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[jamsat-bb:10804] Re: 統計値から・・・


Mr. Shibayama wrote at 1 Feb 2002 12:17

> 今回の送信電力データの統計値から何を理解すればよいのですか。
> 信頼区間がわかってどうなるのですか。
> あるいは、この結果から
> 確定的でないにしろ、何が想定できるのですか。
> 
> この辺の説明がないと
> 統計計算の結果の扱い方が理解できないでいます。


アナログ(JTA)送信電力に関わる統計量の一つとして その平均値を考えた時に、
標本平均を用いて「その母集団の平均mを確率的に推定した」ということです。

つまり、本来 未知の母集団の平均の真値mが、たった 10個の標本から たぶん
確率 95%で この範囲にあるだろう、と統計計算をして推定したにすぎません。
もしかすると 母集団の真値mは、この推定区間からはずれたところ(確率 5%)
にあるかもしれません。確率的ということは、このような意味です。

明らかに大きく外れた数値が多くあったとして、他の統計計算も考慮してその
原因が物理的に、衛星の空間的位置に関係しているのか、太陽との関係なのか、
あるいは送信部の理由によるものなのかが、総合的に判断できるかもしれませ
んが、この区間推定はあくまで今述べたように、母集団や標本という観点から
統計学的・数学的な視点からながめたものです。

今回、その母集団を表す特質の一つを「平均」という尺度で統計学的な考え方
をしてみたわけですが、その尺度には分散や標準偏差の他にも歪度や尖度など
のとらえ方もあります。いずれにしても統計計算というのは、物理学的な扱い
というよりも、どちらかというと数学的な観点からながめていると言えます。


PS. 今回の「統計的解析」に関して、芝山氏のご質問も含め私自身も勉強に
    なった部分が多々あります。これを編集し直して、下記URLに 記録とし
    て掲載させていただきたいと思います。(numbr305.htm)

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Date : 2002
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