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[jamsat-news:1246] SATINF#164 26 March 2000
衛星情報 SATINF#164 26 March 2000
1.運用中の衛星
●AO-10
姿勢安定化のためのスピンが止まってしまい、姿勢がふらついているもの
と思われます。そのため、状態はその日によって違います。ビーコンを受信
し、状態を把握してQSOに望むと良いと思います。
昨年から続いていた食の期間は3月24日で終わり全日照の期間に入ります。
3月25日以降2000年末までは月に1度程度の食が発生するだけです。2000年に
発生する食は次のとおりです。
5/ 1 1731-1744z
6/ 9 1547-1657z
7/19 0118-0202z
8/27 1019-1047z
10/ 5 1904-1929z
11/14 0343-0411z
12/23 1226-1255z
●RS-12/13
RS-13がKAモードで運用しています。北米では盛んに使われていますが、
日本ではほとんどアクティビティがありません。
●RS-15
Aモードで運用されているようですが、ビーコンは5秒間キャリアを送信、
2秒間停止を繰り返しているようです。トランスポンダは、ビーコンの送信
がおこなわれている間だけオンになっています。
●FO-20
トランスポンダは正常に動作していますが、ビーコンは単一トーンではな
くなり、唸りをともなった音になっています。
3月16日2347JST頃にFO-20とFO-29がほぼ同じ方位角になし、2つの衛星に
同時にアップリンクすることができました。ドップラシフトの関係で約10〜
7kHz離れたところでダウンリンクが聞こえました。
●FO-29
今後のスケジュールは次の通りです。
3/25 - 4/ 2 アナログ
●AO-27
日照時間帯はトラポンがオンになっています。
3月19日にスケジュールが変更されました。新しいスケジュールは
TEPR 4=28
TEPR 5=64
です。衛星に日が当たり始めた14分後から18分間トランスポンダが動作しま
す。
●AO-16
437.025MHz PSKの送信機がオンになっており、デジピータが動作している
ようです。ソフトウエアのリロードが近く始まる予定です。Sバンドの送信
機はオフになっています。
3月25日にデコードしたデータです。
PACSAT-1>TIME-1 [25-Mar-00 22:23:23] <UI>:
PHT: uptime is 041/09:53:43. Time is Sat Mar 25 13:23:09 2000
PACSAT-1>AMSAT [25-Mar-00 22:23:57] <UI>:
03/14/2000
Spin direction has reversed
and is now 8 min/rev, power
is now back up to 1.5 watts.
Software reloading will continue soon
Digipeat is on
AO16 Command Team <WJ9F>
●LU-19
デジピータ機能がオンになっています。
RBBSソフトのロードが近くおこなわれるようです。
コマンド局は北半球夜のテレメトリのレポートを望んでいます。レポート
はlu7xac@amsat.orgまで。
●UO-11
正常動作しているようです。
3月1日で16回目のバースデーを迎えました。小さな問題はあるものの、概
ね順調な運用がおこなわれています。
●UO-14
アマチュアバンドに復帰し、JモードのFMリピータの運用がおこなわれて
います。
●UO-22
全日照に入り、温度上昇を抑えるために衛星の姿勢を変えました。このた
め、アンテナが地球に向かなくなり、ダウンリンクは弱くなっているようです。
●KO-23
食のため電源事情が悪化し、運用は不定期におこなわれているようです。
●KO-25
正常運用しています。
●IO-26
デジピータがオンになっています。
●TO-31(TMSAT-1)
BBSへの書き込みはできませんが、ディレクトリ、テレメトリデータ、CCD
カメラの画像データのダウンロードが可能です。
●GO-32(TechSat-1B)
断続したビーコンが送信されているようです。
●SO-33(SedSat-1)
437.910MHzで9600bpsのビーコンが送信されています。
現在までに管制局のアラバマ大学では18000行のテレメトリデータを収集
