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[jamsat-bb:9335] プリアンプへの給電(Re:ヘリカルフィードNo.2)
JF6BCC 今石です。
At 2001/08/23 23:39:51 Yoshida Katsumi wrote:
> 現在 私は、次のような方法で給電しています。
以下略
(等幅フォントで見て下さい)
+--------------------------+
| 日東防水Box |
+--------+ 5D-FB | +------+ +--------+ |
| IC-820 |]==========[| 2880 |]==[| Preamp |]====> 2.4GHz ANT
+--------+ | +---|--+ +---|----+ |
※ Preamp ON で | | → | |
電圧印加 | +-----------++12V |
+--------------------------+
//// 室内 ///// /////// タワー上 ///////
ってことですね。私の現在のシステムも概略図にすると、
+--------+ +----+
| IC-821 |]============[| | 20m
+--------+ | BS | 5C-FV 3D-2V 1m
+--------+ +----+ | SP | +----+ +------+ +--------+ +--+
| FT-817 |]==[| DC |]==[| |]====[| DC |[| 2880 |]==[| Preamp |]=|Helix
+--------+ | SP | +----+ | SP | +------+ +--|-----+ +--+
+----+ +--|-+ +--|-+ |
|電源|---------+ +------------------+
+----+ →+13.8V →+13.8V (1.5D-2V 1m)
//// 室内 ///////////////////// //// 仮設台 ///// ///// Dish //////
こうなります。
2880 とプリアンプの組み合わせによっては IC-821 のプリアンプ電圧出力
では足りないことと、IC-821 が無くても FT-817 だけでテレメトリ受信がで
きるようにするため、シャック内に電源供給用の DC スプリッタがあります。
BS-SP は BS 用2分配器で、コンバータへの電源供給が通過できるタイプで
す。
仮設台側は、まずは同軸に重畳した電源をプリアンプ用に取り出す DC スプ
リッタを経由して、Dish の裏にマウントした 2880 (または MC-251R) に接続
されています。つまり 2880 は同軸重畳の電源から動作する、オリジナルの方
法になります。そこから給電部まで 3D-2V が 1m あってプリアンプが配置さ
れていますが、ここへの電源供給が、スプリッタからの 1.5D-2V 1m で行われ
ている、と言うのが、先日書いた「現状」です。
で、私が考えているのは(今月号のCQ誌の中田さんの記事にもありますけ
れど ^^;)、仮設台の DC スプリッタと 1.5D-2V の DC 給電線を廃し、2880
の RF 入力端子とプリアンプの出力端子に DC 重畳回路を付加して、同軸ケー
ブルだけでストレートにプリアンプまで給電しよう、と言うことです。
プリアンプは DC 10V で駆動可能なので、2880 内部の 7810 出力端子から、
ヤバい時のための 0.5A ヒューズを介して RF 端子に電圧を与えようかと考え
ています。2880 の RF 入力と FET のゲート間にはコンデンサがありますので、
簡単な RFC 経由でいけると思っています。2.4GHz と言う高い周波数での重畳
回路が RF に与える影響が気になるところですが、低 NF のプリアンプで十分
に増幅した後なので、多少の損失は大丈夫だろうと思っています。
ただ、これを実施した場合、その 2880 はプリアンプを接続する前提の専用
品になってしまいます。アンテナ端子に DC 電圧がかかっているので、ヘタに
アンテナを接続すると大変なことになりますし、静電気防止用のシャントワイ
ヤを張ることもできません。また、電源 ON 時に 2880 の RF 段の、耐圧の低
い FET のゲートが電源電圧に引っ張られて破壊されたりしないよう、ゲートに
並列に 100 ohm 位の抵抗を付け加えるなどの改造も必要かな、と思っています。
結構、色々と考えないといけないので大変ですね。
で、これがOKになった後は、こんな形への移行も考えています。
+--------+ +----+
| IC-821 |]============[| |
+--------+ | BS | 5C-FV 21m
+--------+ +----+ | SP | +------+ +--------+ +--+
