Phase 3D アップデート
JAMSAT
JAMSAT 日本アマチュア衛星通信協会

Phase-3D衛星 : 打ち上げ契約に合意

AMSAT DL
1999年10月5日



左からP. Guelzow (AMSAT-DL), C. Bardou,
B. Eilertson (Arianespace), K. Meinzer (AMSAT-DL)
Phase 3D衛星打ち上げ契約
1999年10月5日
Marburg ドイツ
AMSAT-DLとArianespaceとの
間でPhase 3D衛星の打ち上げ
契約が交わされました。衛星は
10月末に南米仏領ギアナの
クールーの打ち上げ基地に送
られます。
AMSAT-DL Webサイト
Arianespace プレスリリース
Arianespace 打ち上げ情報



AMSAT News Service
マルブルグ、ドイツ発 1999年10月8日

AMSATのこれまでもっとも野心的なプロジェクトである国際Phase 3-D通信衛星は、アリアンヌスペース社のアリアンヌ5ロケットにより打ち上げられることに決まりました。

AMSAT-ドイツの会長でありPhase 3-DプロジェクトのリーダーでもあるDJ4ZCカールマインツァー博士は次の声明を出しました。

“Phase 3-Dの打ち上げの機会を確保する責任を負う団体として、今ここにAMSAT-ドイツとアリアンヌスペース社がP3-D衛星を“適切かつもっとも早い機会”にアリアンヌ5ロケットの二次ペイロードとして打ち上げることに合意したことを発表いたします。”

またマインツァー博士は次のように続けました。

“Phase 3-Dプロジェクトのごく早い段階から、我々はアリアンヌ5シリーズをもっとも有望な打ち上げ手段として考えてきました。我々とヨーロッパ宇宙機構ESAとアリアンヌスペース社との間には、協力と成功の長い歴史があり、それと我々のP3-D衛星を静止遷移軌道に投入したいとする要求とが結びついて、全てのAMSATが一致してアリアンヌ5ロケットを選択するに至りました。”

典礼により、この打ち上げ契約の詳細は発表されませんでした。

AMSAT-NA の会長のキース ベイカー KB1SF はこのニュースに大喜びです。

“AMSAT-DLによるアリアンスペースとの交渉がPhase 3-Dの打ち上げ契約として実を結んだことをとてもうれしく思います。そして、我々が再びアリアンロケットによりる打ち上げを予定することを大きな喜びとします。アリアン503の打ち上げ成功により、アリアン5は自らきわめて有能な打ち上げ機であることを実証しました。過去のESAとアリアンとのいくつもの成功を考え合わせた時、我々は最良の組み合わせを手にしたと信ずるものです。軌道に投入されたPhase 3Dは我々の21世紀へと先導役となるだけでなく、アマチュア無線のまったく新しい時代の夜明けを告げるものとなるでしょう。”

これら2人のAMSATの会長は衛星は早い時期に打ち上げられることに楽観的ではありますが、マインツァー博士は“適当なもっとも早い”打ち上げは、かなり先になりうることも示唆しています。

“Phase 3-Dの打ち上げは2000年の前半になることも有り得ますが、アリアンロケットの搭載リストは、市場の変化とペイロードが打ち上げに間に合うかどうかにより、随時書き換えられていることを忘れないでください。ですから衛星が実際に打ち上げられるまでに、P3-Dの打ち上げ予定日やアリアン5のミッション番号が何度も変更されることは十分ありえます。”と彼は話しています。

このような状況ではありますが、打ち上げ“待機”状態ですから、アリアンヌスペースがP3-Dを軌道に投入するアリアン5ロケットを決定しだいただちに衛星をロケットへの組み込めるように、Phase 3-Dは仏領ギアナのクールーにあるギアナ宇宙センターに今月末にも送られる予定です。

その第一の目標を国際的なアマチュア衛星通信の改善におくPhase 3D衛星は、アマチュア無線の将来にも良い影響を与えることでしょう。

Phase 3-D衛星は主に寄付を原資として、世界各国から集まった国際Phase 3-Dチームにより製作されました。このチームは、AMSAT-ドイツとAMSAT-北米のチームに加えてオーストリア、英国、日本、カナダ、フィンランド、ロシア、ベルギーチェコ、スロペニア、フランス、ニュージーランド、ハンガリーのAMSATグループが参加するまさに国際的なものです。

AMSATは宇宙通信、宇宙に関する教育、宇宙科学に秀でた伝統とそれらへの貢献をとても誇りにしております。Phase 3-Dは生まれ来る世代のためのアマチュア無線の新しい通信技術の探求の場を提供することでしょう。

[ANS AMSAT の会長であるカールマインツァー博士 DJ4ZC とキースベーカー KB1SFに感謝し、またこのすばらしい発表についてすべてのPhase 3-Dチームにお祝いの言葉を贈ります。]

de JAMSAT SCOPEチーム

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