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[jamsat-bb:7491] Re: 近/遠地点での10GHzのドプラーシフト量


JF6BCC 今石です。

At 2001/02/08 23:30:48 Yoshida Katsumi wrote:
> 近地点、遠地点で10GHzでの1分あたりの周波数シフト幅を、
> どなたか試算していただけると、感じがつかめるのですが....

  現在の orbit#127 で Calsat32 で計算表示させてみました。

  MA    JST     Dopp/10GHz
   5  04:09:12   -55.42KHz                単純計算
   6  04:13:39   -86.91KHz  MA5〜6     => -0.12KHz/秒  -7.08KHz/分
   7  04:18:04  -108.00KHz  MA6〜7     => -0.08KHz/秒  -4.78KHz/分
   :     :           :
 127  13:09:51   -10.77KHz                 単純計算
 128  13:14:20   -10.10KHz  MA127〜128 => -0.002KHz/秒 -0.15KHz/分
 129  13:18:44    -9.44KHz  MA128〜129 => -0.003KHz/秒 -0.15KHz/分

  MA=6 は近地点付近ではありませんが、現在、および将来の軌道傾斜
角 > 60 度の軌道ともに、日本で MA=0 の時点は観測できませんので、
AOS 付近に相当する MA=6 が、動きの早い時間帯を比較するのに一番適
切かと思います。もちろん、観測地点は福岡です。遠地点でドプラーシ
フト量がゼロにならないのは、地球の自転も含めた相対速度で計算され
るためです。
  試算結果から、近地点に近い AOS 直後(または LOS 直前)だと、周
波数は毎秒 100Hz 近く動きますので、手動追尾では追いつくだけで精一
杯ですね。対して遠地点では、毎分で 150Hz しか動きませんから、むし
ろ機器の周波数安定度の方を心配すべきレベルだと思います。FM 系のモ
ードが使えるなら何の問題も無さそうですね。

  それと、AO-40 が3軸制御を開始したとしても、近地点付近で地球セ
ンサーの情報を元にビームアンテナを地球に向け続けるのは無理がある
と思います(MA=0 付近では動きが早すぎますよね)ので、その近辺では
10/24GHz 帯がオンにされることはまず無いと思います。実際は、ドプラ
ーシフト量がさほど変化しないフェーズでのみ、5/10/24GHz 帯が使われ
るだろうと思いますね。
  本来は、近地点付近では姿勢制御をせず、オムニアンテナの使える L
バンド以下だけの運用になるはずだったのでしょうが、仮にオムニアン
テナが使えないとなった場合には困ることになりますね。

では。
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Yoshihiro Imaishi 今石良寛 - 福岡県北九州市
JF6BCC, KH2GR (ex. T88J, T88IY, V63BP)
jf6bcc@jarl.com or jf6bcc@jamsat.or.jp
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