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[jamsat-news:1203] SATINF#159 16 January 2000
衛星情報 SATINF#159 16 January 2000
1.運用中の衛星
●AO-10
姿勢安定化のためのスピンが止まってしまい、姿勢がふらついているもの
と思われます。そのため、状態はその日によって違います。ビーコンを受信
し、状態を把握してQSOに望むと良いと思います。
1月15日、近地点付近ではビーコンがふらついていました。
近地点付近で食が起き、トランスポンダがオフします。食の時間は次のと
おりです。時間はUTCです。
Date Start End
00/01/17 12:30:38 - 13:23:40
00/01/18 11:50:36 - 12:44:14
00/01/18 23:30:37 - 00:24:30
00/01/19 11:10:36 - 12:04:48
00/01/20 10:30:39 - 11:25:26
00/01/21 09:50:43 - 10:46:04
00/01/22 09:10:47 - 10:06:46
00/01/23 08:30:54 - 09:27:28
00/01/24 07:51:02 - 08:48:14
00/01/25 18:51:19 - 19:49:25
00/01/26 18:11:31 - 19:10:16
00/01/27 17:31:45 - 18:31:08
00/01/28 16:51:48 - 17:52:03
00/01/29 16:12:06 - 17:12:59
00/01/30 15:32:28 - 16:33:58
00/01/31 14:52:50 - 15:55:00
●RS-12/13
RS-13がKAモードで運用しています。北米では盛んに使われていますが、
日本ではほとんどアクティビティがありません。
現在、ロボットの運用はされていないようです。
●RS-15
Aモードで運用されているようです。
●FO-20
トランスポンダは正常に動作していますが、ビーコンは単一トーンではな
くなり、唸りをともなった音になっています。
1月16日は、良好なダウンリンクが帰ってきていました。
●FO-29
今後のスケジュールは次の通りです。1月12から16日は1200bpsデジタルの
予定でしたが、メモリエラーのため、アナログに変更されました。
1/12 - 1/16 アナログ(1200bpsデジタル)
1/17 - 1/31 アナログ
●AO-27
日照時間帯はトラポンがオンになっています。
12月14日にスケジュールが変更されました。新しいスケジュールは
TEPR 4=12
TEPR 5=48
です。衛星に日が当たり始めた6分後から18分間トランスポンダが動作しま
す。
[from KM4NZ @amsat-bb]
▲AO-16
12月12日0235zに送信が停止していることが確認されました。AO-16は、お
よそ1910日間、問題無く動作しており、今回のようなトラブルは起きていま
せんでした。
現在、MBL(Microsat Boot Loader)モードで動作しており、衛星内のメモ
リ内容をチェックし障害原因を解析する予定です。解析が終了するまでBBS
とデジピータ運用は停止されます。
[from WJ9F AO-16 Command Team @amsat-bb]
◎LU-19
デジピータ機能がオンになっています。
1月14日22時JST頃にCWビーコンがオンになりました。CWビーコンの運用は
18日頃まで続けられる予定です。
CWおよびPSKのテレメトリの受信報告に対してQSLが発行されるようです。
[from JH4DHX]
通常は、437.125MHzでPSKの運用がされますが、CWビーコンがオンになっ
ている時は、437.125MHzでCW、437.150MHzでPSKが運用されます。
CWビーコンは、12WPMで送信され、数値は次のコードが使われます。
0 - T 5 . E
1 .- A 6 -.... 6
2 ..- U 7 -... B
3 ...- V 8 -.. D
4 ....- 4 9 -. N
フォーマットは、
LUSAT HI HI VL N1 N2 N3 N4 N5 N6 N7 N8
です。
VLのVは、プログラムのバージョンを示します。LはRAMテストの結果でO
であればOK、Eであればエラーを表します。
N1からN8がテレメトリデータで3桁の数値で送信され、以下の式により換
算します。
CH 1: N1 +5 voltage 636/N1 Volts
