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[jamsat-bb:5133] WiSP --> TNC


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 WiSP(MSPE)によるTNCの制御について(◆途中報告◆)
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 デジタル衛星用通信プログラムWiSP32の動作中に、MSPEから直接 TNCを制御
 する方法について、AMSAT-NA のWiSPマネージャーの W0SL/Roy Welch氏から
 ヒントを与えられ、また JE3MKX/小林俊明氏からのご助力も得ながら1年前
 にこの実験を繰り返しましたが、そのまま進展しないままになっています。

 当時、TNC-241とTMB-965(タスコ)を用いて実験しましたが、うまくいく場合
 といかない場合があり、その原因がわからないままになっていました。他の
 メーカーのTNCで うまくいく可能性もありますので、ここにその実験の概要
 を紹介し、各局からの助言が得られれば幸いに思います。次に、この実験の
 主旨を述べます。

 まずエディタ等を用いて、"MSPE TNC Startup.TXT" , "MSPE TNC Exit.TXT"
 というファイル名の二つのファイルを衛星ごとに作成し、WiSP内の衛星ディ
 レクトリに保存しておくことにより、GSC上の Satellite_SetupにおけるTNC
 タブの設定の他にさらに必要なコマンドを、MSPEの起動時と終了時に自動的
 にTNCに送出することができるのではないか、ということです。 

 以下、この実験の手順を述べます。


 (1)『TNCを、最初はKISSモードにしない。』

  なぜならば、MSPEが立ち上がった瞬間に "MSPE TNC Startup.TXT" により
  自動的に送っておきたいコマンドがTNCに送出され、その直後 MSPEにより
  TNCは自動的にKISSモードに入るからです。 そして、MSPEを閉じた瞬間に
  自動的にKISSモードから抜け、さらに"MSPE TNC Exit.TXT" により自動的
  にリセットしたいコマンドが TNCに送出されます。
  (◆疑問1:うまく送られる場合と送られない場合がある.)

  これらの二つのファイルにより コマンドが正しくTNCに送られた場合には
  MSPEの立ち上がり時と終了時に画面上に次のメッセージが表示されます。
  (◆疑問2:コマンドが送られていない場合でもこの表示が出る.)

        Sending "MSPE TNC Startup" file.
        Sending "MSPE TNC Exit" file.

  なお、TNCがKISSモードに入る瞬間は TNCのSTAとCONの二つのLEDランプが
  同時に 2〜3回点滅し、KISSモードから抜ける瞬間はTNCの全ランプが点滅
  します。


 (2)『TNCとコンピュータRS-232C の間の通信ボーレート(ABAUD)と
     GSCにおける通信スピード(Speed)の設定を一致させておく。』

  なぜならば、当然ながら最初の段階から、TNCの通信速度とWiSP(GSC)上の
  通信速度の初期設定が一致していなければ、GSCからTNCへコマンドが送出
  されないからです。

   (例) GSC - Satellite Setup - Edit - TNC Settings - Speed(19200)


 (3)『衛星ディレクトリ(例.C\wisp\ao-16) の中に、事前に作成した
    "MSPE TNC Startup.TXT" と "MSPE TNC Exit.TXT" を格納する。』

   (例) "MSPE TNC Startup.TXT"        "MSPE TNC Exit.TXT"   
           MODE JAS                       MODE TMB          
           AFC ON                         AFC OFF           
           ABAUD 19200                    ABAUD 19200       
           HBAUD 1200                     HBAUD 9600        
           X16 OFF                        X16 ON            
           TXD 70                         TXD 50            
           DWAIT 32                       DWAIT 0           
           FRACK 8                        FRACK 1           
           FULLDUP ON                     FULLDUP ON        
           MAXFRAME 2                     MAXFRAME 1        
           PACLEN 128                     PACLEN 255        
           MONITOR ON                     MONITOR ON        
           MCON OFF                       MCON OFF          
           MCOM ON                        MCOM ON           


 なお(3)は、WiSPを衛星KO-25(9600bpsFSK)で運用の最中に、途中で自動的に
 衛星AO-16(1200bpsPSK)の設定に切り替え、再び自動的に衛星KO-25の設定に
 戻る、ということを想定した場合の、手動によるコマンド設定をもとにした
 "MSPE TNC Startup.TXT" と "MSPE TNC Exit.TXT" の作成例です。
 (◆疑問3:どちらのファイルも1行目のコマンドしか送出されない?)

 これらの二つのファイルの中の ABAUD(通信ボーレートRS-232C)は、GSC上の
 Satellite Setup - Speed設定と同じ 19200に設定してあります。また、GSC
 上の Satellite Setupの中の TNC Settingsの6項目と Portの3項目の設定
  (Maxframe, Retries, Retry time, TX Delay, TX Tail, Packet Length,
    Port, Speed, Uplink) の方が優先されますので、上記の二つのファイル
 において、これらと同様なコマンドの記述は必ずしも必要ありません。
 (◆疑問4:この部分まだ未確認)

 また、MSPE動作時の自動的なKISSモードの ON/OFFと同様に、Full Duplexの
 ON/OFFも自動的に行われますので、上記の FULLDUPコマンドの記述も必ずし
 も必要ありません。

 ところで、実験段階で "MSPE TNC Exit.TXT" が、TNCに正しく送出されない
 ことがありました。(特にMODEの変更時) そのような場合は、各コマンドを
 記述する順番を上下して再実験するか、あるいは衛星ごとのMSPEの立ち上げ
 時に、これらのコマンドを記述して作成した "MSPE TNC Startup.TXT" のみ
 を用いて対処して下さい。
 (◆疑問5:この部分もまだ未確認)


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 Name : JE9PEL/1 脇田
 Mail : je9pel@jamsat.or.jp
 URL  : http://www.ne.jp/asahi/hamradio/je9pel/
 QTH  : Yokohama, Japan
 Date : Mar 6, 2000
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