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[jamsat-news:1477] AO-40へのアップリンク電力について


皆様、

AO-40コマンド・チームのDB2OS Peter Guelzow
から、AO-40へのアップリンク電力に関してコメント
が出ております。

コメント自体は短いもので、「(アリゲータを排除する
仕組みの)LEILAがまだオンになっていないことに
注意してください」というものです。

すなわち、「アップリンク電力を適切にせよ」という
ものですが、具体的な情報が不足していますので、
以下に若干の解説を付加します。情報源は、
次のURLです。

http://www.amsat-dl.org/journal/adlj-p3d.htm

まず、運用とMAの関係は以下のとおりです。

ビーコン停止 : MAが4から50
トランスポンダ運用 : MAが136から240

つぎに、周波数の関係は下記のとおりです。
(下記の周波数はドップラ・シフトを含まず)

S2のダウンリンク : 2401.210 - 2401.495 MHz
ミドル・ビーコン : 2401.323 MHz
L1のアップリンク : 1269.496 - 1269.211 MHz
Uのアップリンク : 435.780 - 435.495 MHz

ミドル・ビーコンへの干渉を防ぐため、次の周波数
ではアップリンクしないでください。

L1のアップリンク禁止 : 1269.400 -1269.360 MHz
Uのアップリンク禁止 : 435.685 - 435.645 MHz

上記のアップリンクとダウンリンクの関係を式で
表すと次のようになります。

U-Uplink = 2836.990 - S2-Downlink (MHz)
L1-Uplink = 3670.706 - S2-Downlink (MHz)

次にアップリンクの電力について。ビーコンの強さ
を目安にアップリンクの電力を設定するとアリゲーダ
になりますので、注意が必要です。何故なら、ミドル・
ビーコン(MB)は、ジェネラル・ビーコン(GB)よりも
信号が10dB強力だからです。したがって、適切な
アップリンク電力を設定するには、自局のダウン
リンクがMBよりも10dB低くなるようにすることです。
(もしSメータが振れるようなら、10dBとはSメータで
約3.5目盛りくらいでしょう)

これまでにリポートされている受信/交信例によると、
Sバンドで35cmパラボラや16ターン・へリックス、
Uバンドのアップリンクで25Weirp(10Wに4dBのアンテナ
利得)、Lバンドのアップリンクで100Weirp(10Wに
10dBのアンテナ利得)という例があります。これらは、
トランスポンダのAGCが約12から18dB効いた状態
(LEILAがオフ)のものです。

上述のMA、周波数、そしてアップリンク電力を
参考にトライしてみてください。皆様の成功を
楽しみにしています。

JAMSAT SCOPE プロジェクトチーム
武安
ja6xkq@jamsat.or.jp