CH 2: N2 +10 battery voltage 0.064*n2 Volts
CH 3: N3 CW transmitter temp 0.354*(134.7-N3) Deg. C
CH 4: N4 Output power TX ((10.9+N)^2)/40.1 mW
CH 5: N5 Box temperature #4 0.356*(136-N5) Deg. C
CH 6: N6 +10 v current 0.7*N6 mA
CH 7: N7 +Z voltage panel 0.15*N7 Volts
CH 8: N8 +8.5 voltage 0.056*N8 Volts
1月15日10時JST過ぎのパスでCWビーコンを受信しました。テレメトリーが
30秒間送信され、次の30秒間はオフになっています。
CWテレメトリは強力でアンテナの方向に関係無く、終始了解度5で入感し
ていました。
1月15日22時JST過ぎのパスでデコードしたPSKのデータです。この時もCW
ビーコンは送信されていました。
LUSAT-1>TIME-1 [15-Jan-00 22:07:29] <UI>:
PHT: uptime is 532/23:24:30. Time is Sat Jan 15 12:59:08 2000
LUSAT-1>AMARG [15-Jan-00 22:07:32] <UI>:
Jan 14
CW beacon active on 437.125MHz
We'll apreciate your TLM report
73 de Nestor
lu7xac@amsat.org
●UO-11
正常動作しているようです。
◎UO-22
正常に動作しているようですが、12月28日は運用を停止していたようです。
ここ数年衛星の温度が上昇しています。今週から全日照に入り、更に温度
が上がることが見込まれています。温度上昇を抑えるため衛星の姿勢を変え
る制御が先週おこなわれました。12日には姿勢変更が完了し、BBSの運用が
再開されたようです。
◎KO-23
運用が再開しました。
TX-0が2ヶ月程オフになっていましたが、オンになりました。2ヶ月間もオ
フになっていたのは管制局にトラブルが発生し、衛星に対してコマンドを送
信できなかったためだそうです。トラブルの原因は分かっていませんが、現
在は復旧しています。
衛星の電源事情は良好なようです。
1月15日に9600bpsの変調を確認しましたが、何もデコードできませんでし
た。
●KO-25
正常運用しています。
●IO-26
デジピータがオンになっています。
●TO-31(TMSAT-1)
BBSへの書き込みはできませんが、ディレクトリ、テレメトリデータ、CCD
カメラの画像データのダウンロードが可能です。
●GO-32(TechSat-1B)
断続したビーコンが送信されているようです。
●SO-33(SedSat-1)
ビーコンの送信がおこなわれています。
●SO-35(SunSat)
コマンド局により動作確認がおこなわれていますが、土日にFMリピータの
運用がおこなわれています。
常時リピータの運用がされないのは、電源事情のためのようです。
1月下旬にデジトーカ(Parrot Repeater)の運用が検討されています。
1月13日に受信報告に対してQSLが返送されてきました。SunSatのweb site
にあるのと同じものです。
1月2日、16日はスケジュール通り、日本上空でリピータがオンになり多く
の局が運用していました。
運用のヒント
Bモード時、真上を通過するパスでは±10KHzのドップラシフトがアップリ
ンクに生じます。従って、AOS直後は436.281MHz、LOS直前は436.301MHzにな
ります。アップリンク周波数もドップラシフトを考えて運用すると良いよう
です。
[from SunSat web site]
SunSatの情報は、次のweb siteから得られます。SUNSATが撮影した画像も
掲載されています。
http://sunsat.ee.sun.ac.za
http://esl.ee.sun.ac.za
http://www.jamsat.or.jp/oscar/sunsat/mirror/
2.調整中の衛星
▲PO-34(PanSat)
スペクトラム拡散の運用が予定されていますが、未だ運用されていません。
PanSatの情報は以下のサイトから得られます。
http://www.sp.nps.navy.mil/pansat/
●UO-36(UoSAT-12)
現在、ソフトウエアを試験するために437.025MHzで38.4Kbpsを運用中です
