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[jamsat-bb:13448] RE: [jamsat-bb:13441] Re: [jamsat-bb:13440] 運用報告&回答


藤田さま
CubeSat管制局さま

 相田/JR1HUOです。


 NORDから発表されている軌道要素のどれが、自らの衛星の要素か
決めかねてた状況に意外な感じを持っています。

 これまでにそれらしい軌道として2003031D,E,Hが推定されていますが
起動要素のそれぞれの値を見ると明らかにHはBSTARの値が桁違いに
異なっているので違うと思っていましたが、そろそろ話が収束してきたよう
です。

 どの軌道要素の計算結果がその時点でもっともらしいかはいくつかの
軌道要素が候補になると思いますが、測定する場合には藤田さんが
測定しようとしているTCAを求めるのが正しいことです。

 TCAを正確に推定するためには受信する信号の正確な発信源の
周波数を知る必要がありますが、それを推定する方法としては、ドップラ
ーシフトが大きく、変化が少ないAOSとLOSを観測してそれから推定する
ことは正しいことです。 高度800km程度の衛星では天頂付近を通過する
際にはTCA付近では1秒で100Hz弱程度の変化になるので、TCAの
時刻を10秒程度の精度で求めることが期待出来ます。

 話を軌道要素に戻すとそれぞれの軌道要素で計算したTCAの推定時刻と
実際に受信した信号の周波数の変化を時間間隔を少しおいて何度か観測
比較すると、どの軌道要素が一致するかは迷うことなく推定出来ていました。

 考慮することととしては、信号源の温度特性ですが、管制局が持っている
データから推測すると大きな誤差要因にはならないようです。 また、何回か
のパスを観測すると傾向は推定出来ます。

 何人かの方からLOSの時刻が報告されていますが、観測条件で大きな
誤差を含むことになるので、せっかく受信報告をされるのであれば、実際の
周波数と若干のずれがあっても、公称周波数を採用してTCAを観測すること
がより意味のある観測になると思います。

 出勤前の忙しい時間だったり、仕事中で家に帰っていない時間だったりで
なかなか受信する機会がありませんが、計算と実測を比較してみたいと思
います。

 興味深く拝見させていただいております。 では、


> -----Original Message-----
> From: owner-jamsat-bb@ns3.jamsat.or.jp
> [mailto:owner-jamsat-bb@ns3.jamsat.or.jp] On Behalf Of Fujita
> Tadayoshi
> Sent: Friday, July 11, 2003 4:12 PM
> To: jamsat-bb@jamsat.or.jp
> Subject: [jamsat-bb:13441] Re: [jamsat-bb:13440] 運用報告&回答
>
>
>
> 東大チーム程毓梁さん、JAMSAT-bb参加のみなさま こんにちは。
>
>                                     7N1JVW 藤田忠義 横浜市緑区
>                   E-mail: FA7T-FJT@asahi-net.or.jp
>
>
> 程毓梁さん、ご多忙のところ早速のご回答をいただきありがとう
> ございます。
> 容積1000ccの小型衛星が、過酷な条件の宇宙に飛出してみごと
> な作動をしていますね。
> また周波数の変動がきわめてすくなく、ほぼ仕様書どおりに送信
> していることも、宇宙環境を考えると驚きです。
>
> 私はアマチュア無線レベルの機材を活用して、FMパケットを受信
> したり、ドップラー周波数の測定をいたしたく、関心をもっています。
>
> 横浜市緑区の天頂付近を通過するオービットの、AOS直後と
> LOS直前の、ドップラー周波数の変化の少ないときに周波数を
> 計測し、両者の値から周波数測定をしてみたく思います。
>
> ドップラー周波数の測定には、ハム用受信機で受信をし、サウンド
> カード使用のAO40rcv.exeのスペアナ機能で周波数表示をし、
> それにSSGを周波数マーカーとして使って、±100Hz位の確度で
> 周波数観測ができないかなどと考えて、前回のような質問をさせ
> ていただきました。
>
>
> > 藤田さんの質問にお答えします。
> > (1)XI-IVの送信周波数は公称周波数通りのはずですが、
> > 温度条件による中心周波数のずれや地上の無線機
> > 固有なずれを全部含めて、我々はCW受信の際、
> > 周波数=中心周波数+ドップラシフト量+1.6KHz(経験値)
> > を採用しております。
> > ちなみに、我々が行っているXI-IVデータ配信サービスの
> > 内容によると、通信機の温度は17.9℃なので、周波数は
> > +500Hzほどずれるはずです。
> >
> > (2)運用経験によると、一日の周波数のずれはほとんどなく、
> > (1)のように1.6KHzのオフセットを固定して自動制御での
> > 受信が可能です。
> > しかし、我々の仕様書によると、温度によって我々の衛星の
> > CW送信機の周波数は最大
> > +1.1KHz〜-1.5KHzのずれになっております。長期的に
> > どう変動するかはまだ推定しかねるところがあります。
> > 我々も運用で実際に確かめようと考えているところです。
> >
> > 引き続きXI-IVをよろしくお願いします。
> >                                                             程毓梁
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