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[jamsat-news:1181] SATINF#155 20 November 99



衛星情報 SATINF#155   20 November 99


1.運用中の衛星

●AO-10
  姿勢安定化のためのスピンが止まってしまい、姿勢がふらついているもの
 と思われます。そのため、状態はその日によって違います。ビーコンを受信
 し、状態を把握してQSOに望むと良いと思います。


●RS-12/13
  RS-13がKAモードで運用しています。北米では盛んに使われていますが、
 日本ではほとんどアクティビティがありません。
  現在、ロボットの運用はされていないようです。


●RS-15
  Aモードで運用されているようです。


●FO-20
  トランスポンダは正常に動作していますが、ビーコンは単一トーンではな
 くなり、唸りをともなった音になっています。


●FO-29
  今後のスケジュールは次の通りです。
    11/11 - 11/23 デジトーカ
    11/24 - 11/25 アナログ
    11/26 - 11/30 デジタル


●AO-27
  日照時間帯はトラポンがオンになっています。
  10月11日にスケジュールが変更されました。新しいスケジュールは
    TEPR 4=22
    TEPR 5=58
 です。衛星に日が当たり始めた11分後から18分間トランスポンダが動作しま
 す。
                        [from KM4NZ @amsat-bb]


●AO-16
  BBSが動作しています。


●LU-19
  デジピータ機能がオンになっています。


●UO-11
  正常動作しているようです。


◎UO-22
  正常に動作しています。
  11月18日にY2Kに対応したフライトソフトのリロードがおこなわれました。
 19日には姿勢制御用ソフトとペイロード制御ソフトのリロードがおこなわれ
 る予定です。リロード中もBBSの運用は継続されます。
                [from Chris G7UPN / ZL2TPO @amsat-bb]


●KO-23
  食が無くなり送信器TX-0の温度が上昇しダウンリンクの性能が低下したた
 め、10月22日にTX-0をオフし、変わりにTX-1をオンにしました。11月12日頃
 に元の状態に戻す予定です。
       [from KO-23 control station @amsat-bb、JJ1WTK @jamsat-bb]


●KO-25
  正常運用しています。


●IO-26
  デジピータがオンになっています。


●TO-31(TMSAT-1)
  BBSへの書き込みはできませんが、ディレクトリ、テレメトリデータ、CCD
 カメラの画像データのダウンロードが可能です。


●GO-32(TechSat-1B)
  断続したビーコンが送信されているようです。


●SO-33(SedSat-1)
  ビーコンの送信がおこなわれています。



2.調整中の衛星

▲PO-34(PanSat)
  スペクトラム拡散の運用が予定されていますが、未だ運用されていません。

  10月11日には、KB0VBZ Rickさんがアマチュアバンド外ですが、9600bpsの
 信号を受信されています。周波数は429.950MHzです。
   POSAT1-11>STATUS:B: 904135;0
   POSAT1>QST:ADCS SPIN:10.6 I:1 K:5 X:4917 Z:4008 E:-1.4/・v:-5N48
   POSAT1>QST:ADCS T:939583978 LAT:40.406 LON:-139.36
                    [from Rick KB0VBZ @amsat-bb]

  PanSatの情報は以下のサイトから得られます。
    http://www.sp.nps.navy.mil/pansat/


◎SO-35(SunSat)
  コマンド局により動作確認がおこなわれていますが、土日にFMリピータの
 運用がおこなわれています。
  FMリピータがオンするときには英語のメッセージが流れます。

  11月28日までの運用スケジュールが発表されていますが、残念ながら日本
 上空での運用予定はありません。
  現在、新しいソフトをロードしているため予定されている運用はキャンセ
 ルになることもあるようです。

  SunSatの信号の受信およびSunSatを使っての交信に対してSunSatのQSLが発
 行されます。自局のQSLにデータを記入し、SASEを同封の上、QSLマネージャの
 ZS1AAZ Henry Chamberlainへ請求して下さい。
   P O Box 2105
   Dennesig
   7601
   South Africa 
                        [from SunSat web site]

  SunSatの情報は、次のweb siteから得られます。SUNSATが撮影した画像も
 掲載されています。
    http://sunsat.ee.sun.ac.za
    http://esl.ee.sun.ac.za
    http://www.jamsat.or.jp/oscar/sunsat/mirror/


