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[jamsat-bb:18378] 和歌山大 IfESが ARISS スク


みなさんへ

大変遅くなりましたが、先週開催されたARISSスクールコンタクトについて紹介します。


8月26日夜、和歌山大学のキャンパスで、宇宙教育研究所(Institute for Education on Space)が、ARISSスクールコンタクトを県下で初めて実施し、ISSに滞在中の星出彰彦宇宙飛行士と和歌山市内の小学生たちが交信しました。


今回の開催は、6月の河内長野でのアンテナ撤収時に「次回は和歌山で」とタワー等を和歌山大学に持ち込み、秋から年度内の開催を目標に準備していたのですが、8月に入ってから「今月の20日の週に実施できないか」との打診があり、急な開催となりました。IfESでは直前に全国規模のイベント2件を続けて開催し、お盆休みも返上しての準備となりましたが、本来の子どもたちへの科学教育は不十分ながらも、NASAや総通への申請を何とか間に合わせました。
お盆明けには校舎の屋上にタワーとアンテナを準備していましたが、前々日に念願の12m DISH(学内設置では国内最大)横の野外開催が許可されました。前日に急遽タワーを移動して、ついでにクロス八木のスタックを12m DISHの先に取り付けてしまいました。(クロス八木のビーム 方向は反射鏡でなく、DISHのビーム方向に設置。12m 巨大DISHを単にクロス八木のローテーターとして使用する超贅沢な仕様を実現!)
当日午後には関西ARISSのメンバーが到着、いつものように寄って集っての作業で着々と準備が整い、19:54のパスへの挑戦を待ちました。


10秒前の会場一体のカウントダウンを合図に、北西の地平からのAOSと同時に、8N3IFESコントロールオペレーター佐藤奈穂子特任助教がコール、数回の呼出の後にNA1SS星出宇宙飛行士の応答が受信でき、子どもたちの交信がスタートしました。
子どもたちのすぐ横では巨大DISHが高速で稼動し、そのビームの先には明るく輝くISSが時折雲に隠れながらも大きく弧を画き地球の影へと姿を消していきました。交信中には数回、ISSから(?)のパケット信号により星出さんからの信号が途切れることがありましたが、子どもたちは冷静に「もう一度お願いします」と対応し、20人全員の交信を無事終えました。
最後に、和歌山大学が代表機関となった小型人工衛星「RAIKO」を、9月に「きぼう」からロボットアームで直接放出する操作を星出さんに依頼して約10分間の交信を終了し、ISSは東南東の地平にLOSしました。

実は、12m DISHの駆動制御はEL10°でリミットがかかっており、AOS直後はEL10°の位置で待受けて約2分後の追尾開始、LOS前もEL10°で追尾停止していました。このため、会場の片隅に準備していたいつもの6mHタワーとクロス八木に接続した予備機からは、少し早く星出さんからのコールが聞こえていたようですし、終了後会場が拍手と歓声と笑顔に包まれている時にも星出さんからの最後のメッセージが受信出来ていたようです。
クロス八木のビーム方向をDISHのビーム方向より10°下向きに設置し、DISHのELを常に10°高く制御していれば、もう少し長く交信できていたと思われます。
また、直径12mのDISHが、バックグランドからの反射波を十分に遮蔽していたようで、追尾中は大変安定した受信が出来ていました。

今回の開催は、和歌山県下初、女性コントロールオペレーター関西初、大学の研究施設の主催で開催国内初、野外で実施国内2例目、など有意義なものとなりました。
また、関西ARISSプロジェクト、関西JAMSATのメンバーと供に地元のJARL和歌山県支部、宇宙通信苦楽部(みさと天文台友の会)もサポートに加わりました。

JAMSAT関係の参加者
JAMSAT理事 JH4DHX/3大谷さん
ex JAMSAT理事 JA3CF岩崎さん
JH3BUM 石原さん
JH3NYP 岸裏

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         岸裏 一起 JH3NYP
       jh3nypあjamsat.or.jp
         jh3nypあjarl.com
     ([あ]を@に変えてください)
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