が、電源事情のため管制局であるイギリスサレー大学の可視範囲に限っての
運用であり、日本からはアクセスできません。
UO-36の運用情報
Uplink frequency 149.600
Downlink Frequency 437.025 (437.400に変更予定)
Broadcast callsign UO121-11
Uplink data rate 9600
Downlink data rate 38400
[from G7UPN/ZL2TPO Chris @amsat-bb]
UO-36の情報は以下のサイトから得られます。
http://www.sstl.co.uk/
3.運用を停止している衛星
●RS-16
10月25日 0412z±8時間に大気圏に再突入した模様です。ビーコンを送信
しただけで、遂にトランスポンダはオンになりませんでした。
◎MIR
現在、無人状態でアマチュア局の運用は停止しています。運用の再開は、
搭乗員が乗り組む2000年2月が予定されています。
夏に投棄が予定されていますが、米国のGolden Apple社が運用資金提供ス
ポンサーとして名乗りを上げたようで、投棄は免れそうです。
▲DO-17
▲WO-18
4.これから打ち上がる衛星
●P3D
AMSAT-DLとArianespaceとの間でP3Dの打ち上げの契約が交わされ、
Ariane 5で打ち上げられることが決まったと10月8日に発表されました。
2000年前半に打ち上がる見込みですが、詳細はまだ決まっていないようで
す。
12月19日現在、P3Dは、オーランドのP3Dラボにあります。打ち上げ場で
あるクルーに運搬するための許可が下りるのを待っています。
◎JAWSAT/ASUSat1/OPAL/StenSat
JAWSAT、ASUSat1、OPAL、StenSatの4つのアマチュア衛星が同時に打ち上
がります。1月15日に打ち上げが予定されていましたが、再び延期になりま
した。打ち上げ予定は未定です。
●JAWSAT
運用予定周波数は次のとおりです。
ダウンリンク3波
437.175MHz 4800,9600,19200, 38400bps GMSK, 0〜8W
437.075MHz 4800,9600,19200? bps GMSK, 約2W
2403.2MHz 9600 bps GMSK, 約2W
アップリンク2波
145.xxxMHz 9600bps GMSK (未公表)
[from JJ1WTK @jamsat-bb]
JAWSATは、打ち上げ直後、437.175 and/or 437.070MHzで9600bpsのテレメ
トリを送信する予定です。N7SFI Randy(n7sfi@amsat.org)は、打ち上げ直
後のテレメトリデータを求めています。
JAWSATの情報は以下のサイトから得られます。
http://www.webcastingtv.com/jawsat/
●ASUSat1 デジタル中継器とアナログ中継器を搭載しています
運用予定周波数は次のとおりです。
デジタル アップリンク 145.xxx MHz (未公表)
ダウンリンク 436.700 MHz
アナログ アップリンク 145.820 MHz
ダウンリンク 436.700 MHz
(送信器はデジタル/アナログ兼用)
[from JJ1WTK @jamsat-bb]
ASUSat-1は、打ち上げ直後、436.700MHz 9600bpsでテキストとバイナリの
ビーコンを送信する予定です。
ASUSatと打ち上げロケットの画像が以下のサイトで公開されています。
http://nasa.asu.edu/ASUSat/VAFB991202.html
ASUSat-1の情報は以下のサイトからえ得られます。
http://www.eas.asu.edu/~nasasg/asusat/launchcampaign/launchcampaign.html
●OPAL アップリンク 70cmバンド
運用予定周波数は次のとおりです。
アップリンク 9600bps 70cmバンド
ダウンリンク 9600bps 70cmバンド
[from JJ1WTK @jamsat-bb]
OPALの情報は以下のサイトから得られます。
http://ssdl.stanford.edu/opal/index.html
●StenSat
12立方インチの大きさ(マイクロサットより小さく、ピコサットと呼ばれ
ている)でJモードのFMリピータを搭載した衛星です。StenSatは、スタンフ
ォード大学のOPAL (Orbiting Picosatellite Automated Launcher)実験の一
環として打ち上げられるものです。
運用予定周波数は次のとおりです。