▲UO-36(UoSAT-12)
  一般への開放は、まだされていません。

  UO-36の情報は以下のサイトから得られます。
    http://www.sstl.co.uk/



3.運用を停止している衛星

●RS-16
  10月25日 0412z±8時間に大気圏に再突入した模様です。ビーコンを送信
 しただけで、遂にトランスポンダはオンになりませんでした。
  10月9日に受信したビーコンを
    http://www.din.or.jp/~m-arai/wav/rs16.mp3
 に置きました。MP3ファイルです。


▲MIR
  現在、無人状態でアマチュア局の運用は停止しています。運用の再開は、
 搭乗員が乗り組む2000年2月が予定されています。


▲DO-17


▲WO-18



4.これから打ち上がる衛星

●P3D
  AMSAT-DLとArianespaceとの間でP3Dの打ち上げの契約が交わされ、
 Ariane 5で打ち上げられることが決まったと10月8日に発表されました。
 2000年前半に打ち上がる見込みですが、詳細はまだ決まっていないようで
 す。
  P3Dは、今月末に打ち上げ場であるフランス領ギアナへ運搬されますが、
 現在、ラボでは最終検査がおこなわれています。10月19日には、SCOPEカメ
 ラの動作確認が無事完了しています。


●JAWSAT/ASUSat1/OPAL/StenSat
  JAWSAT、ASUSat1、OPAL、StenSatの4つのアマチュア衛星が同時に打ち上
 がります。打ち上げは12月4日が予定されていいます。

  以下、JJ1WTK 坂本さんのjamsat-bbへの書き込みです。

  打ち上げは、カリフォルニア州のヴァンデンバーグ米空軍基地から、Air
 Force Orbital Suborbital Programという打ち上げ機で行われます。軌道は、
 高度750km、軌道傾斜角100度の準太陽同期軌道です。打ち上げられるのは、
 JAWSAT-MPAというモジュールです。これが「親」にあたります。
  JAWSAT-MPAとは、Joint Air Force Academy and Weber State Satellite-
 Multi Payload Adapterの略です。米空軍アカデミーと、WeberSat(マイクロ
 サットの1つであるWO-18)などで実績があるユタ州立 Weber大学が合同で開
 発した、衛星でもあり、同時に複数の荷物を搭載できるアダプターです。
  このJAWSAT-MPAは、軌道に達すると、次のような荷物を切り離します。
    ●ASUSat1(アリゾナ州立大学)
    ●OPAL(スタンフォード大学)
    ○Falconsat
    ○光学観測実験用球体
  これらが「子」にあたります。子を切り離したあとの JAWSAT自身もアマ
 チュア衛星です。
  そして、OPALは、OPAL自身もアマチュア衛星ですが、いくつかのピコ・サ
 テライトを内蔵しています。宇宙でピコ・サテライトたちを放出する「母船」
 としての役割を検証することが OPALのミッションであるわけです。今回は少
 なくとも3つのピコ・サテライトを内蔵するようです。OPAL自身が切り離さ
 れて衛星として独立したあと、ピコ・サテライトたちを放出します。これら
 が「孫」にあたります。そのうちの1つがアマチュア衛星であるStenSatです。
                       [from JJ1WTK @jamsat-bb]


●JAWSAT
  運用予定周波数は次のとおりです。
    ダウンリンク3波
    437.175MHz 4800,9600,19200, 38400bps GMSK, 0〜8W
    437.075MHz 4800,9600,19200? bps GMSK, 約2W
    2403.2MHz  9600 bps GMSK, 約2W
   アップリンク2波
    145.xxxMHz 9600bps GMSK (未公表)
                       [from JJ1WTK @jamsat-bb]


●ASUSat1 デジタル中継器とアナログ中継器を搭載しています
  運用予定周波数は次のとおりです。
   デジタル アップリンク 145.xxx MHz (未公表)
        ダウンリンク 436.700 MHz
   アナログ アップリンク 145.820 MHz
        ダウンリンク 436.700 MHz
    (送信器はデジタル/アナログ兼用)
                       [from JJ1WTK @jamsat-bb]


●OPAL  アップリンク 70cmバンド
  運用予定周波数は次のとおりです。
    アップリンク 9600bps 70cmバンド
    ダウンリンク 9600bps 70cmバンド
                       [from JJ1WTK @jamsat-bb]


