[Date Prev][Date Next][Thread Prev][Thread Next][Date Index][Thread Index]
[jamsat-news:1238] SATINF#163 12 March 2000
衛星情報 SATINF#163 12 March 2000
1.運用中の衛星
●AO-10
姿勢安定化のためのスピンが止まってしまい、姿勢がふらついているもの
と思われます。そのため、状態はその日によって違います。ビーコンを受信
し、状態を把握してQSOに望むと良いと思います。
近地点付近で強いダウンリンクが帰って来ますが、QSBの谷間になると信
号が聞こえなくなることがあります。
日本での窓はありませんでしたが、クリッパートンのDXペディション局
FO0AAAの運用もありました。信号は弱かったようです。
●RS-12/13
RS-13がKAモードで運用しています。北米では盛んに使われていますが、
日本ではほとんどアクティビティがありません。
◎RS-15
Aモードで運用されているようですが、ビーコンは5秒間キャリアを送信、
2秒間停止を繰り返しているようです。トランスポンダは、ビーコンの送信
がおこなわれている間だけオンになっています。
3月12日にワッチしたときはビーコンもダウンリンクも聞こえませんでした。
●FO-20
トランスポンダは正常に動作していますが、ビーコンは単一トーンではな
くなり、唸りをともなった音になっています。
●FO-29
今後のスケジュールは次の通りです。
3/11 - 3/20 アナログ
3/21 - 3/24 1200bpsデジタル
3/25 - 4/ 2 アナログ
●AO-27
日照時間帯はトラポンがオンになっています。
2月12日にスケジュールが変更されました。新しいスケジュールは
TEPR 4 = 22
TEPR 5 = 58
です。衛星に日が当たり始めた11分後から18分間トランスポンダが動作しま
す。
[from KM4NZ @amsat-bb]
●AO-16
437.025MHz PSKの送信機がオンになっており、ソフトウエアのリロードが
おこなわれています。Sバンドの送信機はオフになっています。
3月12日にデコードしたデータです。
PACSAT-1>TIME-1 [12-Mar-00 10:50:10] <UI>:
PHT: uptime is 027/22:20:45. Time is Sun Mar 12 01:49:55 2000
PACSAT-1>AMSAT [12-Mar-00 10:50:14] <UI>:
Software reloading continues
memory testing, spin rate evaluation
continues, spin rate now 1 rev/18 min.
Power output low due to spin rate.
AO16 Command Team <WJ9F>
●LU-19
デジピータ機能がオンになっています。
RBBSソフトのロードが近くおこなわれるようです。
コマンド局は北半球夜のテレメトリのレポートを望んでいます。レポート
はlu7xac@amsat.orgまで。
[from JJ1WTK]
2月27日にデコードしたデータです。
LUSAT-1>TIME-1 [12-Mar-00 10:51:50] <UI>:
PHT: uptime is 589/12:08:13. Time is Sun Mar 12 01:51:30 2000
LUSAT-1>AMARG [12-Mar-00 10:51:54] <UI>:
Feb 5
We'll begin code reload soon.
In the meantime enjoy the digipeater.
North hemisphere night TLM 'll be greatly appreciated.
73 de Nestor, lu7xac@amsat.org
●UO-11
正常動作しているようです。
◎UO-14
アマチュアバンドに復帰し、JモードのFMリピータの運用がおこなわれて
います。
FMリピータですが、デジタル信号のループテストにも使用できます。
国内のみならず、DX局もアクティブです。次のDX局を聞きました。
DU1EV、UA0CQ、UA0FC、UA0IDC、VR2XMT
●UO-22
全日照に入り、温度上昇を抑えるために衛星の姿勢を変えました。このた
め、アンテナが地球に向かなくなり、ダウンリンクは弱くなっているようです。
◎KO-23
食のため電源事情が悪化し、運用は不定期におこなわれているようです。
●KO-25
正常運用しています。
●IO-26
デジピータがオンになっています。
●TO-31(TMSAT-1)
BBSへの書き込みはできませんが、ディレクトリ、テレメトリデータ、CCD
カメラの画像データのダウンロードが可能です。
●GO-32(TechSat-1B)
断続したビーコンが送信されているようです。
◎SO-33(SedSat-1)
437.910MHzで9600bpsのビーコンが送信されています。
現在までに管制局のアラバマ大学では18000行のテレメトリデータを収集
しており、以下のサイトで公開しています。
http://uah.seds.org/projects/sedsat/
これらのデータは、太陽電池パネルやバッテリの解析などに有効に機能
しています。管制局では今後ともテレメトリデータの収集に協力してほし
い旨伝えています。
テレメトリはSGS20というソフトでデコードします。SGS20は、
http://uah.seds.org/projects/sedsat/SGS20Source.zip
から入手できます。
テレメトリがデコードできたら管制局 telemetry@seds.org へレポー
トして下さい。
●SO-35(SunSat)
土日にトランスポンダがオンになっています。日本上空では概ね日曜日
に朝にトランスポンダがオンになります。
トランスポンダが常時運用されないのは、電源事情のためです。
3月12日には、Pallot(鸚鵡)リピータの運用がおこなわれました。アッ
プリンクのオーディオ信号を衛星が録音し、時間を置いてから再生しダウン
リンクとして送信するモードです。
「シングルトーン → 10秒間録音 → ダブルトーン → 10秒間再生」の