しており、以下のサイトで公開しています。
http://uah.seds.org/projects/sedsat/
これらのデータは、太陽電池パネルやバッテリの解析などに有効に機能
しています。管制局では今後ともテレメトリデータの収集に協力してほし
い旨伝えています。
テレメトリはSGS20というソフトでデコードします。SGS20は、
http://uah.seds.org/projects/sedsat/SGS20Source.zip
から入手できます。
テレメトリがデコードできたら管制局 telemetry@seds.org へレポー
トして下さい。
◎SO-35(SunSat)
日照時間が長くなり電源事情が改善されたため運用スケジュールが見直さ
れました。
月曜 :GPSデータの採取
火〜金曜:夜間のパスでトランスポンダの運用
主に20〜21時(JST)台のパスでオンになる(先週の実績より)
運用は都合により予告無しにキャンセルになることあり
土〜日曜:午前のパスでトランスポンダの運用
4月2日は0722-0736JSTにトランスポンダがオンする
トランスポンダの運用は、常時オンになる訳では無く、従来どおり時間が
限定されます。トランスポンダがオンしている時間は14分間です。
20〜21時JSTのパスは太平洋上を北から南へ通過するパスなので違法局の
混信も少なく快適です。
運用のヒント
Bモード時、真上を通過するパスでは±10KHzのドップラシフトがアップリ
ンクに生じます。従って、AOS直後は436.281MHz、LOS直前は436.301MHzにな
ります。アップリンク周波数もドップラシフトを考えて運用すると良いよう
です。
[from SunSat web site]
SunSatの情報は、次のweb siteから得られます。SUNSATが撮影した画像も
掲載されています。
http://sunsat.ee.sun.ac.za
http://esl.ee.sun.ac.za
http://www.jamsat.or.jp/oscar/sunsat/mirror/
コメント、運用状況の音声ファイル等は、以下で受け付けています。
saamsat@intekom.co.za
2.調整中の衛星
▲PO-34(PanSat)
スペクトラム拡散の運用が予定されていますが、未だ運用されていません。
PanSatの情報は以下のサイトから得られます。
http://www.sp.nps.navy.mil/pansat/
●UO-36(UoSAT-12)
一般に開放されていません。
UO-36の情報は以下のサイトから得られます。
http://www.sstl.co.uk/
3.運用を停止している衛星
◎MIR
新しい乗組員を乗せたプログレスは、4月4日に打ち上げられる予定です。
搭乗員は、Sergei Zaletin氏とAlexander Kaleri氏の2名です。2名共、アマ
チュア局運用の訓練を受け、とても興味を持っているようです。4月7〜12日
に運用の再開が見込まれています。
周波数は従来の145.985MHzですが、夏に145.990MHzに変更することが検討
されています。
▲DO-17
▲WO-18
▲JAWSAT
▲ASUSat1
電源系にトラブルが発生し、運用を停止しました。
打ち上げ直後、南アフリカのSunSatチームによってビーコンが受信されま
した。ビーコンを解析した結果、バッテリが太陽電池から充電されていない
ことが解りました。以後、ビーコンは途絶え、今後も回復の見込みが無いよ
うです。
[from KK7KX/4X1KX Assi @amsat-bb、JJ1WTK @jamsat-bb]
▲OPAL
▲StenSat
4.これから打ち上がる衛星
◎P3D
アリアン505の打ち上げが3月21日2327zにおこなわれ、2つの衛星の軌道投
入成功しました。P3Dの打ち上げに一歩前進です。
P3Dの打ち上げはアリアン507(アリアン5型の7号機)のセカンダリペイ
ロードとしてエントリーされています。打ち上げは7月下旬が予定されてい
ます。
アリアンスペース打ち上げ予定
打ち上げロケット ペイロード 打上予定 結果
----------------------------------------------------------------
V128 Ariane 505 AsiaStar and Insat 3B 3/16 3/21 成功
V129 Ariane 42L Galaxy 4R 4/ 6
