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[jamsat-bb:13777] Re: 今朝のKバンド情報


JF6BCC 今石です。

At 2003/08/14 19:55:45 Shirou Yosida wrote:
> MBが聞こえなかったでK終了後、TELMでURxの
> AGCを観察した所、なんと最大14-15dBの値でした。
> 通信していた各局は殆どがS:9--9+でMB-10dB
> の局は1−2局でした。

  テレメトリアーカイブから該当のオービット 1280 のデータを取得して、
K帯運用時間の MA 124〜134 の U/L 帯の AGC 値変動を抽出し、P3T で
グラフ化してみました。

U-AGC
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley/4703/temp/ao40-1280-uagc.gif

L1-AGC
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley/4703/temp/ao40-1280-l1agc.gif

L2-AGC
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley/4703/temp/ao40-1280-l2agc.gif

  L 帯の AGC 値のグラフがあまりにフラットなので、誰も出ていなかった
のではないか、と言う気もしますが、過去のテレメトリデータから作った
グラフでも、だいたい L 帯の AGC 値グラフはフラットになります。L 帯
の受信機の AGC 値は、アップの信号強度の影響をあまり強く受けないの
だ、と考えるべきですね。

> 海外局ではMBと同じSの局(イタリヤ)があったのには
> 衝撃をうけました。

  U からの Up では、MB と同程度の強度でアップすると LEILA にしから
れるはずなので、そのイタリア局 (--;) は L からの UP だと思います。
また、orbit 1280 では K 帯の運用時間中、イタリアは視界に入っていな
いはずなので、このパスに限っては、直接K帯の運用に影響はしなかった
だろうと思いますが、ちょっと西にズレてればモロですね。
  いずれにしても、最近の AO-40 でビーコンと同程度の信号強度で平然
と交信している局は (LEILA が反応しにくい SSTV 信号を除いて) おそら
く L 帯アップだと思いますよ。L の方はご覧の通り AGC 値の反応が鈍い
うえに、LEILA からノッチされることもないので、パワーをかけるとやり
たい放題ですから… (--;)。

> 玉川さんの情報にもあった様に、これではKの運用
> 実験はかなり困難になると予想されます。
> 困ったものです。

  U 帯の過大アップリンクは確かに問題ですが、もともと U 帯にはレー
ダーだの違法局だのの信号があって、誰も QRV していないような状態で
もそこそこの U-AGC 値がありますので、もともと弱い K 帯向けのアップ
リンクをするには、U 帯は不利ですね。

At 2003/08/12 23:15:54 Masaji Tamagawa wrote:
> JH1AOY 玉川です。
> AO-40のKバンドレポートがヨーロッパ局から私信でありました。
> 24048.27 MHz UアップリンクではLEILAが稼動し信号レベルがさがる
> のでL1アップリンクがベターとのことです。Uアップリンク局パワーにご注意くだ
> さい。

  LEILA は過大な信号を IF でノッチアウトするよう動作しますが、LEILA
が稼動するような過大アップリンクがある間は、U 帯受信機の AGC 値が上
がっているので、U からのアップリンク全体の信号は抑圧されることになり
ます。K 帯はただでさえ弱いのに、十分にアップできないとなるとますま
すループテストができない訳で…。
  対して、L1 アップリンクがベターだと言われるのは、前述した様に L1
帯の RX-AGC 反応が鈍いので、自分が/他人が少々強くアップリンクした
ところで邪魔されない、また、U 帯の過大アップリンクに影響されない、
と言うことからだと思います。その欧州局が言っているのはこのことです
が、自分自身がアリゲータになり易いと言う "両刃の剣" でもあります。

  いずれにしても、L1 帯であろうが U 帯であろうが、アップした信号は
S2 と K の両方に降りてきます。K で自分の返り信号を確認しようとして
ウカツに出力を上げると、それは S2 に過大なダウンリンクを発生させる
ことに直結します。
  特に L 帯からの UP は LEILA によるノッチが効きませんので、L 帯 UP
で K 帯 DOWN の実験をされる方は注意が必要ですね。同時に S2 帯に、自
分の信号がどの程度で返ってきているのかを確認すべきだと思います。

では。

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Yoshihiro Imaishi 今石良寛 - 福岡県北九州市
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