[Date Prev][Date Next][Thread Prev][Thread Next][Date Index][Thread Index]

[jamsat-news:1085] SATINF#140 16 May 99



衛星情報 SATINF#140   16 May 99


◎AO-10
  休眠状態から完全に回復しています。

  深いQSBが有るものの、最良に近い状態になっています。しかし、今の状
 態は長続きしないだろうと考えられています。
  NORADは、再びAO-10を捕捉したようで、正確な軌道要素が発表されていま
 す。
                       << from W4SM web site, Tks JA6BX @jamsat-bb >>

  食があります。食の期間は太陽電池に太陽光が当たらなくなり、トランス
 ポンダが停止します。今回の食は、4月16日から始まっており、来年3月26日
 まで毎オービットで発生します(現在の軌道要素を使いNOVAで計算)。
  今週の日本の窓での食の時間は次のとおりです(時間はUTC)。
     Date      Start      End
    99/05/17  14:41:06  15:30:23
    99/05/18  14:00:57  14:50:07
    99/05/19  13:21:04  14:10:01
    99/05/20  12:40:54  13:29:53
    99/05/21  12:00:59  12:49:33
    99/05/22  11:21:01  12:09:20
    99/05/23  10:40:50  11:28:58

  衛星の回転速度は、現在段々遅くなっています。15日のスピン周期は163
 秒でした。


RSシリーズ
●RS-12/13
  RS-13がKAモードで運用しています。北米では盛んに使われていますが、
 日本ではほとんどアクティビティがありません。
  16日には21MHzのQSOが聞こえました。また2mのアップリンク信号も良好に
 帰ってきました。

●RS-15
  Aモードで運用されているようです。

▲RS-16
  ビーコンのみ送信しているようです。
  トランスポンダの運用は期待できそうもありません。


●MIR
  平日はパケット、週末はSSTVの運用が予定されています。モードの切り替
 えは搭乗員が手動でおこなっており、予定通りにならないこともあります。
  現在、搭乗員は、多忙でSSTVの運用(切り替え)ができない状態だそうで
 す。

  FX0STBが時々運用をおこなっているようです。

  16日はパケットの運用も停止していたようです。


FOシリーズ
●FO-20
  トランスポンダは正常に動作していますが、ビーコンは単一トーンではな
 くなり、唸りをともなった音になっています。


●FO-29
  16日は予定通りアナログモードの運用がされていました。
  今後のスケジュールは次の通りです。
    5/10 - 5/17 アナログ
    5/17 - 5/24 1200bpsデジタル
    5/24 - 5/31 アナログ


●AO-27
  日照時間帯はトラポンがオンになっています。
  13日にスケジュールが変更されました。新しいスケジュールはTEPR 4=34、
 TEPR 5=70ですので、衛星に日が当たり始めた17分後から18分間トランスポ
 ンダが動作しています。
  16日に8J7ITU(op JA7JZS)の運用がありました。


●AO-16
  BBSが動作しています。


▲DO-17
  運用を停止しています。


▲WO-18
  運用を停止しています。


●LU-19
  デジピータ機能がオンになっています。

  16日にデコードしたLU-19の信号です。
    LUSAT-1>AMARG [16-May-99  09:51:52] <UI>:
    January 20 - 1999.
    9 years of LUSAT in the space !
    On Board Computer reload in progress.
    Digipeater active.
    
    Norberto - LU8DYF.

    LUSAT-1>TIME-1 [16-May-99  09:52:08] <UI>:
    PHT: uptime is 288/11:11:51.  Time is Sun May 16 00:46:29 1999


UOシリーズ
●UO-11
  正常動作しているようです。

●UO-22
  正常に動作しています。

◎UO-36(UoSAT-12)
  UoSAT-12にオスカーナンバーが付き、UoSAT/OSCAR 36(UO-36)となりま
 した。 
  2日には、新しい装備である Space GPS Receiver (SGR) の試験が実施さ
 れたようです。

  UoSAT-12の情報は、以下のサイトから得られます。
    http://www.sstl.co.uk/missions/subpage_missions.html


