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[jamsat-bb:5377] KANHAM 2000


★KANHAM 2000出展報告

 今年で5回目を迎えた「関西ハムの祭典」KANHAM 2000が、6月10・11の両日、
兵庫県尼崎市のARIC(エーリック)において開催されました。この催しに今年
もJAMSATとして出展することが決まり、関西在住の会員を中心に出展協力者
を募るとともに、主催者側との調整を図りながら出展に向けた準備作業をすすめて
きました。
 お蔭様で、今回も会員各位他、多くの方々の御協力を得て無事に出展を終えるこ
とができました。ここに、2日間の出展状況を簡単にまとめ、出展報告としたいと
思います。

【第1日目】
 当日は、朝10時から出展機材等の搬入作業が開始されることから9時半に現地
集合し、さっそく出展の準備に取り掛かりました。出展ブースの設営は当日の参加
者の任務分担による手際良い作業によって、開場となる13時迄には十分な余裕を
もって完了することができました。こうした段取りの良さの背景には「出展出前箱」
の有効活用とM/Lをフル活用した事前の調整があり、無駄のない作業は5回目を
数える出展経験の賜物と思っています。今回の出展ブースは、会場入口からメイン
会場に繋がる通路部分の一角にあり、位置的に恵まれた条件での出展となりました。
 ただ、壁面がパネルを掲示するのに適さない構造であったため多少苦労しました。
この点では、従前からのガラス面を利用できるもののほうが好都合だったようです。
会場では、なるべく目と耳に訴えかける展示となるよう工夫を凝らしました。2台
のパソコンによるデモ(QT98によるトラッキング、昨年11月のしし座流星群
のHRO記録画像の展示)を行うとともに、P3Dの製作風景やMIRから送られ
てきたSSTV画像を編集したビデオを放映したり、JAS-2デジトーカの音声をテープに
録音して来訪者に聞かせるといったようなことを積極的に行いました。
 また、P3Dのミニチュア模型を天井から吊るしてのPRや、2.4GHz用の八木と
ダウンコンバータを組み合わせた受信システムの展示など、来訪者には衛星通信を、
より実際に近いかたちで実感してもらえたのではないかと思っています。
 さらに、配布資料はセットにして300部準備していましたが、初日だけで全て
の資料が出尽くしてしまい、改めて衛星通信に対する関心の高さを感じました。
 なかにはWispに関する具体的な事項について詳しい説明を求められる場面もあり、
実際にWispの画面を見ながらの解説は、特に効果的だったと考えます。
また、P3Dの打上げに関する情報を求める声も多く聞かれ、期待の大きさを感じる
ことができました。衛星通信に関する質問を聞きながら感じたことは、どうしても
衛星通信には特殊な設備が必要であるとの先入観から、興味はあっても実際に手を
出せずにいる人が非常に多いということでした。こうした問題を、どう払拭してい
くかが今後の課題となります。加えて、多数の参考文献があるなかで、衛星通信が
必要以上に難しく捉えられてしまっている傾向があるように思います。今後もっと
手軽に衛星通信が楽しめるよう基本的な事項に的を絞った入門者用の小冊子が準備
できればと考えます。

【第2日目】
 2日目は、朝からあいにくの雨模様となりましたが、10時からの開場に合わせて
9時過ぎから出展の準備を開始しました。パネル類については、昨日の展示部分の
補修などとともに、パソコンの立ち上げや配布資料の準備を行いました。
 配布資料については、今年も”帰ってから聞ける衛星 ”を主体とした「生もの」
を作成し、特に衛星通信入門者に対して利用の便を図りました。こうした資料配布
は非常に好評であり、昨日すべてのセットが出尽くしたことから、急遽200部を
増刷りして対応しましたが、これもすぐに無くなってしまいました。また、インタ
ーネットを利用できる環境の人が多かったことから衛星関係の最新情報の入手方法
ついてはJAMSATのホームページを紹介し、これを積極的に利用するよう周知
しました。また今回、JAMSATミーティングにぜひ参加したいと連絡先を書いていく
人もあるなど、大変有意義な出展となりました。
 さらに今回、JARLの御協力によりJAS-2デジトーカの運用が、関ハムの開催期間中
行われることになり、会場の玄関先で受信公開実験を実施しました。
 初日は開会式直後であったため、受信可能かどうか確認のみ行いました。そして、
2日目は、心配された雨も昼前にはあがり、ブース前面に大きく公開実験の案内を
出して実験への参加を呼びかけたところ、12時過ぎのパスには予想を大きく上回る
大勢の方が集まって下さり大盛況でした。特に、親子連れの方が多く、衛星が近づ
いてくると、あちらこちらで『 聞こえた! ウグイスの鳴き声や!』という歓声が
聞こえてきました。受信のコツを教えるとともに、その場で受信報告用紙を配布す
るなどして、少しでも多くの人達に衛星への興味をもってもらえるよう努めました。
参加者の多くが、受信報告を送ってみようと真剣な眼差しで受信機に耳を傾けてい
たのが印象的でした。今回の公開実験は、JAMSATの活動内容の一端を紹介するのに
一役かったように思います。こうしたことが、やがては衛星通信の裾野を広げてい
く原動力につながるであろうことに確信をもてた一日でした。
 主催者の発表によると、今年は2日間で5,500名の入場者があったとのことでした。
当ブースにおいても、数の上では予想以上の資料配布やPR活動ができたのではな
いかと自負しています。2日目は、15時に全ての出展を終了して撤収作業に取り掛
かりました。 最後に、今後の日程調整等を簡単に行ったあと現地解散としました。

 8月には横浜でのハムフェアが開催されますが、これからは中央レベルでの催し物
への出展だけでなく、地方でも各県支部大会等の開催時期のタイミングを巧くとらえ
積極的にJAMSATとして出展し、衛星通信をPRする場を作っていくべきと考えます。
 そのためにも、ぜひ「出展出前箱」を最大限に活用していただきたいと思います。
今後、全国各地でこうした出展が成功することを大いに期待して今回の出展報告と
させていただきます。


【出展参加者】

・6月10日(土)

 JH3BUM:石原   JA3CZL:西村   JH3TXF:北村
 JA3CF :岩崎   JH4DHX/3:大谷

・6月11日(日)

 JH0TOG/9:吉田 JH3BUM:石原   JH3TXF:北村
 JA3CF :岩崎   JH4DHX/3:大谷


【謝辞】

 今回の出展に際し、当日の出展参加者はもとより多くの方々から協力を得ました。
ここに御協力いただいた会員各位はじめ全ての方々に対し、厚く御礼申し上げます。
 とりわけ、今回も実行委員会との細部にわたる調整に御尽力いただいたJA3CF
岩崎OMの御配慮に対し深く感謝致します。皆さん、本当に有り難うございました。


               JH4DHX/3 大谷  Jun.15  2000