の技術的な問題のため、2000年1月22日に延期されました。


●JAWSAT
  運用予定周波数は次のとおりです。
    ダウンリンク3波
    437.175MHz 4800,9600,19200, 38400bps GMSK, 0〜8W
    437.075MHz 4800,9600,19200? bps GMSK, 約2W
    2403.2MHz  9600 bps GMSK, 約2W
   アップリンク2波
    145.xxxMHz 9600bps GMSK (未公表)
                       [from JJ1WTK @jamsat-bb]

  JAWSATは、打ち上げ直後、437.175 and/or 437.070MHzで9600bpsのテレメ
 トリを送信する予定です。N7SFI Randy(n7sfi@amsat.org)は、打ち上げ直
 後のテレメトリデータを求めています。

  JAWSATの情報は以下のサイトから得られます。
   http://www.webcastingtv.com/jawsat/


●ASUSat1 デジタル中継器とアナログ中継器を搭載しています
  運用予定周波数は次のとおりです。
   デジタル アップリンク 145.xxx MHz (未公表)
        ダウンリンク 436.700 MHz
   アナログ アップリンク 145.820 MHz
        ダウンリンク 436.700 MHz
    (送信器はデジタル/アナログ兼用)
                       [from JJ1WTK @jamsat-bb]

  ASUSat-1は、打ち上げ直後、436.700MHz 9600bpsでテキストとバイナリの
 ビーコンを送信する予定です。

  ASUSatと打ち上げロケットの画像が以下のサイトで公開されています。
   http://nasa.asu.edu/ASUSat/VAFB991202.html

  ASUSat-1の情報は以下のサイトからえ得られます。
   http://www.eas.asu.edu/~nasasg/asusat/launchcampaign/launchcampaign.html


●OPAL  アップリンク 70cmバンド
  運用予定周波数は次のとおりです。
    アップリンク 9600bps 70cmバンド
    ダウンリンク 9600bps 70cmバンド
                       [from JJ1WTK @jamsat-bb]

  OPALの情報は以下のサイトから得られます。
   http://ssdl.stanford.edu/opal/index.html


●StenSat
  12立方インチの大きさ(マイクロサットより小さく、ピコサットと呼ばれ
 ている)でJモードのFMリピータを搭載した衛星です。StenSatは、スタンフ
 ォード大学のOPAL (Orbiting Picosatellite Automated Launcher)実験の一
 環として打ち上げられるものです。

  運用予定周波数は次のとおりです。
    アップリンク 1200bps AFSK 145.840 MHz
    ダウンリンク 1200bps AFSK 436.625 MHz
                       [from JJ1WTK @jamsat-bb]

  StenSatの情報は、以下のサイトから得られます。
   http://www.erols.com/hheidt


●ISS
  MIRで実績のあるMAREX-NA (Manned Amateur Radio Experiment, North
 American Division)のSSTVシステムがISSに搭載されることに決まりました。
  MIRでは、TASCOのSSTVシステムとKenwoodのTM-V7Aから構成されていまし
 たが、ISSでは、ラップトップPCをベースにしたシステム(SPACECAM1)に
 なります。現在、HFでシステムの試験がおこなわれています。

  最初のアマチュア局の設備は、2000年3月16日に打ち上げが予定されてい
 るSTS-101で運ばれます。運用開始は、船外活動を伴うアンテナの設営のた
 め、当初の計画より遅れ、2000年夏から秋が予定されています。



5.衛星に関する情報

★VR2K
  2000年を記念して、HARDXA (Hong Kong Amateur Radio DX Association)
 では、特別局 VR2Kの運用をおこないます。1文字のサフィックス局はVR2K
 が初めてだそうです。

   運用バンド:HF〜430MHz(衛星を含む)
   運用期間 :1999年12月1日〜2000年1月31日、3月1日〜3月31日、
         5月1日〜7月31日

  12月30日にAO-10でQSOできました。オペレータはVR2XMT Charlieさんでし
 た。QSLは、VR2XRWまで。


★8J1RL
  次の越冬隊が昭和基地に到着し、忙しくなり運用時間が少なくなってい
 ます。最後の月である1月にはアクティブに運用されることを期待しています。
  AO-10での交信数は、現在322です。
  HFでの交信数は22000を超えたそうです。10、7MHzでもう少し交信したら
 3.5MHzの運用をされるそうです。
  EMEは、40イニシャルですが、JAとはまだとのことです。



参考
 ANS、SpaceNews、JAMSATメーリングリスト、AMSATメーリングリスト

JN1GKZ 新井
   jn1gkz@jamsat.or.jp     http://www.din.or.jp/~m-arai/