V130 Ariane 506 Astra 2B and GE-7 5/23
V131 Ariane 44LP Europe*Star or PAS-1R 7/上
or 44L
V132 Ariane 507 PAS-1R or Europe*Star, 7/下
AMSAT P3-D and STRV-1C/1D
P3Dがクルーに到着した際の画像がAMSAT-DLのサイトで公開されています。
http://www.amsat-dl.org/p3dkru/
[from DB2OS Peter @amsat-bb]
P3Dの運搬費用
P3Dは米国オーランドから仏領ギアナ クルーへ輸送されましたが、その費
用は以下のとおりでした。
オーランドからアトランタ空港へのトラック輸送費
$ 1,000 AMSAT-ZLが負担
アトランタからクルーへの輸送(フランス経由)
$23,739 AMSAT-UKが負担
●ISS
最初のISS乗組員とバックアップクルーに対してARISSの運用トレーニング
がおこなわれました。
アマチュア局の免許を持っている最初のISS乗組員は次のとおりです。
Bill Shepherd KD5GSL (米国)
Sergei Krikalev U5MIR (ロシア)
Yuri Gaidzenko CALL待ち (ロシア)
ロシアは、ロシアのモジュールに設置されるアマチュア局に対して3月2日
付けで2005年3月2日まで有効なアマチュア局の免許を発行しました。コール
サインはRZ3DZRです。
ISSでのアマチュア局の免許は一本化するようにIARUに答申中ですが、ISS
参加各国で取得する動きもあるようです。
最初のアマチュア局の設備は、2000年3月16日に打ち上げが予定されてい
るSTS-101で運ばれます。運用開始は、船外活動を伴うアンテナの設営のた
め、当初の計画より遅れ、2000年夏から秋が予定されています。
5.衛星に関する情報
★AMSAT-NAスペースシンポジューム
第18回 AMSAT年次総会/スペースシンポジュームが10月27〜29日にメーン
州ポートランドで開催されます。
AMSAT-NAではスペースシンポジュームでの発表を募集しています。
5/1 発表申し込み締め切り
6/1 発表概要提出締め切り
8/1 予稿原稿締め切り
申し込み/問い合わせ先
W1ME ジョージ氏(シンポジューム チェアマン)まで。
George Caswell Sr., W1ME
郵便:16 Westwood Avenue, Scarborough, Maine 04074
e-mail:w1me@amsat.org
シンポジュームに関する情報は以下のサイトに詳細があります。
http://www.amsat.org/amsat/symposium
★AMSAT-UKコロキューム
第15回AMSAT-UKコロキュームが7月28-30日に英国サレー大学で開催されま
す。
現在、発表の申し込みを受け付け中です。発表なしでペーパだけの参加も
可能です。
発表の申し込み、予稿の提出先
G3RWL Richard氏
e-mail: g3rwl@amsat.org
Packet radio: G3RWL@ B7HSN.#32.GBR.EU
郵便: RWL Limebear, G3RWL
60 Willow Road, Enfield EN1 3NQ, United Kingdom
予稿の締め切り:6月15日
詳細は以下のサイトをご覧下さい。
http://www.uk.amsat.org/colloquium.htm
★AMSAT-NAフォーラム @デイトン
5月20日、デイトンハムフェスティバルにおいてAMSAT-NAのフォーラムが
開催されます。
詳細は以下のサイトをご覧下さい。
http://www.hamvention.org
★Linux版PB/PG
マイクロサットのRBBSアクセスソフトPB、PGのLinux版のバージョンアッ
プがおこなわれ、1.4になりました。
以下のサイトから入手できます。
sunsite.unc.edu /pub/linux/apps/ham/pbpg-1.4.tar.gz
ftp.amsat.org /amsat/software/Linux/pbpg-1.4.tar.gz
[from OZ6BL Bent @amsat-bb]
参考
ANS、SpaceNews、JAMSATメーリングリスト、AMSATメーリングリスト
JN1GKZ 新井
jn1gkz@jamsat.or.jp http://www.din.or.jp/~m-arai/