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[jamsat-bb:8098] Re: FULLDUPE ON の動作?


JF6BCC 今石です。自己 res になります。

At 2001/04/16 17:37:26 Yoshihiro Imaishi wrote:
>   だけど、SAREX ではそれに対しての反論が見られません。ってことは、私の
> FULLDUPE ON 機能についての理解が間違っているってことでしょうか?。

  実際に SAREX で質問してみたところ、納得のできる回答が得られました。要
は、シンプレックス上の FULLDUPE ON の問題は承知の上で、それでも FULLDUPE
ON にした方が、ISS からのダウンリンクの送信時間を多く取れる、と言うこと
です。

  欧米では、ISS 経由のパケット通信を試みている人間は日本とは桁違いに多
いようです。違法局からのアップリンク帯への混信が無い代わりに、多数の局
が我先にとアップリンクを行うため、結果として ISS 側では、受信周波数で常
にパケット音が聞こえていることになります。
 半二重ですから ISS の TNC は、このパケット音が途切れるまで、どれだけ
送信したいパケットが溜まっていたとしても送信しません。結果として、混信
をくぐり抜けて ISS 側の TNC で正常にデコードされたパケットが沢山あって
も、それを地上に再送信するチャンスが来るまで待たされてしまい、短い時間
内に必要なダウンリンクを送れない、あるいはパケットを送った局が視界から
外れてから(大西洋に出てから)ダウンリンクが降りる、という状況にある、
と推測しているって事ですね。

  FULLDUPE はもともとが全二重の機能ですが、パケット通信と言う仕組みが幸
いして、中継すべきパケットが1個デコードされ終わるまでは再送信されませ
ん。また、送信側も常時送信ではなく PTT 制御で間欠送信することが想定され
ていますから、無線機を on にしてからパケットが出て行くまでの時間も確保
できます。つまり、ただ1個のパケットを中継する分には、無線機がシンプレッ
クスであっても問題無く動作する訳です。
  無論、先に書いたように、1個のパケットがデコードできれば即再送信動作
に入る訳ですから、無線機が送信に切り替わってしまいますので、2個目以降
のパケットは受信できません。地上のパケット通信では、これでは効率が損な
われてしまいますが、現状の混雑で少しでもデジピートされるはパケットを増
やそう、ということに主眼を置くならば、不運にして2個目となった、あるい
は不必要に複数個送出された2個目以降のパケットは、この再無視して、1個
目のパケットを確実にデジピートさせた方が有利だ、ってことですね。

  やはり何でも聞いてみるもんですね (^^;)。

  ところで、ISS に搭載されている TNC は米 PacComm 社製のものだそうです
が、型番が何か、までは確認できていません。ただ、PacComm 社の 1200bps/FSK
専用の TNC と言うと、使用しているモデムは TASCO の廉価版 TNC などで良く
使用されているワンチップモデム(…型番を忘れた)で、スケルチ制御をかけ
ていなくても、スケルチが開いた時のノイズで DCD が点灯し、受信中と判断し
てしまうタイプだったと思います。
  日本上空では、ISS が東の洋上に出たときにしかデジピートに成功していま
せんが、おそらくこのことが理由ではないでしょうか?。つまり、アジアに近
ければ近いほど、145.990 近辺の違法局が多いので、TNC が黙ってしまうと…。

  確か PacComm の TNC も、タスコのと同様に SOFTDCD コマンド(または同等
機能)がサポートされていたと思います。FULLDUPE ON にすれば解決する問題
とは言え、SOFTDCD ON でパケット信号以外では HOOKUP されないようにすると
言うのも、我々に取っては有効な選択肢ですね。
  また、こういう事であれば、無理に ISS が西側に居る時を狙っても無駄なの
で、東側に居る時だけをターゲットに、ビームアンテナ等を仮設して狙い撃ち
すると言うのも手かな、と思います。

  いずれにしても、TNC のパラメータ変更は地上からは不可能です。NOCALL の
問題も含め、早いうちに解決されることを期待したいと思います。

# 今夜は出れるかな…。

では。
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Yoshihiro Imaishi 今石良寛 - 福岡県北九州市
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