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[jamsat-news:1555] 関西ハムの祭典(KANHAM 2001)


★KANHAM 2001出展報告

 今年で6回目を迎える「関西ハムの祭典」KANHAM 2001が、7月28・29の両日、
兵庫県尼崎市のARIC(エーリック)において開催されました。今回は、会場の
関係等により、例年より約1ヶ月遅れの夏休み期間中の開催となりました。
 この催しに、今年もJAMSATとしての出展が決まり、主催者側との調整を図りながら
出展に向けた準備作業をすすめてきました。
 お蔭様で、今回も会員各位他、多数の方々の御協力を得て無事に出展を終えるこ
とができました。ここに、2日間の出展状況を簡単にまとめ、出展報告としたいと
思います。

【第1日目】
 当日は、朝9時半から出展物の搬入作業が開始されることから9時に現地集合し、
出展の準備に取り掛かりました。初日の参加者は3名であり、出展ブースの設営に
少し手間取りましたが、開場となる13時には無事に設営することができました。
今回の出展ブースは、一昨年と同じメイン会場入り口横で、位置的には最高の条件
となりましたが、加えてパネル展示にガラス面を利用できる場所でもあり、出展に
は非常に好都合でした。
 会場では、なるべく目に訴えかける展示となるよう工夫を凝らしました。パソコン
によるデモ(CALSAT,NOVA,Winorbitによるトラッキング及びWispの展示等)を行う
とともに、P3D打上げ前の調整風景やISS建設の紹介ビデオを放映しながら衛星通信
について積極的にPRしました。
 アンテナ関係では、JF6BCC今石氏作成の「手持ち八木」とAO-40受信用オフセット
パラボラを並べて展示し、手持ち八木については製作記事を併せて配布しました。
 また、JH3BUM石原氏の力作によるISSのミニチュア模型が展示されるなど来訪者に
衛星通信をより近いかたちでイメージしてもらえたのではないかと思っています。
 配布資料は、これまでの「今ある設備で聞ける衛星通信入門」及び衛星の時刻表
といった「生もの」に加え、AO-40の運用状況を簡単にまとめた資料をセットにし、
準備しましたが、今回は、KANHAM自体の来場者が例年に比べて少なかったようで、
全体で300部程度の資料を配布するに留まりました。また、資料の配布中、偶然にも
時刻表の記載に誤りがあることが判明し、その場で修正するなど慌ただしい出展と
なりました。やはり資料の作成に関しては、事前に複数の目でチェックすることが
必要と痛感した次第です。一方、ブースを訪れた人のなかには衛星通信の基礎的な
事項について質問される場面も多くあり、実際に目に見える資料を提示しての説明
は今後、更に衛星通信に興味を深めてもらう上で非常に効果的であったと思います。
 とりわけAO-40の運用状況に関する情報を求める声が多く聞かれたことは、やはり
同衛星に対する期待が、いかに大きいものであるかを知ることができました。また、
いつもながらブースでの質問を聞いて感じるのは、どうしても衛星通信には特殊な
アンテナや設備が必要であるとの先入観をもっている人が多いということです。
こうした背景には、多数の参考文献があるなかで、衛星通信が必要以上に難しく捉
えられてしまっている傾向があるからのように思います。今後、もっと手軽に衛星
通信が楽しめるよう基本的な内容に的を絞った小冊子を準備し、特に衛星通信入門
者に対して利用の便を図ることが重要であると感じました。


【第2日目】
 2日目は、10時からの開場に合わせ9時半過ぎから出展の準備を開始しました。
パソコン展示においては、50MHz帯の電波を利用した流星観測(HRO)の成果として、
昨年8月のペルセウス座流星群の記録画像を動画にて展示しました。直接には衛星
通信との結び付きはないものの、JAMSATとして活動内容の一端を紹介できたように
思っています。一方、来訪者のなかにはインターネットを利用できる環境の人が多
かったことから、最新情報の入手についてはJAMSATのホームページを積極的に利用
するよう周知しました。今回の出展においては、JAMSATミーティングにぜひ参加し
てみたいという希望や、AO-40の打ち上げを契機にJAMSATに入会したいという人も
出るなど大変有意義な出展となりました。
 さらに今回は、会場の玄関先でUO-14とLO-19を使った公開実験を実施しました。
関ハム期間中、利用可能なパスは極く限られていたため、実験は2日目のお昼前の
パスを利用して行うこととし、LO-19受信用の解説書を作るなどして実験への参加を
呼びかけたところ、予想をかなり上回る大勢の方が集まって下さり大変盛況でした。
特に、LO-19のCWビーコンは大きなドップラーシフトを伴いながら強力に聞こえて
きました。その場で受信のコツを教えるなどして、少しでも多くの人達に衛星への
興味をもってもらえるよう努めましたが、その手応えは十分あったように思います。
全くの余談になりますが、今回の展示ではJAMSAT出展ブースの隣りには、某M電気が
出展されており、ブース周辺は、さながらAO-40衛星一色の様相を呈していました。
 実際に、私たちのブースに足を運んでくれた人のなかには、来るたびにアンテナや
コンバータと手荷物が増えていた人がいました。また、某M電気の出展ブース前では、
にわかに、”技術講習会”が開催されるなど、AO-40の話題を中心に賑わいをみせて
いました。2日目は、15時に全ての出展を終了して撤収作業に取り掛かりました。
最後に、今後の日程調整等を簡単に行ったあと現地解散としました。

 来月末には横浜でのハムフェアが開催されますが、関ハムで得られた教訓をぜひ活か
していただきたいと思います。また、出展作業にあたっては、余裕のある人員が必要
です。今回はギリギリのスタッフで何かと大変でした。今後は、もう少し協力者を募
っていく必要があるように感じました。これから全国各地で無線関係の催し物が開催
されることと思いますが、そういうチャンスを機敏に捉え、JAMSATのPRの場として積
極的に活用していくことが望まれます。そのために「出展箱」が準備されています。
今後も「出展箱」を最大限に活用した出展が、全国各地で成功することを大いに期待
して今回の出展報告と致します。


【出展参加者】

・7月28日(土)

 JH3BUM:石原   JA3CZL:西村   JH4DHX/3:大谷

・7月29日(日)

 JH3BUM:石原   JH3TXF:北村   JH4DHX/3:大谷


【謝辞】

 今回の出展に際し、当日の出展参加者はもとより多くの方々から協力を得ました。
ここに御協力いただいた会員各位はじめ全ての方々に対し、厚く御礼申し上げます。
皆さん、本当に有り難うございました。


               JH4DHX/3 大谷  Jul.31  2001