Press Release No. 0004 (Copyright 1997 JAMSAT)
次期大型国際衛星 Phase-3D情報
1997年 4月 12日
日本アマチュア衛星通信協会(JAMSAT)
ヨーロッパ宇宙機関(ESA)のアリアン5型ロケットの2号機(試験打ち上げ機)で、本年9月に打ち上げが予定されている、次期大型アマチュア国際協力衛星 Phase-3D衛星の製作のようすを紹介します。これらの写真は、北米のアマチュア衛星愛好家たちの団体である AMSAT-NA(North America)や、ドイツの AMSAT-DL から提供されたものです
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Phase-3D衛星に搭載されるバッテリー・チャージ・レギュレーター(Battery Charge Regulator,BCR)と、その製作者であるブタペスト工科大学のアンドラス(バンディ)博士(HA5WH)。このレギュレーターは、衛星内部に搭載されるバッテリーの充放電を管理する回路で、衛星内部のどの回路よりも高い信頼性が要求されるといってもよい。歴代のPhase-3衛星(第3世代のアマチュア衛星)には、すべて彼のグループが製作したBCRが搭載されていることが、彼のグループが製作するBCRの信頼性を証明している。写真は、AMSAT-NAのキース・ベーカー氏(Keith Baker, KB1SF)による。
- 写真402
Phase-3D衛星が打ち上げられた後、遠地点高度47,000kmの楕円軌道に投入する時に噴射される推力400ニュートンのキックモーターの最終検査の風景。右は、AMSAT-NAのディック・ジャンセン氏(Dick Jansson,WD4FAB)、左はAMSAT-DLのコンラッド・ミューラー氏(Konrad Mueller,DG7FDQ)。このあと、このキックモーターは、米国フロリダ州オーランドにあるPhase-3D衛星ラボ(組み立て工場)に搬入され、衛星本体に取り付けられる。このモーターも、AO-10(オスカー10号)衛星やAO-13(オスカー13号)衛星を最終軌道に投入するために使われたものと同じデザインを採用した実績のあるものである。ドイツのマールブルグにある AMSAT-DLの P3D衛星ラボにて。
- 写真403
推力400ニュートンのキック・モーターのクローズアップ。このモーター(エンジン)は、モノメチルヒドラジンと四酸化窒素の混合ガスを燃焼させて、その推力でPhase-3D衛星を遠地点高度47,000kmの軌道に投入する。右に半分ほど写っているタンクは、キックモーターを運搬するために特別に用意されたハイテク容器である(実は、たくさんの詰め物を入れた、ただのドラム缶)。
- 写真404
モジュール名: 12-2M ( IF Matrix )。
IFマトリックスモジュール(フライトモデル)の外観。S53MV Matjaz Vidmar の製作による。写真は、AMSAT-DL(ドイツ)の提供による。
- 写真405
モジュール名: 13-1M ( IHU )。
アリゾナ州ツ−ソンのライルジョンソン(Lyle Johnson,WA7GXD)らのチームの製作による IHU(Integrated Housekeeping Unit)の外観。Phase-3D衛星の心臓とも言えるユニットである。写真は、AMSAT-DL(ドイツ)の提供。
- 写真406
モジュール名: 25M ( S Band Receiver )。2台搭載される Sバンド(2460MHz帯)受信機のうちの1台。写真は、AMSAT-DL(ドイツ)の提供。
- 写真407
モジュール名: 26M ( S Band Receiver 2 )。もう1台のSバンド(2460MHz帯) 受信機。写真は、AMSAT-DL(ドイツ)の提供。
- 写真408
モジュール名: 36M ( V Band Transmitter )。G(英国)のハムが製作したVバンド(145MHz)の送信機。写真は、AMSAT-DL(ドイツ)の提供。
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