KOシリーズ
▲KO-23
  運用を停止しています。

●KO-25
  正常運用しています。


▲IO-26
  運用を停止しています。


●TO-31(TMSAT-1)
  BBSへの書き込みはできませんが、ディレクトリ、テレメトリデータ、CCD
 カメラの画像データのダウンロードが可能です。


●GO-32(TechSat-1B)
  断続したビーコンが送信されているようです。


●SO-33(SedSat-1)
  ビーコンが送信されているようです。


◎PO-34(PanSat)
  スペクトラム拡散の運用が予定されていますが、運用開始はまだ先のよう
 です。

  amsat-bbにもPO-34に関する情報はほとんど上がっていませんが、ホーム
 ページに時々、状況報告がなされているようです。地上での最終組み立て時
 にアンテナを曲げてしまった影響でアンテナパターンに乱れが生じ、通信に
 支障をきたしているようです。また、予定外のスピンが掛かってしまい問題
 視しているようです。
  詳細はPanSatのページをご覧下さい。
    http://www.sp.nps.navy.mil/pansat/
                                         << Tks JA6SNK/1 @jamsat-bb >>


◎SO-35(SunSat)
  Sバンドを使ってPAL TVの試験に成功しました。Sバンドの信号は良好なようです(こ
れはアマチュアのペイロードではないかもしれません)。

  また、これまでの経緯をまとめたものが発表されました。
    SUNSAT Micro satellite Launch Attempts: 
    14/1(T-4min), 15(T-8min),  20, 21, 22, 26, 27(T-4min), 28 (T+13 sec),
    7/2(T-4min), 12(T-4min), 13(T-4min), 23!!! February 1999

    24 Feb: switch telemetry transmitter on and hear first signals
    25 Feb: record and analyse first telemetry 
    26 Feb: more telemetry, first switch on of OBC1, 'I'm alive' 
    27 Feb:  boom deployment, more telemetry,
    28 Feb:  upload first diary to OBC1 to initiate 10 min interval diary,
    downloaded in the USA
    1 Mar: restart OBC1, upload diary to do WOD file over 70 min
    3 Mar: backup telecommand path verified
    4 Mar: y-axis torque coil working,  estimators switched on
    5 Mar: estimators switched on, reliable communication day and night
    6 Mar: SUNSAT attitude is stabilised and pointing to the earth
    PHASE I COMMISSIONING COMPLETE - JJDP
    14 Mar: SUNSAT is voice repeater and 38 radio amateurs
    use it to talk to each other
    21 Mar: SUNSAT Reaction wheels used to rotate satellite, 
    FIRST TIME FOR A GRAVITY GRADIENT SATELLITE
    24 Mar: NASA JPL GPS receiver switched on
    25 Mar: Successful 128kbyte code upload for ADCS and
    filters are converging
    5 Apr: Calibration of ADCS actuators
    12 Apr: Successful testing of software upload for OBC1
    14 Apr: Successful rotation of imager tube
    15 Apr: Groundstation repairs due to rain damage begin
    21 Apr: First star mapper image downloaded and first imager
    sensor test indicates all is functioning well
    22 Apr: OBC software successfully uploaded
    11 May: First images from the PAL TV imager on SUNSAT
    13 May: First images with the PAL TV imager of South Africa

  SunSatの情報は、次のweb siteから得られます。SUNSATが撮影した画像も
 掲載されています。
    http://sunsat.ee.sun.ac.za
    http://esl.ee.sun.ac.za
    http://www.jamsat.or.jp/oscar/sunsat/mirror/



★8J7ITU
  JAMSAT東北地区メンバーの尽力により、ITUの特別局、8J7ITUがAO-27、
 RS-13(FO-20/29、AO-10での運用も可能性あり)にQRVすることになりまし
 た。8J7ITUの運用は5月15日から23日までですが、衛星の運用は土日が予定
 されています。
  16日にはAO-27での運用を聞きました。
                                         << from JA7JZS @jamsat-bb >>


★W1AW/85
  ARRL設立85周年を記念してW1AW/85の運用が、5月17日から23日におこなわ
 れ、衛星へのQRVも予定されています。今週後半は、AO-10で北米の窓が開け
 るので、日本からのQSOも期待できます。


