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[jamsat-bb:13287] 鶴見式高精度自動追尾の評価実験


皆様  JI5MFZ/吉田です

注目の東工大,、東大の両衛星の成功を心よりお祝い
申し上げます。

さて懸案だったJA1JRZ/鶴見さんが開発された
高精度ANT自動追尾方式の評価実験の結果を
報告させて戴きます。

この自動追尾に付きましては以前、概要報告させて
戴きましたが、その後の鶴見さんよりのアドバイスを
考慮して評価実験して見ました。

先ず、設定項目の内Allowanceを0.0にする事と”Move”
を有効活用する事に留意致しました。

Allowanceを0.0に設定しますとTコマンドは、表示される
衛星の方位、仰角と殆ど時間のずれなく0.1度置きに発行
される様になります。

一方でTコマンド発行毎にロ-タ-が0.1度動く様にモタ-
駆動電圧を調整しなければなりませんが、その際
Tコマンド発行直後に”Move”をクリックし角度計を観察し
角度計が0.1度動くように駆動電圧を調整すればOKで
ある事が判りました。(別途、方位、仰角計必要)

太陽雑音を追尾し90度-->270度まで連続して方位
を観察して見ましたが、0.1−−0.2度内で完全に自動
追尾が出来ました。

これは、上記の様に0.1度毎に発行されるTコマンドと
ADCテ-ブルで45度置きに角度補正が出来る機能が
大変役に立っていると思います。

Kバンド運用時の角度偏移は最大でも10度位ですので
この間は角度誤差が略0で運用出来ると思います。

またADCテ-ブルもテキスト文で作成出来るよう改良され
ましたので、数秒で一気に取り込めます。

なおハ-ドの製作も方も極めて簡単で材料費も¥2,000
位で完了です。

上記の検証はWinOrbit+98で行いましたが、CALSAT32,
NOVAでも同様に機能すると思います。

使用に当たっての留意点はANT駆動系が0.1度以内/
ステップで動くようになっている事、高精度の方位、仰角計
が必要と言う事です。

此れに関連して、12ビット・アブソリュ-ト・ロ-タリ-エンコ-ダ
+高精度DACの角度センサ、及び此れに付属して動作する
4096-->360.0高精度角度指示計(TRIM付き)、
鶴見式制御器、高精度追尾時に使用するACDリミッタ
等の開発がJA1ATI逸見OMのご協力で略完了し、これらの
基板も略完了して居ますので、今後、高精度自動追尾、或いは
高精度角度計が必要な方々のお役に立てると思います。

鶴見式自動追尾で+−0.1度追尾が可能になりKバンドも
より大きいANTシステムが使用可能になりました。
当局も年内目標に現在の90cm-->120cmにグレ-ドアップ
を計画しています。

鶴見さんの素晴らしい自動追尾方式の開発で、夢の高精度
自動追尾を現実のものにして頂き心から感謝申し上げます。
是非多くの方々が此れを利用してKバンドにチャレンジ
される事を心から期待しています。
難しい事に絶えずチャレンジする事は本当に楽しい事です。

以上評価実験の報告をさせて戴きました。

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  吉田 史郎 (JI5MFZ)
     ji5mfz@dokidoki.ne.jp
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