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[jamsat-bb:5076] Amalthea
今日(2月16日)、日本海側では大雪のようですが 関東地方は雲一つない
良い天気でした。 何日も待った甲斐があり、最高のシーイングです。
日没はだんだんと遅くなり 今日は17時23分でした。 周りが薄暗くなり
始めたのが17時55分頃でした。昨日(2月15日)、東方最大離角(太陽から
最も離れる. 離角18゜09',視直径7".1) を迎えたばかりの「水星」が、
濃青色に澄み渡る西の空に紅色に輝く富士山の脇に、0等星ほどの明る
さで輝いていました。
富士山の麓に沈むまで、とことん粘って肉眼で18時44分まで見ることが
できました。約50分間、「水星」を肉眼で見ることができたのはギネス
級の最長記録ではないでしょうか? その後、望遠鏡(8cm屈折赤道儀)で
18時46分までその姿を確認できました。
次回、水星が西方最大離角を迎え、明けの東の空に昇るのは九ヶ月後の
11月15日になります。今回の西の地平線上に浮かぶ宵の水星の観望は、
あと数日は続きます。この機会に、普段見ることのできない「水星」を
是非ご覧になってみて下さい。
その後、19時頃に望遠鏡を「木星」に振って見てみました。普段は4個
のガリレオ衛星(イオ, エウロパ, ガニメデ, カリスト)しか見えないの
すが、凛とした寒さの中、今日は何と5個の衛星が漂っているのが確認
できました。5個も衛星が見えたのは初めてです。
この5個目の衛星が何なのか、下記資料の天文年鑑(P.186) で調べてみ
みました。ガリレオの発見した4個の衛星の発見年は1610年で、それに
続く衛星は「アマルテア」で、約280年後の1892年発見となっています。
また平均等級もガリレオ衛星に続く明るさであることを考えると、私の
見た5個目の衛星は、この「アマルテア」であると推測できます。
参考文献 : 天文年鑑 2000年版 (誠文堂新光社)
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Name : JE9PEL/1 脇田
Mail : je9pel@jamsat.or.jp
URL : http://www.ne.jp/asahi/hamradio/je9pel/
QTH : Yokohama, Japan
Date : Feb 16, 2000
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