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[jamsat-bb:8173] Re: LNAの設計-HELP!


JF6BCC 今石です。

At 2001/04/24 16:36:00 Yoshihiro Imaishi wrote:
>   手持ちの3台の 2880 のうち、標準改造を行った1台は現用OKとして、残
> り2台をどうするかについて考えました。2台ともオリジナルの RF 回路は剥
中略
> もに動作しているのが標準改造の1台だけと言うのは、そいつが壊れた時が不
> 安ですので、何とかしてこいつを、普通に動作するよう修理したいのが本音で
> す。

  これについて、現時点までに2名の方からコメントをいただくことができま
した。ありがとうございます。匿名ですが、その内容を紹介させていただきま
す。

1. フェーズラインやスタブで構成される LNA をドレークの RF 段部分に組み
  込むのは、様々な理由から現実的でない。シリーズLマッチで実現できなく
  は無いが、測定機器が必要だ。そこで、入出力が 50 オームに整合されてい
  る MMIC を使うのが楽。ミニサーキット社の ERA-3 は 2.4GHz の NF が実測
  で 3.2dB、利得も約 18dB あり、標準的な改造品とさほど変わらない NF 5dB
  程度が実現できるはず。低 NF を狙わない修理目的なら、これがお勧め。

2. ドレークの RF の FET はソース自己バイアス回路が使われているが、MMIC
  はソースに相当する端子は直接接地して使う。この接地がうまくできていな
  いと不安定になる。ハトメ金具を通して、基板背面の GND 面としっかり接地
  を取るべき。(注:私はここを抵抗リードの端線で、1mmの穴を明けて行いま
  したが、不充分だったかも知れません)。

3. 電源供給部の RFC は無理にインダクタを作らなくても、1/4 波長のワイヤ
  ー(18mm)にして反対側を 100pF 程度のチップコンで GND に落とせば、2.4GHz
  のショートスタブとして動作する。

4. 高周波回路のお勉強には、以下のサイトの情報がお勧め。EME ハンドブック
  の JA0IXX 赤羽 OM の記事も参考になる。
    http://www1.sphere.ne.jp/i-lab/ilab/index.htm

5. LNA 設計は、(1)Kファクタの絶対安定 (>1) 条件で、NF 重視でガンマopt
  を使って出力回路を設計し (2) それでも足りない部分を入力回路修正し、
  (3) ガンマopt に整合した上でシミュレータで最適値を探す、と言う手順が
  お勧め。入力マッチング回路の反射係数がノイズサークル内にあることが肝
 要。発振回避を念頭に、NF はデバイス特性に任せるように考えれば、発振
  せずに実現できる。
    ※…知らない概念が一杯 (^^;)、勉強しなくては…。

6. 入出力のカップリングCは自己共振周波数に注意。C のつもりで L になっ
  ていたら役に立たない。

7. ゲートにマイナス電圧を与えるのに、単電源でソースバイアスを行うよりは
  マイナス電源を使ってソースはきっちり接地するのが、「急がば回れバ」で
  成功の早道。

 貴重なアドバイス、どうもありがとうございました。

  LNA 設計については引き続き勉強したいと思いますが、当面の目的である手
持ちのドレーク 2880 の修理には、ハトメ端子でしっかりアースを取った上で
MMIC ERA-3 に交換する、と言うのが良さそうですね。送信機用に ERA-5 を買
う必要もあるので、合わせて注文しておこうと思います。
  もっとも、もう連休に突入してしまいますので、今から秋月に注文しても、
入手できるのは連休明けになるでしょうね (^^;)。

# どなたか連休中に秋葉原に行く予定のある方、代わりに買って送ってもらえ
# ると助かります (^^;) って他力本願。

  アドバイスいただいた内容から、修理の回路はこんな風にするつもりです。
おっと、供給電圧を 10V から 5V に戻す改造もしなくては…。

                         GND-----+
                                 |
                            100p C
                                 | 39ohm
            GND)最短距離)+-------*--R----< +5V
                   |     | 18mm線
                   4     |
    RF in >==== 1 ( ) 3 =*=======> IF BPF
                   2  ERA-3
                   |
             GND(最短距離)

  ところで、ソースバイアスがかかっている 2880 の RF 回路に MMIC を載せ
るには、ソース(に相当する)端子を背面の GND にしっかり接地する必要か
ありますが、これに使う小さなハトメ金具みたいなものは、どこかで入手でき
るものなのでしょうか?。
  文具店などに置いてあるハトメ金具は、事務用のヒモを通すためのものです
からかなり大柄で、2880 の RF 部には…確かに使えなくはないんですが、大き
すぎるんですよね。WC0Y のサイトで紹介されているような、穴の直径が 1.5〜
2.5mm 位の小さなハトメ金具があればいいな、あるいは、基板のスルーホール
処理用に専用の部品が市販されているのではないか、って思っているんですが。

  とにかく、2880 をまともに動くように修理した上で、手持ちの素子は外付け
LNA の実現用に回そうかな、と思っています。

では。
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Yoshihiro Imaishi 今石良寛 - 福岡県北九州市
JF6BCC, KH2GR (ex. T88J, T88IY, V63BP)
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