繰り返しで、多くの局が運用していました。
イベント等でのSunSatのデモ運用をしませんか? イベントに合わせてト
ランスポンダをオンにするサービスとおこなっています。希望者は運用希
望日の3〜4週間前までに運用目的など詳細を SAAMSAT@intekom.co.za へ連
絡下さい。
運用のヒント
Bモード時、真上を通過するパスでは±10KHzのドップラシフトがアップリ
ンクに生じます。従って、AOS直後は436.281MHz、LOS直前は436.301MHzにな
ります。アップリンク周波数もドップラシフトを考えて運用すると良いよう
です。
[from SunSat web site]
SunSatの情報は、次のweb siteから得られます。SUNSATが撮影した画像も
掲載されています。
http://sunsat.ee.sun.ac.za
http://esl.ee.sun.ac.za
http://www.jamsat.or.jp/oscar/sunsat/mirror/
コメント、運用状況の音声ファイル等は、以下で受け付けています。
saamsat@intekom.co.za
2.調整中の衛星
▲PO-34(PanSat)
スペクトラム拡散の運用が予定されていますが、未だ運用されていません。
PanSatの情報は以下のサイトから得られます。
http://www.sp.nps.navy.mil/pansat/
●UO-36(UoSAT-12)
一般に開放されていません。
UO-36の情報は以下のサイトから得られます。
http://www.sstl.co.uk/
3.運用を停止している衛星
●RS-16
10月25日 0412z±8時間に大気圏に再突入した模様です。ビーコンを送信
しただけで、遂にトランスポンダはオンになりませんでした。
◎MIR
現在、無人状態でアマチュア局の運用は停止しています。
新しい乗組員を乗せたプログレスは、4月3日に打ち上げられる予定です。
▲DO-17
▲WO-18
▲JAWSAT
ビーコンは聞こえません。続報もありません。運用を停止しているようで
す。
▲ASUSat1
電源系にトラブルが発生し、運用を停止しました。
打ち上げ直後、南アフリカのSunSatチームによってビーコンが受信されま
した。ビーコンを解析した結果、バッテリが太陽電池から充電されていない
ことが解りました。以後、ビーコンは途絶え、今後も回復の見込みが無いよ
うです。
[from KK7KX/4X1KX Assi @amsat-bb、JJ1WTK @jamsat-bb]
▲OPAL
3月11日、ビーコンは聞こえませんでした。
▲StenSat
続報がありませんが、運用を停止しているようです。
4.これから打ち上がる衛星
◎P3D
アリアン507(アリアン5型の7号機)のセカンダリペイロードとしてエン
トリーされていることがアリアンスペース発行の機関紙 e-spaceで発表さ
れました。
http://www.arianespace.com/news_espace.html
打ち上げは7月が予定されています。
Provisional Ariane Launch Manifest (February - July 2000)
*********************************************************
Flight Launcher Payload Launch Date
---------------------------------------------------------------------
V127 Ariane 44LP SUPERBIRD-4 February 16
V128 Ariane 505 AsiaStar and Insat 3B March 16
V129 Ariane 42L Galaxy 4R April 6
V130 Ariane 506 Astra 2B and GE-7 May 23
V131 Ariane 44LP Europe*Star or PAS-1R Early July
or 44L
V132 Ariane 507 PAS-1R or Europe*Star, Late July
AMSAT P3-D and STRV-1C/1D
[from DB2OS Peter @amsat-bb]
P3Dがクルーに到着した際の画像がAMSAT-DLのサイトで公開されています。
http://www.amsat-dl.org/p3dkru/
[from DB2OS Peter @amsat-bb]
◎ISS
最初のISS乗組員とバックアップクルーに対してARISSの運用トレーニング
がおこなわれました。
アマチュア局の免許を持っている最初のISS乗組員は次のとおりです。
Bill Shepherd KD5GSL (米国)
Sergei Krikalev U5MIR (ロシア)
Yuri Gaidzenko CALL待ち (ロシア)
ロシアは、ロシアのモジュールに設置されるアマチュア局に対して3月2日
付けで2005年3月2日まで有効なアマチュア局の免許を発行しました。コール
サインはRZ3DZRです。
ISSでのアマチュア局の免許は一本化するようにIARUに答申中ですが、ISS
参加各国で取得する動きもあるようです。
最初のアマチュア局の設備は、2000年3月16日に打ち上げが予定されてい
るSTS-101で運ばれます。運用開始は、船外活動を伴うアンテナの設営のた
め、当初の計画より遅れ、2000年夏から秋が予定されています。
5.衛星に関する情報
★amsat-bb ML アーカイバ
amsat-bb メーリングリストのアーカイバがN9AVG Jeff氏によって作られ
ています。
http://n9avg.org/amsat/
★衛星用アンテナ画像集
7K4IIN 中島さんは、衛星用の画像を集め、「衛星用アンテナ写真集」と
して以下で公開しています。
http://www.jsdi.or.jp/~tina88/7k4iin/satant.html
引き続き、衛星用アンテナの画像を募集しています。詳細は、中島さん
7k4iin@jamsat.or.jp へ問い合わせ下さい。
参考
ANS、SpaceNews、JAMSATメーリングリスト、AMSATメーリングリスト
JN1GKZ 新井
jn1gkz@jamsat.or.jp http://www.din.or.jp/~m-arai/