アップリンク 1200bps AFSK 145.840 MHz
ダウンリンク 1200bps AFSK 436.625 MHz
[from JJ1WTK @jamsat-bb]
StenSatの情報は、以下のサイトから得られます。
http://www.erols.com/hheidt
●ISS
MIRで実績のあるMAREX-NA (Manned Amateur Radio Experiment, North
American Division)のSSTVシステムがISSに搭載されることに決まりました。
MIRでは、TASCOのSSTVシステムとKenwoodのTM-V7Aから構成されていまし
たが、ISSでは、ラップトップPCをベースにしたシステム(SPACECAM1)に
なります。現在、HFでシステムの試験がおこなわれています。
最初のアマチュア局の設備は、2000年3月16日に打ち上げが予定されてい
るSTS-101で運ばれます。運用開始は、船外活動を伴うアンテナの設営のた
め、当初の計画より遅れ、2000年夏から秋が予定されています。
5.衛星に関する情報
★Y2K対応状況
Y2Kの問題があるソフトとその対応状況をまとめました。
IT
起動要素の読み込みができませんが、起動要素のフォーマットを変
換すれば読み込みができます。F6HCC作のCVITKにより、NASA 2ライン
フォーマットをAMSATフォーマットに変換したデータを読み込みます。
CVITKは、
http://www.amsatnet.com
http://www.amsat-on.org
から入手できます。
QT98 4.0J(PC-9801版)
起動要素を読み込み、Keplerian Data editの画面でepochのみ表示
されているものをそのまま再入力することによって正常動作するよう
です。起動要素更新毎にこの作業が必要です。
[from JG3XOD、JH4DHX @jamsat-bb]
QT 4.0a(英語DOS版)
Y2Kに対応していません(Y2K対応版はリリースされません)。
N4HY Bob氏はWINDOWS版のQT 5.0を作成しており、近々にリリース
予定だそうです。
[from N4HY Bob @jamsat-bb]
WinOrbit
起動要素が読み込めない問題がありましたが、最新版では修正され
ているようです。
RealTrak
プログラムをアップデートする必要があります。差分プログラムは
http://www.nlsa.com/update.html#DOS
から入手できます。
[from W9IP @amsat-bb]
NOVA DOS版
プログラムをアップデートする必要があります。差分プログラムは
http://www.nlsa.com/update.html#DOS
から入手できます。
[from W9IP @amsat-bb]
WiSP32
起動要素が読み込めない問題が発生します。GSCをY2Kに版対応した
バージョン 2.03 (2.02がリリースされたが一部のユーザでトラブル
があったので2.03にアップデートされている)に差し替える必要があ
ります。AMSATのweb siteから入手できます。
[from G7UPN/ZL2TPO Chris、W0SL Roy @amsat-bb]
WiSP16
16ビット版はY2Kに対応しません。AMSATのweb siteからは削除され
ました。
[from W0SL Roy @amsat-bb]
PB/PG
Y2K対応版がAMSATのサイトにあります。
★P3Dビーコンでコード用 400bps PSKモデム
P3Dのビーコンは、AO-10やAO-13と同様に400bpsのPSKがメインになるよう
です。400bps PSKは一般的ではありませんが、専用モデム、DSPモデム用ソ
フトなどがあります。
専用モデムとして、G3RUHが設計したものがあります。この基板は現在で
も入手可能だそうです。基板のみと完成品があるようです。詳細は
http://www.jrmiller.demon.co.uk/products/p3dem.html
をご覧ください。
[from JH3BUM @jamsat-bb]
★8J1RL
JA9BOH 前川さんの任期も残り2週間となりました。多忙な状態が続いてい
るようで、今年に入ってから音信不通状態です。
日本との窓は31日までありますが、最後にAO-10で声を聞くことができます
でしょうか...?!
参考
ANS、SpaceNews、JAMSATメーリングリスト、AMSATメーリングリスト
JN1GKZ 新井
jn1gkz@jamsat.or.jp http://www.din.or.jp/~m-arai/