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[jamsat-bb:8967] AO-40のMode-Lアップリンク設備


JF6BCC 今石です。

  ヤフー・オークションでマキ電機の 1200MHz トランスバータ UTV-1200B2E
を入手しました。AO-40 の Mode-L のアップリンクに使うつもりだったので、
水晶を 1268MHz 用に新調した上で再調整をしなくてはならないのですが、IF
が 144MHz なので、現用の 2880コンバータの IF と重なってしまって、ちょ
っとマズいんですよね (^^;)。何とかして IF を 430MHz にできないものか、
検討してみました。

  トランスバータの IF 周辺の回路は、こんな風になっています。等幅フォン
トで見てください。
                                                キャビティ
                                          +-----------+ :            :
                                          |           | :            :
  57.55MHz   →   2SC1730   →  2SC1730  →  1SS202   | |  1295MHz   |
    水晶        発振・2逓倍    2逓倍    |  5逓倍   | |送信アンプへ|
                (115.10MHz)   (230.20MHZ) | (1151MHZ) | |    ↑      |
                                          |    ↓     | | キャビティ |
                                          |  2SC3358 →→→ 1SS99    |
                                          | 緩衝増幅  | |    混合    |
                                          |    ↓     | |    ↑      |
                                          |   混合    | +----↑------+
                              1295MHz  →→→ 1SS99   |   144MHz入力
                            受信アンプ    |    ↓     | 
                                          +----↓-----+ 
                                           144MHz出力

  これを、1260〜1270MHz→ 430〜440MHz に変換するには、LO は 830MHz が
必要で、上記の逓倍数で割り算すれば、水晶の発振周波数は 41.50MHz となり
約3割の変化です。無論、逓倍の各段の周波数も、3割がた低い周波数になり
ます。…ううむ、これってキャビティのネジの出し入れだけで調整できるよう
な量じゃないですね… (^^;)。
  144MHz の入出力回路には、幸いアンプ等の複雑な回路は入っていませんが、
空芯コイルを使ったマッチング回路が使われていますから、ここも 430MHz 化
するには大幅な改修が要りますね。IF の電力を食わせるダミーロードは、巨
大なホーロー抵抗1本で、とても 435MHz で使い物になりそうとは思えません
ので交換が必要でしょう。ここは、オークションで手に入れた 8GHz まで持つ
10W のチップ抵抗に交換して、シャーシを放熱器代わりにすれば良さそうです
が…。

  どうも、IF を 430MHz に改造しようと言うのは、ちょっと無理がありそう
です。IF を 144MHz に置いたまま、うまく送受信の抑圧を避けるような手段
を考えないといけません (^^;)。

  無論、2880 の方を改造して IF を 430MHz に持っていくのもひとつの手な
のですが、そうなると今度は、Mode-U/S と Mode-L/S の受信コンバータが別
々に必要になってしまいます。また、コンバータの IF を 350MHz とか 120MHz
とか、ハムバンドの帯域外にして広帯域受信機等で受信する、と言うのも手
なのですが、できれば IC-821 のサテライトモードを使いたいんですよね。
IC-821 は受信周波数の拡張改造をしても、さほど広い範囲では受信できませ
んから…。
  となると、144.0〜144.5→ 1269.0〜1269.5、かつ 2400〜2402 → 147〜149
のような周波数関係にして…ああ、ダメじゃん。IC-821 のサテライトモード
が使いたければ、送受信のバンドは別にしないといけないんだ。

  こりゃ、Mode-L/S 用のセットは、別に用意しないといけませんね。こんな
事なら、ちょっと我慢して IC-910 に手を出しておいたほうが良かったかも
知れません (--;)。覚悟はしていた事なんですが、いまさらながら、ちょっ
と後悔…。

  入手したトランスバータ、よく見たらマキの 1200MHz プリアンプが付加さ
れてました (^^;)。これは、衛星専用に改造してしまうのは勿体無いかも…。
せっかく水晶も 1293〜1297MHz の 4MHz 分 2ch 実装されているんですし、
これは地上波の移動運用で使うようべきかも知れません。で、AO-40 の Mode-L
アップリンクには、別に専用のアップバータを考えた方がいいような気がし
てきました (^^;)。

# 確かドイツでアップバータだけってのが販売されてたなあ…。でも、マキ
# 電機さんあたりで、430MHz→1260MHz の衛星専用アップバータなんて、製
# 品化してくれないかなぁ (^^;)。

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Yoshihiro Imaishi 今石良寛 - 福岡県北九州市
JF6BCC, KH2GR (ex. T88J, T88IY, V63BP)
jf6bcc@jarl.com or jf6bcc@jamsat.or.jp
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