★Sputnik 40、Sputnik 41 QSL
  Sputnik 40(RS-17)のQSLは、在庫切れになっていましたが、追加分の印
 刷が完了しました。未発行分の処理がなされると思われます。
  Sputnik 41(RS-18)のQSLは、現在発行の準備が進められています(早け
 れば来週末に発行?)。
          << from G/F6AGR (Member of the AMSAT-F Bureau) @jamsat-bb >>


★DTLM
  UoSAT系衛星のテレメトリをデコードするためにはDTLMというAMSAT-UKの
 頒布品が必要でしたが、TMSATやUO-36には対応していませんでした。今般、
 DTLMの改良版がリリースされ、UO-36のテレメトリを解読できるようになり
 ました。
  DTLM改良版とUO-36の解読式ファイルは、以下のURLにあります。
    http://www.ee.surrey.ac.uk/EE/CSER/UOSAT/amateur/uosat-12/
                                           << Tks JJ1WTK @jamsat-bb >>

  DTLMを使いこなすにはテクニックが必要なようです。以下にJE9PEL 脇田
 さんがjamsat-bbに書き込んだメールを添付します。参考にして下さい(デ
 コード例は割愛させて戴きました)。
                                           << Tks JE9PEL @jamsat-bb >>
  ------------------------------------------------------------------

                    JE9PEL/1 脇田 12 May. 1999

 テレメトリ解読プログラム「DTLM」を用いて、WiSP32で受信済みのKISS
 データを各時点において表示させ、かつ、テキストファイルとしてそれ
 をデコードした結果を再保存する方法を確認しましたので、報告します。

    dtlm /f uo12obc /r 99042300.kss /mc

 このコマンド入力により、衛星UoSAT-12 の打ち上げ二日後の4月23日に
 受信した KISSファイル 99042300.kss をデコードすることができます。
 画面の右上に受信日時分秒が表示されますが、受信時刻の最後まで一気
 に画面が変化しながら表示されてしまいます。

 DTLM が立ち上がった後に、任意の時点でキーボード上の「Pause」キー
 を押下すると、その時点で画面スクロールが一旦、停止します。ここで
 他の任意のキーを押下すると、再びデコードが始まります。

 また、任意の時点で「D」キーを押下すると、その瞬間に 押下した時点
 の全てのデコード結果が、「Spool.tlm」というファイル名で 自動的に
 保存されます。さらに「D」キーを押下するたびに デコード結果がこの
 ファイルに継続保存されていきます。

 ここからがテクニックなのですが、KISSファイルの中の希望する時分秒
 の時点のデコード結果をファイルとして保存したい場合、画面の右上の
 時分秒の表示をみながら、その時点で「Pause」キーを押下し、そして
 「D」キーを二度、連射するのです。

 「Pause」キーを押下した後は、「D」キーは一度ではダメです。一度で
 は画面スクロールの再開と解釈されてしまい、ファイル保存することが
 できません。「Pause」キーを押下した後は、「D」キーは二度押下です。
 そうすると、次のデコードが再開すると同時に、その時点でのデコード
 結果を瞬間的にファイルに保存することができるのです。

 このようにして、KISSファイル 99042300.kss の中の受信時刻の最初と
 最後の二回をデコード保存した結果を次に報告します。なお、各時点の
 一行目は、「D」キーを押下した時の時刻(UTC)が自動的に書き込まれる
 のですが、参考のため、ここでは KISSデータを受信した時の時刻(UTC)
 に編集しました。

 ここで紹介したコマンドオプションの他に、COMポートを変更する /c 、
 シリアルボーレートを設定する /b などがあります。また、「W」キー
 で 解読式を「Cfgspool」というファイル名で保存することもできます。
 このプログラムを終了する際は、「Q」キーを押下します。

 なおこのプログラム「DTLM」について、JJ1WTK坂本氏から多くのご助言
 をいただきました。ここに御礼いたします。
  ------------------------------------------------------------------


参考
 ANS、SpaceNews、JAMSATメーリングリスト、AMSATメーリングリスト


JN1GKZ 新井
   jn1gkz@jamsat.or.jp     http://www.din.or.jp/~m-arai/