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[jamsat-bb:11082] Re: AO-40の軌道の変化


相田さん、今石さん、みなさま

 JAMSATに入会して、人工衛星の軌道には、静止(同期)軌道の
他に、「太陽同期軌道」や「モルニア軌道」というものがあること
を知り、そして、これらの軌道が、相田さんが説明された衛星軌道
の摂動項を巧みに利用したものであることを知り、こんなことを思
いつく人がいるんだア、と感激いたしました。

 これは、いまは絶版となっている「アマチュアの衛星通信」という
同時のJAMSATメンバーの方が書かれた本に読んで知ったものですが、
今なら、インターネット検索(例えば、Google)で、これらのキーワ
ードを入れて検索すれば一瞬にして知ることができるものと思います。

4月13(土),14日(日)に開催される予定のJAMSATシンポジウ
ムに、相田さんは出席されますでしょうか。もし、出席されるようで
したら衛星軌道計算ソフトCalsatをどのように開発されたのかについて
お話をぜひお聴きしたいと思います。私も会場が禁煙ならば参加する予
定です、HI。

JH1CMP 井関守三 2002/03/16

JF6BCC今石さんが書いたこと
>> この点は他の方からも指摘されましたが、「昇交点赤経と近地点引数が変
>>化する(=軌道面がズレる)のは、他の要素の変化に伴うものだ」という説
>>明では、疑問は解消しません。それらの軌道要素が変化するような、衛星に
>>かかる外的応力は、どのようなものなのだろうか、それが疑問の根幹なんで
>>す (^^)。
>>
>>  書籍などで「地球が赤道付近にわずかに膨らんでいること」や「月や太陽
>>の重力の影響」と簡潔に説明されてはいますが、それをもっと具体的なイメ
>>ージで理解できないかなあ、と思っている訳です。でないと、自信を持って
>>人に説明できませんから…。
>>


相田さんが書いたこと
>  昇交点赤経と近地点引数、実は平均近点角も永年摂動項として累積されて
> 変化します。 これは太陽や月、大気の影響ではなくて、地球には大きさが
> あって、その大きさによるポテンシャルがあるためです。
>
>  また、地球の形は回転楕円体で大きさと質量を持つために慣性モーメントが
> 生じます。 この場合、Z軸を自転軸とするとXとY軸がある赤道面からの角度
> すなわち緯度によってその大きさが変わります。
>
>  昇交点赤経と近地点引数の変化は、地球の赤道半径、衛星軌道の長半径、
> 離心率、軌道傾斜角、平均運動、地球の力学的形状係数(観測値)から計算
> で求めることが出来ます。 なかでも軌道傾斜角によって大きく変化します。
>
>  昇交点赤経と近地点引数の変化と軌道傾斜角は、
>
>  昇交点赤経は、
>    0度<軌道傾斜角<90度では、西向きに移動
>        軌道傾斜角=90度では、変化なし
>   90度<軌道傾斜角<180度、東向きに移動
>
>  近地点引数は、
>    軌道傾斜角<63.4度では、衛星の運動方向に移動
>    軌道傾斜角=63.4度では、変化なし
>    軌道傾斜角>63.4度では、衛星の運動方向と逆に移動
>
>  の関係があります。
>
>  なお、衛星軌道の長半径、離心率、軌道傾斜角には、永年項はありませんが
> 太陽、月、太陽光圧、大気などの外的応力で小さいながらも影響を受け、その
> 変化が、昇交点赤経と近地点引数に影響することになります。
>
>  これらについては、長沢 工 著 天体力学入門(下)12章に詳しく記述さ
> れて
> います。 当方には記述されている難解な式や展開、変換は理解できていませ
> んが、上のような関係があると理解しています。
>



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