| FT-817 |]==[| DC |]==[| |]==[| 2880 |]===========[| Preamp |]=|Helix
+--------+ | SP | +----+ +------+ +--------+ +--+
+----+ +--|-+
|電源|---------+
+----+ →+13.8V
//// 室内 ///////////////////////////////// //////// Dish //////
現在使用しているプリアンプは RF 1段で利得 15dB 程度のものなのですが、
これを2段で利得 30dB 程度のものに変えた上で、そこから直接シャックまで
2400MHz のまま引いて、2880 コンバータは屋内に設置しよう、と言う訳です。
これは JI5MFZ 吉田OMからご助言いただいたものです。
同軸は現在すでに使っている 5C-FV を使うつもりですが、50 オーム系の 5D-
FB にするのが本来は妥当なのでしょうね。いずれにしても、このクラスの同軸
なら、2400MHz の 21m 長の損失は 7dB 程度ですので、プリアンプの利得で十分
カバーでき、S/N の悪化しない信号をコンバータに送りこめます。ついでに言う
と、ケーブルは 2400MHz の信号が通るだけですので、144MHz や 430MHz の IF
を通す場合に地上の通信が混入してしまうと言う問題も防げるようになります。
うちでは S1-EB を受信する時に、近所の 144.600MHz 付近にあるパケットの信
号の混信に悩みましたので…。
また、この方法を採用することで、「貴重な」2880 コンバータを屋外の高温
多湿、あるいは冬季の低温状態に放置することなく、室内に置いて使うことがで
きるようになります。Mode-U/S 用に IF 144MHz のコンバータを、Mode-L/S用に
IF 430MHz のコンバータを使いたい、と言った場合でも、手元でコンバータを交
換することで対応できますよね。
実は、この実験は(電源供給は電池でしたが)実施済みです。約 28dB の2
段式プリアンプから 3C-2V 21m を張って室内まで引き、既存の 15dB のプリア
ンプ+直下コンバータのシステムと、AO-40 の S2-MB の受信で比較してみたの
です。
ただし、使った同軸が細すぎ・長すぎました (^^;)。3C-2V 21m では 2400MHz
の 損失は 15dB 以上になりますので、プリアンプで付加した利得より損失の方
が大きくなり、比較した結果も若干悪くなってしまいました (^^;)。まあ、と
は言え、同軸の損失がもっと低ければ、問題無く補償の効く状態になっただろ
うと思います。
うちのアンテナシステムは、物干し台に仮設した三脚なのですが、シャックと
の位置関係でケーブルが 20m 以上必要になります。が、ルーフタワー、あるい
は立派なタワーを使っている方なら、これくらいの長さのケーブルが必要になっ
て、損失対策をどうするか、私と同様にお悩みなんじゃないでしょうか?。で、
結局は直下コンバータと言う選択肢になると思うのですが、気候変動の激しい屋
外にコンバータを設置するのは、思ったより対策が大変になると思うんです。
屋外に置くのをプリアンプだけにしてしまうと言う手は、その心配をかなり軽
減してくれるんじゃないでしょうか?。プリアンプには LO はありませんので、
温度変化で周波数がズレる心配もありません。UTV-2400 や一部の高級機のよう
な 2400MHz 入出力のあるリグを室内で直接使うことも可能になります。
これについては、ハムフェアまでに結果を出したかったのですが、ちょっと無
理そうです (^^;)。
なお、図中の DC スプリッタは自作品で、津山の総会にも持参しましたが、TV
用の V/U 混合器 (Fコネクタ式) を使い、適当なコイルとコンデンサで内部回路
をスプリッタ用に作り変えたものです。そのままでは防水能力がゼロなので、屋
外の分についてはブチルゴムテープでぐるぐる巻きにしています。2880 のFコネ
クタにパチンとはめることができるので便利です。
IF の 145MHz で使用するものなので、かなりラフに作ってもさほど性能を悪化
させずに済みます。市販品はウン千円しますが、これなら1個 \600 程度で済み
ます(私はジャンクで \480 だったものを買いました)。
参考画像
http://plaza16.mbn.or.jp/~palau/images/bias-t.jpg
では。
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Yoshihiro Imaishi 今石良寛 - 福岡県北九州市
JF6BCC, KH2GR (ex. T88J, T88IY, V63BP)
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<http://plaza16.mbn.or.jp/~palau/>
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