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[jamsat-bb:8984] Re: AO-40 テレメトリ−受信について


小澤さん、皆様、

こんばんは、武安/JA6XKQです。

>レ−ダ−では、分解能しれていますものね。

普段は(軌道変更前は)NORADの軌道要素に
お世話になっていて、不便は(ずれは)感じま
せんでしたよね?!

「レーダ=低分解能」という単純なお話では
ないのでは?

NORADのレーダにしても、AO-40コマンド局の
レンジング法にしても、単発の測定では精度
(分解能)を得ることはできません。従って、両者
とも、複数回の測定から統計的手法で精度を
上げています。ただ、単発の測定で得られる
精度は、定性的には確かに「レーダ=低分解能」
と言えるかもしれません。

NORADの場合、対応している衛星(デブリを
含み)の数は膨大であり、一つの衛星(AO-40)
だけに測定時間をあてがうことはできないでしょう。
一方、AO-40コマンド局はそれを専門にやれます
から短時間で複数回の測定を実行して、短時間
で精度を収束させることが可能です。

NORADの場合、単発測定では低分解能で精度を
上げるには測定回数に多くを必要とするところ、
観測時間の制限から、精度の収束に時間を要する、
というお話だと理解しています。

AO-40のコマンド局もコメントしていますが、
そのうちNORADの精度も上がると思います。

武安
ja6xkq@jamsat.or.jp

参考文献:
JAMSAT Newsletter, Vol.28, No.2, "Phase 3Dの
距離測定システム", 2000年10月

Montenbruck, Gill, "Satellite Orbits - Models,
Methods, Applications", Springer-Verlag, May 2000,
ISBN 3-540-67280-X