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[jamsat-bb:6616] Re: 2400 MHzビーコン周波数変動


JF6BCC 今石です。

At 2000/12/06 12:45:19 Yoshio Esaki wrote:
> 私の感覚的(高等数学的では無い)理解と少し違う点があるので、
> 敢えてコメントしてみます。

  はい。私も雑な計算でやりましたので、自信は無いです。

> > (1) 半径 1.5m -> 円周 9.42m アンテナは1周でこの距離を移動。
> > (2) 6.3rpm -> 1分間に 59.3m 移動 -> 0.99m/s が円周上の移動速度
> > (3) 遠ざかる場合と近づく場合との差 = 2 x 0.99 = 1.98m/s
> 
> 仮定はそのままとして、観測者から見たアンテナまでの距離の変化は
> スピン軸からアンテナ迄の距離(1.5m)の2倍(3.0m)を毎分6.3往復して
> いることになりませんか?  もちろん円運動を横から見ているので、時間
> に対して距離の変化はサイン関数になると考えますが・・

  ここで私が想定したのは(等幅フォントで見てください)、

- - - - -
                   _→ A       
                 / \         
   観測者             移動 B →  |  |↓回転  
                 \_/         
                                  ← A           
- - - - -

  の時、ドプラーシフトは 速度 B+A と B-A の間の速度で発生する
ので、スピンする衛星上のアンテナの、円周上の移動速度 を求める
必要があると考えた訳なんです。
  ドプラーシフトは相対速度によって発生し、その変化によってフラ
つく訳です。相対速度は相対距離の変化の微分で「時間」がファクタ
ーになっていますので、時間を考慮に入れずに、単純に相対距離変化
だけで考えると、特に回転数が 6.3rpm のような遅い場合には、近似
できないのではないか、と思ったんです。

  引用が前後しますが、

> 従って単純に、3mの距離を1分間に6.3往復する物体から発信された
> 2400MHzの信号のドプラーを計算すればよいのでは無いでしょうか?

  3m の距離を1分間に 6.3 往復= 18.9m 移動/分= 最大 0.32m/s
  半径 1.5m の円周を 6.3rpm で回転             = 最大 0.99m/s

  で、計算結果はかなり違ってきますよね。

> 計算の便宜上既知のドプラーシフトを使われたと理解しましたが、
> この現象での周波数変動算出には、衛星自体の運行に伴うドプラーは
> 無視できると、私は考えます。 例えば、静止衛星(観測者から見て
> 静止して見えている場合)でも、この現象は発生すると考えますので。

  ご指摘の通り、計算を簡単にするために(2400MHz のシフト量を計
算するのが面倒だったので Hi)、Calsat32 が出した相対速度とシフ
ト量を使って、速度変化によるふらつき分を「比」で求めました。実
際に求めるべきなのは「ふらつきの量」ですから、衛星自身の移動速
度が不明でも、速度 A だけで計算できると思います。

  多分 A (m/s) ÷ 2400MHz の波長 (m) = シフト量 (Hz) ですね。

> そして、アンテナが近づく時と、遠ざかって行く時とで、耳で聞いたドプ
> ラーが加算されてQRHは2倍になると考えます。

 その通りですよね、忘れてました。15.86Hz の倍だから 31.72Hz
ですね。

> 同じ仮定で私が計算したところでは、+/-2.5Hz  つまり 5Hz のQRHが
> 毎分6.3回観測されるとなりましたが、 実際にはもっとアンテナが離れ
> ているんですかね? W4SMは数十Hzと言ってますから・・。

  AO-40 の写真を見る限り、そんなに大きく離れているとは思えませ
ん。私の試算では 31.72Hz なので、「数十」Hz と言っても問題ない
かと思います。

> ついでに思い出したのは、あの「ねずみ取り」もレーダーでドプラーを
> 観測して、スピード違反を捕まえているんですよね。

  ですよね。10GHz あたりだとさぞかし大きな偏移になって観測される
んでしょうね。100km/h = 27.78m/s。10GHz の波長は 3cm だから… 925Hz
ですね。10GHz の基準信号が不安定でも、ドプラーレーダーの原理は基
準信号と反射信号との周波数差から速度を検出するんですから、100km/h
で移動する物体から得られる反射波が起こすこの差は、かなり安定して
いるはず。これならかなり高精度の速度検出が可能ですね、Hi。
  で、これを妨害しようとレーダー受信機の前方からガン発信機で 10GHz
を発信しても、それと受信機との周波数の差は、周波数が高いだけに極
端に違うはずなので、周波数差も極端に大きく、レーダーとしての機能
の妨害にはならない、と…。

  貧乏ドライバーの私は、他人より速く走れる車を買ったことも、レー
ダー受信機を買うオカネもありませんが、それが幸いしてか、こいつに
ひっかかって罰金や減点を食らったことはありません。免許を取ってぼ
ちぼち 18 年、原付で交番のまん前で一時不停止をやって、青キップを
切られたことが1回あるだけです。セコい自慢 (^^;)。

では。
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Yoshihiro Imaishi 今石良寛 - 福岡県北九州市
JF6BCC, KH2GR (ex. T88J, T88IY, V63BP)
  jf6bcc@jarl.com
  http://plaza16.mbn.or.jp/~palau/
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