Phase 3D アップデート
JAMSAT

JAMSAT 日本アマチュア衛星通信協会

Phase-3D打ち上げ交渉すすむ

1999年5月14日 Mail from Karl Meinzer DJ4ZC
毛利幹生 JA3GEP訳 原典



最近情報が無くて心配していましたが、Phase-3Dの打ち上げに関し進展があり、ある打ち上げ機関と近い内に契約できる可能性が出てきています。

AMSAT-NAの公式ニュースリリース
PHASE 3-D LAUNCH STATUS UPDATE (SB SAT @ AMSAT $ANS-136.01)

を、翻訳したものです。 JA3GEP/6 毛利



AMSAT News Service から、AMSATのもっとも野心的なプロジェクトPhase-3D打ち上げの進捗についての、嬉しいお知らせです。

AMSAT-NAの会長Keith Baker- KB1SFは、AMSAT-DL会長でありPhase-3DプロジェクトリーダであるDr.Karl Meinzer DJ4ZCからの5月14日付の手紙を、公表しました。この、デイトンでのハムベンション参加者へ当てた手紙で、 Phase-3D国際協力衛星の打ち上げに向けた最新の状況が報告されました。


ハムベンション参加者の皆さんへ!
1999年5月14日

判って頂けるでしょうが、皆さんと1999年デイトン ハムベンションに参加できることを、私は非常に楽しみにしていました。けれども、最近になってPhase-3D打ち上げの状況が進展したため、ハムベンションの期間中、わたしはドイツを離れることができなくなりました。

多くの方がご存知のように、AMSAT-DLは、Phase-3Dを安全に、かつ、手ごろな予算で打ち上げることに、主たる責任を負っている団体です。このプロジェクトが開始されて以来、われわれはEuropean Space Agency (ESA)によるAriane-5のテストフライトの一つによって打ち上げてもらう機会を確保していました。

残念ながら、このPhase-3Dを打ち上げるというESAとの打ち上げ契約は、Ariane-5 1号機の失敗と、その余波の為、機能しませんでした。ESAはもはやそのような打ち上げ(デモンストレーション・フライト)を実行することはありませんので、私たちのチームは、この数年間以上にわたり、他の打ち上げの機会を求めて必死に働きかけてきました。多くの異なった打ち上げ機関と忍耐強く交渉を進めてきましたが、ようやくその結果が実りはじめ、努力の報われるときが来ようとしています。

ここで皆さんに、これら打ち上げ機関の一つとPhase-3D打ち上げに関する詳細な契約締結の最終段階にあることを報告できることを、大変嬉しく思います。現在のところ、わたしは楽観的で、この機関はわれわれにPhase-3Dを打ち上げる機会を提供する方向で真剣に取り組んでくれていることと信じています。さらに、われわれの同意できる内容の契約が、数週間の内に締結されると期待しているところです。この機関は、本来のペイロードに加え、Phase-3Dも搭載できる性能に余力のある、来年あるいはそのあたりの打ち上げ機会を、いくつか指定してきています。

衛星打ち上げビジネスは最近非常に競争が激しく、半年以上先の打ち上げ計画を決めることは不可能に近くなっています。ですから、われわれの契約が締結
されても、「空席待ち」の乗客であることには違いがありません。しかし、現在判明している計画から判断して、ひょっとすると、ここは強調しておきたいのですが、今年1999年の10月にも打ち上げられるかもしれません。もちろん、まだ残っている打ち上げ機との詳細なインターフェースの問題がうまく解決し、契約の最後の土壇場で問題が生じるといったことも無い、と仮定しての話です。

この事態の進展を、私は非常に喜んでいます。唯一残念だったのは、この知らせを、皆さんとデイトンで共有できなかったことです。ハムベンションでのAMSATフォーラムが成功裏に進むことを期待しますとともに、我々の努力への皆さんの忍耐と強力なサポートに感謝します。

73,

工学博士 カール・マインツァー DJ4ZC
AMSAT-DL会長 Phase 3-Dプロジェクト・リーダー

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