●StenSat アップリンク 145.840 MHz
           ダウンリンク 436.625 MHz
           1200bps AFSK AX.25
                       [from JJ1WTK @jamsat-bb]


●StenSat
  12立方インチの大きさ(マイクロサットより小さく、ピコサットと呼ばれ
 ている)でJモードのFMリピータを搭載した衛星です。StenSatは、スタンフ
 ォード大学のOPAL (Orbiting Picosatellite Automated Launcher)実験の一
 環として打ち上げられるものです。

  現在、StenSatの打ち上げ直後のテレメトリ(AX.25)の収集と衛星の動作
 モードをDTMFを使って制御するボランティアを募集しています。興味のある
 方は、Hank Heidt, N4AFL (e-mail:hheidt@erols.com)まで。

  運用予定周波数は次のとおりです。
    アップリンク 1200bps AFSK 145.840 MHz
    ダウンリンク 1200bps AFSK 436.625 MHz
                       [from JJ1WTK @jamsat-bb]

  StenSatの情報は、以下のURLで得られます。
   http://www.erols.com/hheidt


◎ISS
  MIRで実績のあるMAREX-NA (Manned Amateur Radio Experiment, North
 American Division)のSSTVシステムがISSに搭載されることに決まりました。
  MIRでは、TASCOのSSTVシステムとKenwoodのTM-V7Aから構成されていまし
 たが、ISSでは、ラップトップPCをベースにしたシステム(SPACECAM1)に
 なります。

  最初のアマチュア局の設備は、2000年3月16日に打ち上げが予定されてい
 るSTS-101で運ばれます。運用開始は、船外活動を伴うアンテナの設営のた
 め、当初の計画より遅れ、2000年夏から秋が予定されています。



5.衛星に関する情報

★ハッブル宇宙望遠鏡
  現在、ハッブル宇宙望遠鏡は故障のため運用が停止されていますが、12月
 6日に打ち上げが予定されているSTS-103のミッションがハッブル宇宙望遠鏡
 のメンテナンスであるため、その際に修理がおこなわれる予定です。


★マイクロウエーブ展'99
  12月7〜9日にパシフィコ横浜でマイクロウエーブ展'99が開催されます。
 マイクロウエーブデバイスの展示に加え、今年は、衛星通信技術を中心とし
 た宇宙開発関連技術のシステム展示(HII-2Aロケットや衛星の模型、衛星関
 連製品、パネル展示)が計画されています。
  詳細は以下のURLを参照下さい。
   http://www.rlz.co.jp/academies/mw/mwe99/mwe99.html


★サウンドカードを使ったアマチュア無線用ソフト
  パケット、RTTY、SSTV、DSPなどのサウンドカードを使ったアマチュア無
 線用ソフトのリンク集がDL9QJによって作られています。以下のURLを参照下
 さい。
   http://www.muenster.de/~welp/sb.htm#pr

                     [from Jim KD4HUR @amsat-bb]

★LINUXのアマチュア無線用ソフト
  LINUXで動作するアマチュア無線用ソフトが以下のURLにあり、トラッキン
 グソフトしてmtrackがあるようです。
   http://radio.linux.org.au
                      [from Bob W6SWE @amsat-bb]


★しし座流星群
  今年のピークは11月18日11時10分頃であったとNASAは発表しています。
  HROでも11時頃に沢山のエコーが観測されており、NASAの発表と一致して
 います。昨年は長いエコーが幾つも重なり、エコーが途切れることなく受信
 できていましたが、今年は長いエコーは少なく、短いエコーが多くなってい
 ます。今年は小粒の流星物質が多かったのかもしれません。
  眼視観測は18日夜明け前よりも19日夜明け前の方が良かったようです(お
 天気、流星数共に)。19日0615には-10等クラスの流星が中部地方(推測)で
 流れたようです。この流星によるものと思われるエコーが7分間に渡りHROで
 観測できています。

  高校生によるしし群観測番組がNHK総合で11月23日1810から「しし座流星
 群をとらえる天文甲子園 高校生の挑戦(仮称)」として放送されます。HRO
 に関しても少し触れられると聞いています。



参考
 ANS、SpaceNews、JAMSATメーリングリスト、AMSATメーリングリスト


JN1GKZ 新井
   jn1gkz@jamsat.or.jp     http://www.din.or.jp/~m-arai/