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[jamsat-bb:4522] Re: AO-10 status at Jun.1
新井さん、脇田さん
リポートをありがとうございます。
当初、3拍子に信号強度が変化する原因は衛星の分離直後に打ち上げ
機が追突して、位相給電している3組の2m帯アンテナのうちひとつを
曲げたことであろうといわれておりました。
すでにお気づきのように、極限状況では信号強度のみならず周波数も
変化しています。原因としては現在唯一の電源であるソラーパネルの
動作の非対称性が考えられ;
1. そもそもソラーパネルの特性がふぞろい
2. トライスター形状からの突起物はZ軸に対して対称ではないから
異なった形の影がパネルに映り込んでいる
3. 追突時にアンテナだけでなく本体やパネルにも何らかの影響があった
といったことが考えられるのでしょうか。追突により燃料タンクや推進系
にも大きな影響をうけたと考えらていることから、3. もかなり顕著であろう
と想像できます。
追突されたAO-10がどんな状況になったのか考え、また今もまだ健気に
機能しつづけている様子を知るにつれ、その長寿を祈らずにおられません。
それにしてもデスピンの状況は極端です。そもそもAO-10は太陽輻射
に対して完全にバランスがとれたものではないのでしょうし、さらに追突
の結果非対称性は大きくなっているのでしょうから、輻射圧がデスピンの原因と
考えたくなりますね。となると季節変化があってもよさそうに思えます。
冬眠期の周期性がおかしくなっていますから、すでにZ軸以外の要素も
顕著なのでしょう。冬眠期の周期とスピンの様子を整理してみると面白そう
ですね。
岡本
At 20:20 99/06/01 +0900, you wrote:
>
> May.31 1999, JN1GKZ/新井氏 wrote;
>
> > AO-10のスピン周期は5月29日には222秒程度でした。 FFTDSPで観測して
> > S/NグラフのQSBの山3つで1周と考えていますが、3つのQSBの山の長さが
> > 違って見えています。
>
> 私もFFTDSPを使用して、AO-10のAOS直後(15:40JST以降)のスピン周期を
> 測定してみました。15:46JST前後において、3つのQSBの山の長さをたす
> と、91+77+75 = 243秒 となっていることがわかりました。
>
> この3つのQSBの山が確かに 1サイクル(1スピン)となっているようです。
> 日に日にスピン周期が伸びている様子がうかがえます。(下記URL 参照)
>
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> Name : JE9PEL/1 脇田
> Mail : je9pel@jamsat.or.jp
> URL : http://www.ne.jp/asahi/hamradio/je9pel/
> QTH : Yokohama, Japan
> Date : 1 Jun. 1999
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